迷宮の女

劇場公開日:

解説

多重人格の殺人者をめぐって展開する犯人捜しのミステリーと、容疑者のなかに棲む殺人鬼を暴く本格フレンチ・サスペンス。監督は「奥サマは魔女」のルネ・マンゾール。出演は「殺しの傷」「家路」のシルヴィー・テスチュ。

2003年製作/99分/フランス
原題または英題:Dedales
配給:ハピネット・ピクチャーズ
劇場公開日:2005年7月2日

ストーリー

有能な心理カウンセラー、ブレナック(ランベール・ウィルソン)のもとにひとりの女性患者が預けられた。彼女クロード(シルヴィー・テスチュ)は連続殺人事件の容疑者であり、しかも多重人格者だった。ブレナックはクロードとの対話をヴィデオテープに撮り、観察することから診療を始めることにした。それに並行して、パリで起こった不可解な連続札事件のあらましが語られてゆく。その発端となる犠牲者は銃砲店の店主。ショットガンと弾丸を買ったクロードが、いきなり銃を店主に突きつけ射った…。この事件で逮捕されたクロードは、裁判にかけられ有罪が決定。だが、多重人格という障害を持つことから精神疾患を持つ犯罪者を扱う重篤患者のための病院に収容され、そこで人格の再統合が図られることに。ブレナックは、上司のカール(ミシェル・デュショーソワ)に依頼され、クロードのカウンセリングを担当することになったのだった。物語は、クロードの逮捕6日前に起こった銃砲店店主殺害現場にフラッシュバックする。捜査を進めるパリ警視庁の刑事レイ(エドゥアール・モントゥート)は、現場の異常さから、プロファイリング捜査官マチアス(フレデリック・ディーファンタール)を要請する。だが手がかりはなく、死体は一連の殺人事件と同様、どこかに運び去られて見つからなかった。だがマチアスは、直感的に犯人がゴミ箱を使って死体を運び去ったことを見抜いた。さらに捜査を進めるうち、奇妙な点に気付く。犯人は殺人を犯す直前、店主にサイコロを渡して振らせていたのだ。そして出た目によって、殺すか殺さないかを決めていたのである。ブレナックによるクロードへのカウンセリングが進み、彼女のなかには7歳の少年のテゼ、25歳の女性アリアンヌ、一家の大叔父のデダル、そして迷宮に監禁された怪物ミノトール(ミノタウロス)が棲んでいることがわかった。やがてブレナックは、彼女の中にギリシャ神話に関係する7つの人格があることを確信するが、殺人事件の鍵を握り、クロードの人格再統合に必要な残りの人格がどうしても見つけだせない。一方、マチアスのプロファイリング捜査は、彼の天才的な直感力によって進展を見せていた。マチアスは霊感を受け、自らが描く絵の中に事件のヒントが隠されているのを感じる。そして、殺人事件現場にほど近いメトロの駅で見たギリシャ神話の怪物ミノトール(ミノタウロス)像に、事件の核心があると直感する。

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