カルメン(1948)
劇場公開日:1952年4月12日
解説
サイレント以来第15回目と称される「カルメン」映画で「血と砂(1941)」のリタ・ヘイワースが主演する1948年度色彩版。プロスペル・メリメの原作から「キング・ソロモン」のヘレン・ドイッチェが脚色、「無頼漢(1943)」のチャールズ・ヴィダーが監督する。撮影はウィリアム・スナイダー、音楽はマリオ・カステルヌーヴォ・テズスコの担当でビゼーのオペラには関係ない。リタのカルメンに対して、ドン・ホセを「無頼漢(1943)」のグレン・フォードが演じ、以下、ロン・ランデル、ヴィクター・ジョリー、ルーサー・アドラー、アーノルド・モスらを中心としてブロードウェイ劇壇人が助演。
1948年製作/99分/アメリカ
原題または英題:The Loves of Carmen
配給:コロンビア日本支社
劇場公開日:1952年4月12日
ストーリー
1830年、スペインはセヴィリャの街。龍騎兵中尉ドン・ホセ(グレン・フォード)は、偶然煙草女工の喧嘩を仲裁したことから、カルメン(リタ・ヘイワース)と知り合った。カルメンは密輸団の首領ガルシア(ヴィクター・ジョリー)の情婦で、彼が入牢中再挙に備えて街に情報をとりに来ていたのだが、その色香でたちまちにホセの魂を奪った。ある晩ホセがカルメンの部屋で恋を語っているとき、彼女を思う上官の大佐が訪れてきた。罵られて逆上したホセは大佐を刺し、カルメンと共に山中の巣窟に隠れた。出獄したガルシアはカルメンがホセと同棲しているのを見て、彼と決闘を交えたが、若いホセは勝利と共に首領の地位を得た。しかしカルメンは次第にホセの女々しい恋情に倦きはじめ、コルドバへ逃れて闘牛士のルカス(J・バラグリー)と浮気をはじめた。ホセはお尋ね者の身を忘れて彼女を追った。闘牛場の入り口近くに身をひそめた彼はルカスを追って入場しようとするカルメンをとらえて復縁を迫ったが、すげなく断られるや、短剣で彼女を刺し貫いた。同時に、仲間の密告で駆けつけた警官の一弾はホセに命中して、彼はカルメンを抱いたまま斃れた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- チャールズ・ビダー
- 脚色
- ヘレン・ドイッチュ
- 原作
- プロスペル・メリメ
- 製作
- チャールズ・ビダー
- 撮影
- ウィリアム・スナイダー
- 美術
- ステファン・グーソン
- ケーリー・オデール
- 音楽
- マリオ・カステルヌーヴォ・テズスコ
- 録音
- Frank Goodwin
- 編集
- チャールズ・ネルソン
- 振り付け
- Robert Sidney
- テクニカラー・カラー・コンサルタント
- フランシス・クーガット
受賞歴
第21回 アカデミー賞(1949年)
ノミネート
撮影賞(カラー) | ウィリアム・スナイダー |
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