心の羽根

劇場公開日:

解説

最愛の息子を失った若い母親の心の旅路を描いたドラマ。監督はこれまで短編作品を中心に活躍し、本作で長編デビューのトマ・ドゥティエール。主演は初の劇映画出演となる舞台女優ソフィー・ミュズール。

2003年製作/110分/ベルギー・フランス合作
原題または英題:Des plumes dans la tete
配給:オフィスサンマルサン
劇場公開日:2004年5月15日

ストーリー

ベルギーの小さな町に住むブランシュは、5歳になる息子アルチュールを持つ若い母親。工場勤めの夫ジャンピエールと3人で、質素ながらも愛情に包まれた平穏な日々を送っていた。好奇心旺盛のアルチュールは、目にするもの全てに興味を覚え、ブランシュは幼い息子との日々を慈しみ、彼の幼年期を共に過ごす生活に満足していた。その日、渡り鳥の編隊が空に現れ、幼いアルチュールは空を見つめて渡り鳥を追うようにひとり町に出てしまう。町の人たちに挨拶しながら、一心不乱に歩き続けるアルチュール。そのまま家族でピクニックに行った沼地へ向かい、そのまま消息を絶った…。後日、アルチュールの死体が発見された。葬儀を終えても、ブランシュは最愛の息子の死を受け入れることができない。次第に心に変調をきたすブランシュ。ジャンピエールは、ブランシュに現実を受け入れさせるよう、むなしい努力を重ねた。アルチュールに導かれるように、あの沼地で時を過ごすようになったブランシュに、いつしかアルチュールの幻影が見えはじめる。同じ場所で、鳥の観察や自己鍛錬にひとり励む青年フランソワは、そんなブランシュを遠くから見つめていた。フランソワは自分の秘密のノートにブランシュの観察記録をつけながら、次第に彼女に惹かれていく。ある冬の日、ブランシュは「パパに会いたい」と言うアルチュールの幻影を家に連れて帰る。そして、彼を抱きながら風呂場で自殺を図るが……

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