アナライズ・ユー

刑務所から仮出所したマフィアのボスと、また彼に係ることとなった精神科医のドタバタを描く物語。

「アナライズ・ミー」が高評価から製作された続編作品。
でも、私的評価は、前作から大きく下げた作品です。

何が嫌か・・・と言われれば、マフィアのあくどさがそのまま描かれていて、まったく笑えないこと。
前作のレビューでも書きましたが、ロバート・デ・ニーロの迫力が、悪い意味で強すぎます。
更生する為の職場、撮影現場での彼の言動。それに対して不愉快に感じ困惑する人々を観て、私は笑うことが出来ません。
前作では、まだ精神科医家族だけのドタバタでしたから許容出来たのですが、本作では無理でした。

ただ、ラストの展開のアイデアはとても良かったと思います。願わくば、もう少し終盤はしっかりと描いて欲しかった。それなら、もっと驚きとカタルシスを得られたと思い、その点も残念に感じました。
中盤（私が不愉快に感じた部分）を端折って、ラストの展開を厚くした方が良かったように思います。

私的評価は、厳しめです。

元ギャングのボスの主人公が獄中で命を狙われ、精神病を演じて娑婆での治療を受ける。
保護観察医の元で過ごし、一般職で更正を図るが、うまく行かない。
犯罪の中で育ったため、どうしても犯罪を犯したくなってしまい、仕事にならない。

そんな折、命を狙った敵ギャングが判明。
昔の仲間と協力して現金輸送車を襲い、成り行きで監察医も共犯となり金塊を強奪、
残らず敵ギャングのアジトに置き、敵ギャングが逮捕される。
その功績が認められ、主人公デ・ニーロは不問、自由の身となる。

極悪デ・ニーロが垣間見せる純粋さと、屁たれ監察医が垣間見せる勇敢さ。
その対比がよかったです。全体的に明るくコメディの要素もありました。
警察にずっとマークされながらデ・ニーロが犯行を成功させた所は謎ですが。

結構笑えるシーンがあって楽しい映画

　前作よりは小ネタで勝負しているような感じがした。最初の仮出所するまでのコンビは最高だったのですが、外に出てからはいきなりテンションが下がります。それでも『ウエストサイド・ストーリー』ネタは最高でした。やはりデ・ニーロは最高！