ヘヴン

劇場公開日:

解説

誤爆テロをやってしまった女教師と、刑務官の青年の運命的なラヴ・ストーリー。監督は「ラン・ローラ・ラン」のトム・ティクヴァ。製作は「リプリー」などの監督として知られるアンソニー・ミンゲラほか。脚本は「トリコロール」3部作などの故クシシュトフ・キェシロフスキ(遺稿)とクシシュトフ・ピエシェヴィッチ。撮影は「ラン・ローラ・ラン」のフランク・グリーベ。音楽は「愛の世紀」のアルヴォ・ペルト。美術は「es」のウーリ・ハニシュ。編集は「ラン・ローラ・ラン」のマチルド・ボンフォイ。出演は「ギフト」「ロード・オブ・ザ・リング」のケイト・ブランシェット、「ギフト」のジョヴァンニ・リビージ、「女優マルキーズ」のレモ・ジローネ、「恋の骨折り損」のステファニア・ロッカ、「金色の嘘」のマッティア・スブラジアほか。

2001年製作/96分/アメリカ・ドイツ・イギリス・フランス合作
原題または英題:Heaven
配給:アスミック・エース
劇場公開日:2003年3月8日

ストーリー

イタリアの街トリノ。29歳の英語教師フィリッパ(ケイト・ブランシェット)は、夫や生徒を死に誘った麻薬売人に復讐しようと高層ビルのオフィスに爆弾を仕掛けるが、計画は失敗し、罪なき4人の市民を死なせてしまう。その事実を尋問中に知らされたフィリッパは、罪悪感で失神。その時、彼女の手を優しく握ったのが、21歳の刑務官フィリッポ(ジョヴァンニ・リビージ)だった。フィリッパに恋してしまった彼は、やがて彼女を逃がすことを考え始める。フィリッパは麻薬売人を処刑したい気持ちから、フィリッポの立てた計画に乗る。そして2人は刑務所を脱出。麻薬売人の処刑を遂げる。その後、トスカーナへと向かう2人。彼と彼女は、偶然にも誕生日が同じであることや似た名前であることを知り、愛を深めていく。だが逮捕されるのは時間の問題。やがて2人は、追ってきた警察のヘリコプターを奪い、そのまま上昇して空に吸い込まれていくのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0教会にいるような静謐

2023年7月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

できれば映画館で、 家でなら明かりを消して 観たい作品。 重いですが。 教会や寺で味わうような 静謐で湿った空気を画面から感じる。 どんどんシンプルになって 最後にはお互いの魂だけになっていくさまは 神々しくさえある。 元は一つだった二人が 再び一つに戻っていく儀式のような厳かな。 美しいです。

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こまめぞう

3.5静かに悲しい

2021年8月6日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

音楽とジョバンニの真っ直ぐな瞳と父親の愛が印象的だった。愛を受け入れたのは、最後に信じられるものに出会ったからなんだろうなぁ。

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ぼの

4.0静かな美しい物語

2020年10月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

淡々と進む序盤、テロを疑われ、もはや自分が信じていた正義が傀儡のごとく崩れ去り、圧倒的な劣勢の頃に差し伸べられたら、誰だって利用する。 さらに罪に手を染め、もうどこにも救いなんてなく、ただ終わりを待つだけなはずなのに、そこにある無償の愛にすがりつこうとしたわけではなく、もうそのままでいようとしただけなのかもしれない。答えなんてない。けど、なぜか応援というか、見守るだけでもいいのではないかと思わされるのは、演じた方々の演技力の凄さなのかもしれないと思えました。 正義とか、罪とか、そんな次元で語る話ではないのかもしれないです。美しかった。 逃避先で寄り添うようにいた2人が凄く印象的でした。

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たね

4.0感動!

2018年11月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 静かに美しく語りかける映画、心に響きます。冒頭のヘリコプターのシュミレーションシーンがずっと謎だったけど、ラストに持って来て感動です。  後半の台詞が異常なまでに少なく、役者に力量が伴わなかったのが残念ではある。4人の命を奪った贖罪も感じられないし、麻薬撲滅といったメッセージも中途半端になってしまっているが、父親レモ・ジローネの愛情が痛いほどよく伝わり、このマイナス分が吹っ飛んでしまいました。  罪をつぐなうために自殺をするという安易な方法を取らなかったのは、脚本キエシロフスキーの腕なのであろう。これは好きだ。

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kossy

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