レニ

劇場公開日:

解説

「オリンピア」「意志の勝利」などを手がけた監督であり、女優、ダンサー、写真家などさまざまな分野で活動し、激動の人生を歩んだレニ・リーフェンシュタールの足跡をたどったドキュメンタリー。1936年ベルリンオリンピックの記録映画で、ベネチア国際映画祭で最高賞に輝いた「オリンピア」や、1935年のナチス党大会を記録し、ナチスのプロパガンダ映画としてドイツではいまなおタブーとなっている「意志の勝利」などを手がけたレニ・リーフェンシュタール。戦後、ナチス協力者というレッテルを貼られ、長らく黙殺されたレニだったが、70歳を過ぎてから発表した写真集「ヌバ」が世界でセンセーショナルを巻き起こして劇的な復活を遂げ、71歳で取得した潜水資格免許をもって水中写真集も発表するなど精力的に創作活動を続けた。1993年製作の本作では、レニ本人へのインタビューや未公開映像などを交え、波乱に満ちた彼女の人生を余すことなく描ききる。日本では95年に劇場公開。2019年、リバイバル公開。

1993年製作/188分/ドイツ・ベルギー合作
原題または英題:Die Macht der Bilder: Leni Riefenstahl
配給:パンドラ
劇場公開日:2019年1月19日

その他の公開日:1995年7月8日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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映画レビュー

4.0時代に翻弄された優秀にして悲劇の映画作家

2023年1月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ずーっと観たいと願い続けたドキュメンタリーを、アマプラで観れたことは、とても幸運に思う。
特に知りたかったのは、1935年のナチの党大会を描いた「意思の勝利」と、ベルリンオリンピックを描いた36年の「オリンピア」。
ナチへの関与における言質を求めて問い詰めるも、自らが関わってしまった現実をみつめつつ、取り乱すことはあれど、しっかりと当時を振り返り否定しつつも、シンプルに作り込まれたストーリーのようにも思えた。
ただ、観続けていると彼女の作家としての純粋さや飽くなき探究心に徐々に次第に引き込まれる。ヌバ族の作品は「オリンピア」のルーツとも言えるだろうし、名声も批判も聞こえない海中の世界に夢中に身を投じる姿にも。
批判と共に生きた人生は如何許りかと察するに余りある。

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ラーメンは味噌。時々淡麗醤油。

3.0彼女には現在起こっているヨーロッパの出来事で反省してもらいたかった

2022年4月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

彼女には現在起こっているヨーロッパの出来事で反省してもらいたかった。昔の事はどんなに弁解しても仕方ない。しかし、現在もナチは存在する。大なり小なり、ヒトラーの存在はそういった勢力には影響を与えている。
彼女はただのナルシストなのだろうと思う。また、美しさを自分の価値観だけで判断している。また、会話を聞く中でプライドがものすごく高いと思った。
才能はあったのだろうが、ナチスによって曲げられ、結局は駄目になっていった人物と僕は見る。この当時も白人優先主義は持っていたと考えられる。

しかし、映像に対する考えは大変にしっかりした哲学を持っていると思う。女性だけにもったいない逸材なのだろうと思う。

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マサシ

4.5超貴重な映像集!!映画の歴史とその功罪!

2022年4月3日
iPhoneアプリから投稿

映画の歴史における非常に価値のある資料だと思います。
そしてレニ監督のなした事とその功罪について
良いとも悪いとも断ずる事なく描いています。
監督の発言や登場する人物の発言や言動、
それぞれに真実と嘘があり、それを見極める事は
非常に難しいですが、そこにこそ真実がある
と思わされました。
罪の意識に捕らわれた後、生きていく為には
嘘の記憶や理由付けを自分自身の中で行う事でしか
生き続ける事が出来ないものだと思います。
全ての人が大なり小なり、そういう自分の中での
記憶改変、記憶消失を無意識に行っている
と思います。そうしなければ罪の意識から自殺に至るしかないのでしょう。
そういう事を除いても、映像記録集として非常に価値の高い作品だと思います。
映画を愛するなら是非一見を!^ ^

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iwaoz

4.5中立性を保ちながらのインタビュー。貴重な映像も見られ、2部構成なが...

2019年1月26日
iPhoneアプリから投稿

中立性を保ちながらのインタビュー。貴重な映像も見られ、2部構成ながら最後まで中弛みする事のない秀逸なドキュメンタリー映画だった。レニの才能と意志の強さに伴う行動力はすごい。だが本人が何と言おうとヒトラーの後ろ盾により莫大な費用を映画に注ぎ込みながら名声を得て時代を生き抜いたのは事実である。自分の世界を優先させる為に当時の現状を知らなかったのではなく見ようとしなかったのだと思った。
戦火が激しく多くのユダヤ人達が虐殺される中、チロルで収容所の人を集めて映画撮影もしていた。戦後、非難に晒されるのは当然の事だったと思う。

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tsumumiki