欲望の翼

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劇場公開日:

欲望の翼

解説

ウォン・カーウァイ監督が1990年に手がけた長編第2作で、1960年代の香港で若者たちが織り成す恋愛模様を疾走感あふれる映像美で描き、カーウァイ監督の名を一躍世界に知らしめた青春群像劇。

ヨディはサッカー場で売り子をしていたスーに声をかけ、ふたりは恋に落ちる。しかしヨディは、自分が実の母親を知らないことに複雑な思いを抱えていた。スーと別れたヨディは、ナイトクラブでダンサーとして働くミミと一夜をともにする。部屋を出たミミはヨディの親友サブと出くわし、サブは彼女に一目ぼれする。夜間巡回中の警官タイドはスーに思いを寄せるが、スーはヨディのことを忘れられずにいた。キャストにはレスリー・チャン、マギー・チャン、カリーナ・ラウ、トニー・レオン、アンディ・ラウ、ジャッキー・チュンら香港映画界を代表する人気スターが集結。

日本初公開は92年。2018年2月、Bunkamuraル・シネマほかにてデジタルリマスター版が公開。2023年12月、特集上映「ウォン・カーウァイ ザ・ビギニング」にて4Kレストア版が公開。

1990年製作/95分/G/香港
原題または英題:阿飛正傳 Days of Being Wild
配給:ハーク
劇場公開日:2023年12月8日

その他の公開日:1992年3月28日(日本初公開)、2018年2月3日

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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映画レビュー

4.5地上に降りる影

2024年4月19日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

ウォン・カーウァイ監督作品。

売り子のスー(マギー・チャン)が、一時は恋仲になるヨディ(レスリー・チャン)に言われる「夢で会おう」という言葉から、眠れず闇夜を彷徨うこととは対照的に、映像美によりまどろみへ誘われるそんな素晴らしい作品でした。

ヨディが口にする「脚のない鳥は飛び続け、疲れたら風の中で眠り、生涯で1度だけ地上に降りる。それが最後の時」は本当に重要なセリフだ。
本作は、ヨディを中心とした若者の恋愛模様を描いた群像劇である。彼/彼女らは、「愛されたい」「自分のものにしたい」そんな欲望を翼にして恋路を飛行する。その飛行はどこまでも遠く高くいけそうである。しかし地上を見下ろせば、別れや死の影が必然的につき纏っているのである。

マギー・チャンがとにかく好きだし、トニー・レオンの登場には驚いた。
『花様年華』を観直したくなりました。

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まぬままおま

4.0香港映画の“熱気”が伝わってくる奇跡的な傑作

2020年9月4日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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和田隆

4.0エモさにじみ出る名作映画

2024年11月17日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

知的

これは結構難解だった。
恋愛の群像劇だが、男性俳優の区別がつかず、人物関係がいまいちわからない。

とはいえ、ウォン・カーウァイの初期代表作で、撮影はクリストファー・ドイル。
映像の雰囲気は、現在のトレンドのエモさにも通じている。
そういう意味でも見てよかった。
流行はおおむね20年周期でめぐるというが、その通りになっている。

流行した映画でも観ていない作品がけっこうある。
そういうものもこれからおさえていきたい。

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あふろざむらい

4.0邦題をつけた人は天才

2024年11月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

公開後にリリースされたレンタルビデオ(DVDではなくVHS)で鑑賞して以来、また観たいと思いつつも、レンタルビデオのラインナップになく、そのままになっていました。
冒頭のキザなセリフから、全体を通して昔のネガフィルムの様にグリーン掛かった映像まで、ものすごく印象に残っていましたが、ストーリーがどうなったのかは頭から飛んでしまっていました。
今回たまたまamazonプライムを見ていたら、ラインナップに追加されていたので、数十年振りの再観賞となりました。
それぞれの登場人物がそれぞれに悩みを抱えながらすれ違っていくストーリーには、改めて感銘を受けました。
それに加えて、欲望の翼という邦題をつけた人は天才だと思います。現代の阿飛正傳というのは意味が判らないのは当然として、英題のDays of Being Wildというのもごく普通な感じで、それのどこからこの邦題を思いついたのは奇跡だと思います。

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だるちゃ