ストーリー
1920年、イギリス。中部ノッティンガム州の炭鉱町ベストウッド。モレル家の当主ウォルター(トレヴァー・ハワード)は坑内夫だ。妻ガートルート(ウェンディ・ヒラー)との間に長男ウィリアム・次男ポール(ディーン・ストックウェル)、3男アーサーがある。長男はロンドンの商社に勤め、3男は父と同じ坑内夫だ。次男ポールは母親に愛され、画家になろうと思っている。父は坑内夫にしたかった。大酒飲みの夫に、妻の心は冷えていた。町の近くの農家の内気な娘ミリアム(ヒーザー・シアーズ)はポールの恋人だ。信仰にコリ固まった母のもとでのつらい生活をポールに訴える。その日、炭鉱が爆発し、アーサーが死んだ。葬式に、長男が帰ってきた。長男は帰り際に、ある女と婚約したと母に告げた。ポールはノッティンガムの絵画展に母を連れ、自分の作品である父の肖像を見せた。ミリアムもきた。母は2人の仲を喜ばなかった。ポールの絵は受賞し、金持ハドロックがパトロンになり、ロンドンでの修行をすすめた。酒を飲んだ父の仕打がひどくなり、ポールはロンドン行きを思いとどまった。やがてジョーダン商会に勤め、そこに勤める年上の女クララ(メアリー・ユーア)にひかれる。同じ勤めの彼女の夫ドウズは素行が悪く、2人は別居しているのだ。ある夜、ミリアムと水車小屋で結ばれるが、ポールは魂の愛しか判らぬ彼女に失望した。クリスマスに長男が許婚者を連れて帰ってきた。翌日、ポールはミリアムに別れようといった。街頭で婦選運動をしていたクララにあった。ポールは夕食に誘い、遊びまわり、彼女の家に泊まってしまう。クララは1週間の休みをとって秘密に旅行しようといった。海岸での満たされぬ休暇を終えたポールを、ドウズが待ちかまえ、彼を殴り倒した。傷ついてたどりついた家では母が病床についていた。春の水仙を見てから死にたいといった。ポールは水仙を描いた。それを見ずに、母は死んだ。ポールは父に励まされ、新しい人生をふみだす決心をした。ミリアムに別れを告げ、ロンドンへ発った。
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