ポカホンタス

劇場公開日:

解説

アメリカ先住民族の娘とイギリス人探検家の運命的な恋を、ミュージカル・タッチで描いたディズニーの長編アニメ第33作。監督は「ビアンカの冒険 ゴールデン・イーグルを救え」のマイク・ガブリエルと、「アラジン」の作画監督を務め本作が初監督となるエリック・ゴールドバーグの共同。脚本はカール・バインダー、スザンナ・グラント、フィリップ・ラズプニック。製作は、ブロードウェイの舞台で演出・製作・舞台監督などを務め、本作で映画に初進出したジェームズ・ペンデコスト。作画監督は「美女と野獣(1991)」「リトル・マーメイド」「アラジン」と、ディズニー第2の黄金期の作品群に参加したグレン・キーン。音楽はアカデミー音楽賞受賞の「アラジン」(アカデミー音楽賞受賞)のアラン・メンケンがスコアを書き、挿入歌の作詞は、ミュージカルの著名な作詞家スティーヴン・シュワルツ。主題歌はヴァネッサ・ウィリアムズのカラー・オブ・ザ・ウィンド』。声の出演は「マーヴェリック」の俳優メル・ギブソン、ネイティヴ・アメリカンの女優アイリーン・ベダード、「プレタポルテ」のリンダ・ハント、「若草物語(1994)」のクリスチャン・ベール、現代アメリカ先住民運動のリーダー的存在でもある俳優ラッセル・ミーンズ、「美女と野獣(1991)」のデイヴィッド・オグデン・スティアーズほか。第68回アカデミー賞で、音楽(ミュージカル・コメディ部門)、オリジナル主題歌の2部門を受賞。

1995年製作/81分/アメリカ
原題または英題:Pocahontas
配給:ブエナ ビスタ インターナショナル ジャパン
劇場公開日:1995年7月22日

ストーリー

1607年、ロンドン。勇敢な軍人ジョン・スミス(以下、声優:メル・ギブソン)は、ラドクリフ総督(デイヴィッド・オグデン・スティアーズ)率いる探検隊に参加。一行を乗せた帆船は、北米大陸のヴァージニア植民地を目指す。そこでは先住民族のパウアタン族が、自然と共存して平和に暮らしていた。パウアタン首長(ラッセル・ミーンズ)の一人娘ポカホンタス(アイリーン・ベダード)は、このところ、不思議な夢ばかり見ていた。精霊グランドマザー・ウィロー(リンダ・ハント)に助言を求めると、「その夢は、自分の進む道は自分で見つけろということさ」と言われる。上陸したスミスはポカホンタスと出会い、たちまち恋に落ちる。ポカホンタスは彼に自然と調和する生き方を教えた。一方、貪欲なラドクリフは金鉱を求めて土地を荒らし回った。パウアタン族は1人が撃たれて負傷したのをきっかけに戦闘体制をとり、両者は一触即発の状態に。その夜、ポカホンタスとスミスが逢引していると、彼女の身を案じた部族の戦士ココアムがスミスに襲いかかり、スミスの開拓者仲間トーマスに撃たれた。トーマスを逃がして捕まったスミスは、処刑されることに。ポカホンタスは「彼を殺すなら自分も殺して」と叫ぶ。首長はその姿にうたれ、殺し合いをやめると宣言。その時、ラドクリフは彼を狙って銃を撃つが、スミスは捨て身でかばって重傷を負う。開拓者たちはラドクリフを捕らえた。出航の日、スミスは「一緒に行こう」と言い、父も「自分の信じる道を進みなさい」と促した。だが、ポカホンタスはこの土地に留まる道を選び、愛する人を乗せた船をいつまでも見送った。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第68回 アカデミー賞(1996年)

受賞

作曲賞(ミュージカル/コメディ) アラン・メンケン
主題歌賞

第53回 ゴールデングローブ賞(1996年)

受賞

最優秀主題歌賞

ノミネート

最優秀作曲賞 アラン・メンケン
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映画レビュー

4.0現実もこうであれば

2024年10月4日
iPhoneアプリから投稿

どんな話だったか全く忘れた状態で鑑賞。
こんな話だったっけ、
こんな話だったのか、ポカホンタス。
って、大人になって改めて見るとまた全然違った印象を受けた。

ポカホンタスが自然の中を悠々と進んでいく様。
水の音や自然の音が心地いい。
映画「アバター」の雰囲気も好きだから、こういうネイティブアメリカンの暮らし、自然と共に生きてる感、みたいなのが自分には癒しポイントなんだろな。

だけどロンドンからの入植者。ゴールドを求めて。嫌な予感。
アバターとかラストサムライとかこのポカホンタスとか、
「これがずっと続いて欲しいな」と思う世界が、外部のものによって壊れていく様子を見るのがほんとつらい。ぎゅっと、胸が詰まる。

やめてくれ〜ああ、こわい、くるなくるな、と思ってしまう。
とはいえ人間の歴史、おそらくほとんどはこういう「侵略」から始まってるんだろう。日本国内でだってそうやってずっと戦いの歴史があったわけだし。

人間の性なのか?そうやって新天地へ侵略しにいこうとするのは。
生きるためなのか?それとも単なる欲なのか?
理性では止められない、止まらない人間の欲。
そんな人間の欲、自分自身の欲も含め、わからなくてこわい。

ポカホンタス、美しかったな。
動作一つ一つが艶やかで美しかった。
そして村人の男たちもかっこよかったな、職人みたいで。
肉体美、動いてる男、って感じしたな。

ポカホンタスとジョンスミスの表情の表現が細かくて、
微妙な一瞬の表情までちゃんと描いてて。見入ってしまった。
あっという間に終わってしまったけど、見て良かったなという満足感がある。

最後見送る時に村人たちがたくさんのとうもろこしを持ってきたの、なんか切なさ。今作ではそんなに酷いむごい展開にはならず平和的に終わったけれども、事実はそうじゃない。実際も、ああやって平和的に終わっていればな。

どこの世界でも、欲望が強いものが残るのか?繁栄していくのか?
そうではないことを願ってる。

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cris

2.5吹き替え版に本気なディズニーの嚆矢

2023年12月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

思うに、ディズニーは、このころから、アニメ作品の日本語吹き替え版製作に、独自のアプローチで取り組んでいたのでしょう。

エンディングにクレジットされる吹き替え版担当(特に音楽)の豪華なメンバーに、ちょっと感心しました。まぁ、肝心の映画そのものの出来はアレでしたが。

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うそつきカモメ

3.0400年前のロマン

2022年12月25日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ポカホンタスは実在の人物なんですね!史実が基となった物語のようですが、あまりに古くて史実も正確にはわからないようです(苦笑)。たまたま「アバター ウェイ・オブ・ウォーター」の次に観ましたが、資源を略奪にきた主人公が未開の土地へ来て族長の娘と恋に落ちるという展開が前作と似ていて、ビックリしました。人間って基本的に、過去も未来も変わらないのかな…。

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赤ヒゲ

5.0ディズニーの中でも大人のラブストーリー。 ポカホンタスとジョン・ス...

2022年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

ディズニーの中でも大人のラブストーリー。
ポカホンタスとジョン・スミスの出逢いの描き方が神秘的だったり、自然の美しさの表現や描き方も素敵で映像に魅了されます。
風になびくポカホンタスはとても大人っぽくて素敵な女性に見えた。
人種を越えて恋に落ち、ハッピーエンドではないけれど、たとえ離れていたとしても永遠にお互いを愛するって素敵だなぁと思った。
こんなディズニーもいいなぁって思える素敵な作品でした。

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よっしー