暴走機関車

劇場公開日

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解説

機関士ぬきで暴走する4連ディーゼルに乗り合わせた脱獄囚2人と女性乗務員の焦繰と彼らを取りまく人々との葛藤のドラマ。製作はメナハム・ゴランとヨラム・グローバス。エグゼクティヴ・プロデューサーはロバート・A・ゴールドストン。66年に黒澤明が企画・脚本化したものを基に「マリアの恋人」のアンドレイ・コンチャロフスキーが監督、ドルジェ・ミリセヴィック、ポール・ジンデル、エドワード・バンカーが脚本を担当。撮影はアラン・ヒューム、音楽はトレヴァー・ジョーンズ、編集はヘンリー・リチャードソン、プロダクション・デザイナーはスティーヴ・マーシュが担当。出演はジョン・ヴォイト、エリック・ロバーツ、レベッカ・デモーネイほか。

1985年製作/アメリカ
原題:Runaway Train
配給:松竹富士

ストーリー

真冬のアラスカ、ストーンヘヴンの重犯罪者刑務所。ランキン所長(ジョン・P・ライアン)の怒りを買って3年間も独房に入れられていたマニー(ジョン・ヴォイト)が訴訟に勝ち、独房を出ることになり、所内は騒然となっていた。15歳の娘をレイプした罪で服役中の若者バック(エリック・ロバーツ)は、大はしゃぎで、独房を生き抜いてきたマニーを英雄のようにあがめている。刑務所内のボクシング大会で、ランキンが放った殺し屋に危うく刺されそうになるマニー。マニーのランキンに対する憎しみはつのった。最大の復讐は脱獄することだと悟った彼は、洗濯物集めの役をしているバックの協力で見事脱獄に成功する。しかし、バックも同行したいと訴え出し、予想に反して脱獄の旅は2人共にということになった。吹雪・原野をどこまでも歩き、やがて鉄道の操車場に辿り着いた。そこで巨大な4連ディーゼルを見つけたマニーは引きよせられるかのように、その列車に乗り込んだ。が、発車と同時に、先頭の機関車では初老の機関士が心臓発作で車外に転落し、機関車は運転手のいないまま、速力をあげ出した。操車場からの知らせで、鉄道管制指令室はあわてふためき、バーストウ主任(カイル・T・ヘフナー)は頭をかかえた。そんな状態にあるとは知らないマニーとバックは、別の貨物列車に突っこんだ衝撃で、はじめてことの重大さに気づいた。指令室にはマクドナルド局長(ケネス・マクミラン)も駈けつけ、事故を最小限にとどめるため、周囲に指示を与えた、そんな頃、うたたねしていた間にこんな事態に陥って驚く女性乗務員サラ(レベッカ・デモーネイ)が機関車から汽笛を発したので機関車に人間が乗っていることを知るマクドナルドら。鉄道に詳しいサラは、先頭の機関車が流線型で車体に通路がなく、運転席まで行くのは不可能だと、マニーらに語った。一方ヘリコプターでマニーの行方を追っていたランキンは、鉄道管制指令室に行き、暴走機関車に乗っているのがマニーらであることを確認した。バーストウたちは、手段を見つけることができなくていらだち、局長は人命を犠牲にしてまで機関車を側線に導き、脱線させることを命じた。自分の手でマニーを始末しようと、執念の鬼と化したランキンは、再びヘリに乗り機関車を追跡した。先頭の機関車に乗ろうとして果たせず戻って来たバックに「いくじなし」とののしるマニー。凶暴性をむき出しにするマニーに「あんたは動物よ」と叫ぶサラ。英雄だと思っていたマニーに失望するバック。やがてサラは、機関車が、指令室から見捨てられ古い側線に移されたことを告げた。その側線は行き止りとなっているのだ。マニーが連結器を伝わり、血まみれになって先頭の機関車に向かった。そこヘランキンがヘリから飛び乗って来た。マニーは一瞬早く消火器をつかむとその液でランキンを無抵抗にして捕えると車内のポールに手錠で結びつけた。マニーはバックとサラの乗る後方の機関車を結ぶ連結器をはずした。吹雪の中、先頭の機関車は行き止まりの線路を走っていった…。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第43回 ゴールデングローブ賞(1986年)

受賞

最優秀主演男優賞(ドラマ) ジョン・ボイト

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀助演男優賞 エリック・ロバーツ
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映画レビュー

4.5ケダモノより悪いのは人間なり

garuさん
2021年12月29日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

凶悪脱獄犯マニーが、女から罵られる。   あなたはケダモノよ!
マニーは答える。    ケダモノより悪い、 俺は人間だ。

演劇的でストレートな言い回しだが、 映画の中ではしっかりとリアリティが息づいていた。 監督の手腕もあるが、 脚本がいいと素晴らしい映画ができるーその見本のような映画だと思う。 名優ジョンボイトはもちろん、チンピラ役のエリックロバーツ他、役者たちの演技も実にいい。 理屈抜きに最後まで魅入ってしまう。

黒沢へのリスペクトと、良いものを創りたいというスタッフの熱意が伝わってくる、素晴らしい一本だ。

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garu

4.0ボイト君の一番よい作品

越後屋さん
2021年12月24日
PCから投稿

ボイト君は何となく坊ちゃん風なので、ハードな役をやっても何となく迫力不足ですが、この作品は初めて迫力満点でした。
アクション映画の佳作だと思って観ていたら、最後のシーンは結構泣きそうになりました。黒澤の原案よりも改訂したこっちの方がよいと思います。

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越後屋

1.0どこか一つでも黒澤明へのリスペクトを見せて欲しかったものだ

あき240さん
2020年8月21日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

つまらない
タイトルロールで黒澤明原案と誇らしげにでる
しかし、こんなことでは名前を使われる方が迷惑だろう
テレビスペシャルの程度の作品だ

配役も、俳優も、演技も、脚本、演出も、編集も、撮影も、音楽も、何もかも良いところがない
どこか一つでも黒澤明へのリスペクトを見せて欲しかったものだ
何一つ感じられない

黒澤明監督が、米国で本作をもし本当に撮れていたならどんな作品になっていたろうか?
それをあれこれ空想してみる
そんな楽しみ方しかない

がっかりだ

黒澤明原案とあるが、どちらかといえば1975年佐藤純弥監督の「新幹線大爆破」から由来のシーンが多いように感じる
コンピューター列車指令板での列車の状況説明、人命を犠牲にする指令は上司にさせず自ら下す指令員などはそのものだろう

口直しに、ジョン・フランケンハイマー監督の1964年の作品「大列車作戦」をご覧になられることをお勧めします
暴走機関車とはこれだという映画です

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あき240

3.5黒澤映画の男性的なドラマツルギーとソビエト映画の冷たさとアメリカ映画の娯楽性がミックスされた珍しい味わいの映画

Gustavさん
2020年4月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

黒澤明監督の原案をソビエトのアンドレイ・コンチャロフスキー監督が映画化したアメリカ映画。脱獄の逃走劇を疾走する列車の迫力にスペクタクル化した映画的な題材。厳寒のアラスカを舞台に凍り付く寒さと、男同士の抜き差しならぬ対立の熱さが合体した男性映画。主演のジョン・ボイドが役者として立派なのに感心すると共に、エリック・ロバーツの若僧振りも上手い。黒澤監督らしい基本的ルーティンに裏打ちされたドラマツルギーが何処となく感じられるところも興味深い。日本とソビエトとアメリカのそれぞれの映画の色彩がミックスされた味わいが楽しめる珍しい作品。

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Gustav
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