復活(1934)

解説

「恋の凱歌」「クリスチナ女王」につぐルーベン・マムーリアンの監督作品で、レオ・トルストイの名著を映画化したもの。脚色には「力と栄光」のプレストン・スタージェス、「雨」のマクスウェル・アンダーソン、「花嫁は泣きました」のレナーデ・プラキンスの3人が協力して参興した。主演者は「女優ナナ」のアンナ・ステンと「明日無き抱擁」「生活の設計」のフレドリック・マーチとの2人で、「恋のページェント」のサム・ジャッフェ、「クレオパトラ(1934)」のC・オーブリー・スミス、英国の舞台女優ジェーン・バクスター、それからジェシー・ラルフ、エセル・グリフィス、グウェンドリン・ローガン、等が助演している。撮影は「ローマ太平記」「仮面の男(1933)」と同じくグレッグ・トーランドの担任。

1934年製作/アメリカ
原題または英題:We Live Again

ストーリー

カチューシャ・マースロワは無邪気な娘であった。彼女はロシヤの田舎の貴族の家で小間使い代わりに働いていた。この家の主人たるマリーとソフィーの侯爵婦人の甥ドミトリー・ネフリュードフ公が、都から6年振りで帰って来た時、彼は美しく成長したカチューシャの姿に心を引かれた。そして2人の間には、清らかな恋が芽ばえた。だが、そのドミトリーが間もなく都へ去り伯母たちの勧めに従い1人前の将校になって2年の後、再び帰って来たときには、彼はもう封建的で安逸な軍隊生活に溺れ毒された人間となっていた。そして昔の一途な人類愛を絶斗する青年ではなくなっていた。かくてドミトリーは甘言をもってカチューシャにいいよった。そして夜が明けるとすぐ彼は軍隊に参加しに出発してしまった。その後、カチューシャが妊娠していることが伯母たちに知れると彼女は暇を出された。そして生まれた子も死んだ。数年が過ぎて、モスクワである商人の毒殺事件があった時、今は貴族の令嬢ミッシー・コルチャーギンと許婚の間柄になっているドミトリーは許嫁の父に従い、その公判の審判官の席に着いた。そこで彼が驚いたことには、殺害犯人としてのカチューシャが尋問されていたのである。そしてこの事件ではカチューシャは実は無罪だったのであるが手違いから彼女は罪人とさせられ、シベリヤに5年の徒刑を宣告された。このカチューシャの姿を見て久し振りでドミトリーの良心が目覚めた。彼はあらゆる手段を尽くしてカチューシャを救おうとした。また牢獄にも彼女を訪ねた。この時、カチューシャは彼を罵り、また嘲った。だが、こうした苦悩に会ってドミトリーの心はさらに目覚めて、人類の愛の道へと目標が向けられて行った。そしてカチューシャを救うために彼女に結婚を申し出た。これは拒絶されたが、彼は次いでミッシーとの許婚を解消し、己の土地を農奴に与え、そして今度は進んでシベリヤに送られる徒刑人の一行について、カチューシャの赴くところへはいづく迄もと付いていく決心をした。そして雪のシベリヤで彼は再びカチューシャに己の恋を語った。この時にはカチューシャも彼を許した。で、2人は再び生きる生活の首途に立つこととなったのである。シベリヤの5年、これは未来に希望を得た2人には長い年月ではない。

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