フィアレス

劇場公開日:

解説

飛行機事故から奇跡的に生還したことを契機に、死の恐怖から開放された男の行動を通して、生と死の意味を問う異色のヒューマン・ドラマ。ラファエル・イグレシアスが91年に発表した同名小説を彼自身が脚色し、「いまを生きる」「グリーン・カード」のピーター・ウィアーが監督。製作は、92年に他界した「推定無罪」のマーク・ローゼンバーグと、「白く乾いた季節」のポーラ・ワインスタインの夫婦の共同。撮影は「バグジー」のアレン・ダヴュー、音楽は「危険な年」「刑事ジョン・ブック 目撃者」などでも監督と組んだモーリス・ジャール、美術は「モスキート・コースト」のジョン・ストッダートが担当。主演は「フィッシャー・キング」「失踪 妄想は究極の凶器」のジェフ・ブリッジス(主人公が心象風景として描く画は彼の筆による)。共演は「愛の果てに」のイザベラ・ロッセリーニ、「忘れられない人」のロージー・ペレズ、「バートン・フィンク」のジョン・タトゥーロ、「アマデウス」のトム・ハルスら。

1993年製作/アメリカ
原題または英題:Fearless
配給:ワーナー・ブラザース
劇場公開日:1994年6月25日

ストーリー

大勢の犠牲者を出した飛行機墜落事故が発生した。奇跡的に命を取り留めた建築家のマックス(ジェフ・ブリッジス)は、その日から別人に生まれ変わった。苺アレルギーが治って平気で食べられるようになり、重度の飛行機恐怖症もなくなった。家に帰ってからも、彼は妙に生き生きとした表情で、死に直面した瞬間に見た不思議な光を追い求めて、往来の激しい車道を突っ切ったり、高いビルに登ったりと奇行を繰り返した。妻のローラ(イザベラ・ロッセリーニ)は不安な思いで見守るが、事故現場で多くの生存者を誘導して助けた彼を、マスコミは救世主のように書き立てた。一方、同じ事故で赤ん坊を死なせたカーラ(ロージー・ペレズ)はショックから立ち直れずにいた。航空会社から派遣されたセラピストのビル(ジョン・タトゥーロ)は、まったく対照的な症状を示す2人を思い切って接触させてみた。最初はかたくなだったカーラも、いつしかマックスだけには心を開くようになる。ある日、2人はデパートへ行き、マックスは父へ、カーラは子供へ、死んだ者へのプレゼントを買う。彼女は自分が手を放したせいで赤ん坊が死んだと思い込み、罪悪感から逃れられないでいた。マックスは買ったばかりの工具箱を抱かせ、車を猛スピードで壁に激突させて事故を再現する。たとえ彼女がしっかり抱いていたとしても、やはり赤ん坊は死んだのだということを悟ったカーラは、罪の意識から開放された。相変わらずのマックスは退院後、家に戻った。弁護士のブリルスタイン(トム・ハルス)は、事故で死んだマックスの友人ジェフの遺族のためにもできるだけ多くの賠償金を取れそうだと言う。それを聞きながら苺を口に放り込んだマックスはその瞬間、激しいアレルギー症状を起こし、死の淵であの不思議な光を見る。だが、ローラの必死の救急措置で命を取り留めた彼は、生のすばらしさを実感するのだった。

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映画レビュー

3.5主人公は飛行機事故の最中、その恐怖心に打ち勝つ無意識の生存反応か、...

2023年7月10日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

主人公は飛行機事故の最中、その恐怖心に打ち勝つ無意識の生存反応か、恐怖を一切感じなくなり逆に恍惚感を覚えるようになり、事故直後には他の被災者を助けてヒーロー扱いされる。さらには元々患っていたアレルギー源の食べ物も食べれるようになり、事故被災者とは思えない平然とした態度とロボットのような無機質な態度が混在するようになってしまった。

そんな主人公を描いた作品なので、結構不可解な行動も多く、ただそれが「同じような経験をした人に実際にある行動」なのか単なるフィクションなのかが分からず、どう捉えれば良いのかちょっと分からなくなってしまいこの点数。

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にち

4.0人間は死んだら終わり

2018年12月27日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ベニチオ・デル・トロがまだ若く、ふくよかな感じ。ヴェトナム帰還兵のように恐怖を克服した男の表情を上手く表現するブリッジスだが、元々無表情のためか、それほど作っていないような気もする(ラストは良かったけど)。

 飛行機事故の被害者たちにセラピーを行うシーンでは、中々雰囲気が良かった。医師のジョン・タトゥーロも静かな演技。PTSDへの対処法をも考えさせられた。前半の展開としては面白みのない淡々としたモノだが、これだけのめり込んで観てしまうのは、演技力のぶつかりあいが迫力あったからだろうなぁ。

 ゲームに夢中になる息子を「人間は死んだら終りなんだぞ」と叱るところからも、命の尊さを訴える内容となっている。でも、あのショック療法はひどいような気がする・・・

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kossy

3.5ピーター・ウィアーらしいとは言える作品

2015年4月1日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

難しい

監督のピーター・ウィアーは『ピクニック・アット・ハンギングロック』『危険な年』『刑事ジョン・ブック/目撃者』『モスキート・コースト』等の[異文化との衝突]を描いたドラマを得意にしているのだけど、半面イングマール・ベルイマンが[神の不在][神の沈黙]と呼ばれる作品で知られている様に、ウィアーにも[神との対峙][神との対話]と言ってもいい作品を撮っている。
前者が『モスキート・コースト』ならば後者にはこの作品や『いまを生きる』がそれに当たり、『モスキート…』は得意の[異文化との衝突]も加わりとても見応えがあるのだが(評判は非常に悪いが…)この作品では映画の途中からストーリーが破綻し始めてしまっているので好みがとても別れる作りになっている。
それでもラストはこの監督らしさに溢れていたと思うが…。

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松井の天井直撃ホームラン

4.0ジェフブリッジスの演技力

2014年10月15日
iPhoneアプリから投稿

泣ける

悲しい

幸せ

飛行機苦手なのに乗っちゃって事故に遭って
恐怖心がなくなってしまった人の映画
ピーターウィアー監督の力作

本編でかかるU2の曲とその時のシーンが
鳥肌物です

U2を好きになった切っ掛でもある映画
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keisuke

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