ヒッチコックのゆすり
解説
イギリス映画界初のトーキー映画となる、アルフレッド・ヒッチコック監督によるサスペンス作品。恋人である刑事フランクと喧嘩したアリスは、偶然知り合った画家の男に誘われるがまま、彼の家について行く。ところが、男に襲われそうになったアリスは、誤って男を殺してしまう。捜査の中でアリスが犯人だと気づいたフランクはとっさに証拠を隠すが、事件の真相を知った男が2人を恐喝するようになり……。
1929年製作/82分/イギリス
原題:Blackmail
スタッフ・キャスト
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2023年3月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
“女性が”“自分で”やった、ということが大事だった。
ネオンの点滅や音の切り取りなどを用いた心理描写がよい。
Amazonに「恐喝(ゆすり)吹替版」として上がっていたものを鑑賞。
画質はもう鑑賞に耐えるギリギリなレベル。
イギリス初のトーキーの名残り?か、オープニングばずっとセリフなし。
え、サイレント映画? と思った頃に急に喋りだして二度びっくり。
これはトーキーに不慣れな観客のための親切設計?
入りはベタな推理サスペンスのように見えて、途中から精神的なスリラーに転調していくところがいかにもヒッチコックっぽい。
事件が起こるまではやや退屈に感じるほどのあっ軽〜いムード。「バルカン超特急」でも乗車までが長かったんだよなぁなどと思っているうちに事件が勃発。とたんに空気が一変し、役者の芝居も実際にこうなんじゃないか、というリアルなテイストに移行する。
つまり序盤の能天気ムードはあくまでこの落差を生むための戦略だったという。。おそるべし。
この他にも刑事が現場に立ち合うシーンで他の役者の声を聴かせつつ、画面はその刑事だけを映しつづけている場面など、とにかく演出の巧みさが印象に残りました。
2014年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
色々と映画を観て、そしてふとこうやってヒッチコックを観てみると、ヒッチコックという監督の独特さに改めて気づきますね。創意工夫を重ねた演出が、明らかに同時代の他の監督たちとは異なっているように思います。
ヒッチコック以前に殺人シーンを、この作品のように撮った監督はいたでしょうか。それほどにこの殺人シーンは印象的です。ヒッチコックがどのように見せれば、殺人シーンがより緊迫感を増すのか、必死に考えた末の演出を感じます。