パルプ・フィクションのレビュー・感想・評価
全238件中、81~100件目を表示
魅力に溢れた“安っぽい話”
タランティーノ監督の出世作。
短いストーリー毎に分けられ、1つのマフィア内で起こる一連の騒動を色々な視点から描く。
世界感とキャラ設定、ファッションや音楽、更には背景の小物に至るまで全てがオリジナリティに溢れ、異色ながら見所と魅力に満ちた快作。
非常に豪華な出演陣に目を奪われがちですが、様々な楽しみ方がある映画です。
各要所に出てくる食べ物も魅力的でお腹が空くし、台詞1つとっても一見無駄話に思えるようで凄く考え深い。
好きなエピソードから見るも良し。ダンスシーンを繰返し楽しむも良し。
監督の自由な構想から生まれた、見る側に楽しみ方の自由を与えてくれる作品。
ただ話の繋がりが読みにくく終わり方もあっさりしている為、映画として「これでいいのか!?」と感じてしまう人もいるかもしれません。
ハイコンテクストな会話劇
構成でこんな名作になるのか
十数年ぶりに見ました。
自分のメモには高得点がついていたし、映画好き同士で話すと必ず名前が挙がる名作なのに、全く内容を覚えていなかったからです。
多分3〜4回目なんですが、見返してみて、なるほど総合的に大した話ではない。
タイトル通り、心に染み入るシーンもないし、共感できる登場人物も出てこない。
これは覚えていなくても不思議ではない。
にも関わらず、何度見ても名作だと感じさせられました。
”これから死ぬと分かっている”主人公がダサいTシャツでレストランから帰る、すっとぼけたラストシーンのなんとも言えない味わい深さは、この構成、この演出でなければ出せない味わいでしょう。
マーセルスがミスターウルフを送り出すシーンも、後に車に轢かれたり大変なことになる人だと思うとちょっとかわいく見えてしまう。
この順番以外はあり得ないと説得されるような見事な構成で、その結果なのか要因なのか、映画のテンポが絶妙でした。
ヴィンセントとジュールスの間における会話や起きる事件の軽快なリズム、ブッチが逃亡する時の緊張感、さんざんフラグ臭を匂わせたところでやや間の抜けたマーセルスとの鉢合わせ、全てのシーンが機能していて、脈絡もメッセージ性も薄い物語を重厚に楽しく見せられた映画だと感じました。
何とも、お行儀が悪いが⇒傑作
くだらなさがめちゃくちゃ良い!
キャラが立ってるだけで個性があるわけではない。
本作は、現代アメリカ映画界で異彩を放つ存在に成長したクエンティン・タランティーノの代表作である(一般的には「最高傑作」と評価されている)。1994年に公開されたアメリカ映画の中で、最も独創的でオマージュに満ちた作品である。
俳優陣もそれぞれの個性を発揮しており、特にS・L・ジャクソンの存在感は際立っている。今や「タランティーノ作品に最も頻繁に登場する顔」となっている(『ジャンゴ 繋がれざる者』では鬼気迫る演技を見せた)彼、演じるジュールズ・ウィンフィールドが「神の力の介入」によって神学に目覚めるシークエンスを誰が想像しただろうか。冒頭の「メートル法の議論」は、終盤になると「神学の議論」へと変わっていく。意図的なのかもしれないが、その対比が非常に面白い。
映画愛好家、映画評論家、映画史家、映画ライター、そして内外の一般大衆が、なぜ、『チーズ・ロワイヤルとメートル法』に「面白さ」を見出し、話に没頭してしまうのでしょうか。
子どもはもちろん、大人だって「パリのマクドナルドはビールを出す、しかも紙コップではなく本物のグラスで」となれば、アクションシーンにもっと時間をかけてもいいと思うはずだ。しかし、車内での「ハンバーガー談義」は、その年に公開された映画の中でも屈指の名会話と言える。
タランティーノの "出世作"(犯罪映画の金字塔、私にとっては "失敗作")である『レザボア・ドッグス』(1992年)の冒頭のセリフは、マドンナの "Like a Virgin "という詩(彼らはこれを「デカチンが好きという歌」だと言っている)を解釈したことを論じる「ジャンクフード・トーク」だけは、タランティーノの匂いがぷんぷんしている。
アムステルダムのハッパ・バーの話、サモアのアントワンの事件(マーセルス・ウォレスの妻ミアの足に触れ、窓から突き落とされた)。そして最終章の「ボニーのシチュエーション」まで、しっかり順序立てて、しかもこんな若さで?
と思うほど完ぺきな〝構成力〟です。
初めて「オーバードーズ・レスキュー大作戦」をご覧になる方は、感動と面白さを感じていただけると思います。50回くらい観たら、飛ばしたくなるかもしれません。正直なところ、私は50回見ています。.........
私は2001年頃まで、映画の主人公は物静かで控えめであるべきだという説を支持していた(エキセントリックな作品として評価の高い『イレイザーヘッド』のように)。
ところが、ここからが本題だ。1994年に公開された本作は、"寡黙な主人公 "の時代の終焉を宣言し、大ヒットした。
話を戻すと、台詞が「おしゃべりすぎる」という意見もあれば、「神脚本」と絶賛する意見もある。
いずれにせよ、この映画には大量のギミックが盛り込まれている。例えば、「ボニーとクライドのようなカップルがレストラン強盗を企てる」という冒頭で、ウェイトレスが「ギャルソンって男よ」と言い出す。
私としては、彼らのチグハグなセリフに「うんざり」していたのですが、それは映画の出来ではなく、この映画が本当に好きで50回も観たからで、その中でタショーの不満は、10回観ようとする人に「飽きるよ」とは簡単に言えない、「愛の反対語」だからということでした。
しばらく見ていると色あせてくるが、最初に見たときに「これはB級映画の哲学の台詞です」と言っていたら、学校の生徒は誰も見なかったし、考えもしなかっただろう。
映画のラストスパート。一番盛り上がるシーンが待っている。
メイナードとゼッドの「秘密の小屋」の蜘蛛の巣に引っかかった、大ボス・マーセルスと、ボクサー、ブッチとのことです。このシーンでは、ベガの親分であるヴィング・レイムズ演じる強力なギャング、マーセルス・ウォレスが監禁され、縛られ、レイプされる。ここで生じるひとつの疑問がある。
マーセルスは、ブッチからあんな目に遭わされていて、どうして許せたのだろう?
これは、どんな心理学者でも受け取りにくい。この話の不自然な欠点は置いといて、ここからがカッコイイところ。
その時、店を出ようとしたブッチが武器棚を覗いて、高所に飾られた日本刀を見る。彼はそれを使ってマーセルスを助ける。
マーセルスは200万ドルをチャラにして諦め、ついに「手を上げる」............。こう言う意味です。かっこよすぎ‼︎(笑)
さて、公開後、その反響はすさまじかった。そして、名作にはよくあることだが、賛否両論があった。それでも、............。
アカデミー賞の「脚本賞」を受賞したのです。この映画の脚本は非常によくできていて、もし将来、この映画に反対意見を言う批評家がいるとしたら、その人は古き良き時代の「無声映画」の批評家になるべきでしょう。これほどまでに無声映画の対極にある映画はなかったからだ。
アカデミー賞の「作品賞」は予想通り、スタンダードで当たり障りのないもので、トム・ハンクスとストリテリングの傑作であることは間違いない『フォレスト・ガンプ』が受賞した。
しかし、「映画の質」という点では、両者は拮抗している。この奇妙な2作品が世界的に認知され、「史上最高の映画10選」に選ばれるほどの「オスカー・コンテスト」を演じたことは奇跡としか言いようがない。
チンケなものにこそ
パルプフィクション
オジサンの尻の穴から尻の穴へとバトンされた金時計をありがたく戴く幼児
1994年のタランティーノ31歳の時の作品。カンヌでのパルムドール賞。
ジョン・トラボルタとユマ・サーマンがキャバレーで踊るシーンと鼻からヘロイン吸って、鼻血タランティーノ、アワフキーノからの注射器💉グサりシーンが大好き❤️
マリリンモンローのそっくりさんも素敵。
金髪を黒髪に染めたユマ・サーマンがキュート。弱冠22歳。堂々たるものです。コメディアンヌの素質も充分。
シネリーブル池袋とHUMAX池袋の東京フレンドシップキャンペーンで観賞しました。8月4日までやってます。
ブルース・ウィルスのブッチは第一次大戦に参加したひいおじいちゃんから代々受け継いだ金時計を大切にするあまりあんな可愛い恋人にブチキレて、危険な自宅に戻ってしまう。恋人役のマリア・デ・メディロスもベーリーキュートでした。
ベトナム戦争に従軍した父親が、ハノイの捕虜収容所で死に、戦友が大事な金時計をお尻の穴に隠して没収から守って形見として持ち帰ったモノ。
オレは絶対欲しくないなぁ。どうでもいいやろ。アホか!
巨漢の黒人ボスのマーセルスがへなちょこ警官におカマ掘られているシーン。檻から出される全身鋲打ち黒レザー男もグロかったけど、その前のボールギャグ姿のふたりのカットも長いよ!
今観ると、サミュエル・L・ジャクソンたちのセリフもかなりくどいと思ってしまいます。ボスの愛人の足を揉むことはやっちまうのと同じなのか、違うのか。
聖書の引用は受け売りを繰り返すから面白かったですけどね。
なんだかんだ言ってもバカバカしくて面白いんですけどね。
タイトルなし(ネタバレ)
マフィア映画。ただただスタイリッシュでかっこいいマフィアが描かれている。
作品全体の空気が張り詰めていて、自分たちが住んでいる世界とは別の世界を感じることができる。しかしそれぞれの登場人物の関係が進展するわけではない。ヴィンセントがミアとのラブロマンスを匂わせるも進展がなく、ボスを殺して成り上がるわけでもない。ブッチもマーセルスと和解する場面も、途中で出てきた男たちが突発的すぎて意味不明。個人的には敵対勢力とかにしたほうが良かったと思うし、マーセルスはブッチを撃ち殺してもよかったのでは?
そして最後は神を信じるジュールズが説教を垂れるが、話もくどく、散々殺しをしたのに最後だけ情けをかけたり、中途半端な男にしか思えない。
作品全体を通して、お洒落でスタイリッシュなマフィアが描かれているだけで話自体は面白いと思えるものでもないし、メッセージ性があるものでもない。 雰囲気映画。
終始かっこいい
今更鑑賞してみた
タランティーノ故のタランティーノ作品
アカデミー脚本賞を受賞した、鬼才タランティーノによる、タランティーノらしさが全編に渡って染み込んだドタバタ・アクション。まずは、あのギターのテーマ曲を聴くだけで、胸が躍る。
とにかく、内容については、訳わかんない,というのが正直な感想。登場人物も入れ替わり立ち替わり、凄い面々が顔を出し、ストーリーが有るようで、無いようで…。時系列もバラバラ。後になって「あー、そういうこと」というシーンが映し出されて、初めて納得。
至るとこに、血生臭い殺し合いも盛り込まれているのに、何故か、そこで、笑ってしまうようなシチュエーシ。しかし、しっかりと印象に残るという不思議さ。そこが、タランティーノ作品たるところ。次第にストーリーに引き込まれて、観終わったときには、面白かったと思える作品。
ストーリーは、大きく3つからなる。
1つ目は、ジョン・トラボルタを中心に、ボスの情婦役のユマ・サーマンとの、麻薬絡みのデート。
2つ目は、ボクサー役のブルース・ウィルスが、八百長で負けるはずだった試合に勝ってしまい、マフィア役のヴィング・レイムスとの格闘劇。
3つ目が、タランティーノ自身も出演し、トラボルタの相棒のサミュエル・ジャクソンと、謝って車の中で殺してしまったチンピラの死体処分を、ハーヴェイ・カイテルに依頼。
そして、それらのストーリーが、巡り巡って、最初のシーンへと繋がって、収束していく。本作では、映像と共に、舞台演劇のような台詞回しや言葉のやり取りが絶妙で、コメディ色を醸し出しているのが、タランティーノらしさなのだろう。
タランティーノ作品はカッコいい.信仰のこととか社会の問題のこととか...
小説みたいな映画
最初のシーンでいきなり映像が止まってオープニングが始まったり、ブッチが公衆電話で喋るシーンの素人には理解し難いカメラワーク、とにかく血まみれ、一度聴いたら頭から離れない音楽、突拍子もない展開の連続、私の記念すべきタランティーノ1作目は衝撃を大きく残して終わっていきました。
アドレナリンを心臓に刺したり、くだらなすぎるジョークを呟かれたり、間違えて人を吹っ飛ばしちゃったり、怒涛の下ネタが降ってきたり、元気が欲しいこのコロナ禍に沢山笑いをもたらしてくれた映画でした。食べ物もとても印象的で見終わった後はとにかくパンケーキとハンバーガーが食べたくなりました。A&W行ってきます。
全238件中、81~100件目を表示