巴里のアメリカ人

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劇場公開日:

巴里のアメリカ人

解説

ジーン・ケリーが主演を務め、1952年・第24回アカデミー賞で作品賞を含む6部門に輝いた傑作ミュージカル。画家としての成功を夢見てアメリカからパリへやって来た青年ジェリーは、ピアニストのアダムや歌手のアンリら友人たちと楽しい日々を過ごしていた。ある日、ジェリーの個展にやって来た富豪の女性ミロが彼を気に入り、公私にわたるパトロンとなる。ジェリーはミロと一緒に訪れたキャバレーで、愛らしいパリ娘リズに一目ぼれ。2人は恋に落ちるが、ジェリーはリズとアンリが婚約していることを知る。ヒロイン役のレスリー・キャロンはバレリーナとして活動していたところをケリーに見いだされ、本作で映画デビュー。「花嫁の父」のビンセント・ミネリがメガホンをとり、「マイ・フェア・レディ」のアラン・ジェイ・ラーナーが脚本、ジョージ・ガーシュウィンと兄アイラがそれぞれ作曲と作詞を担当、ケリーが自ら振付を手がけた。

1951年製作/113分/G/アメリカ
原題または英題:An American in Paris
配給:東京テアトル
劇場公開日:2022年2月25日

その他の公開日:1952年5月2日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第9回 ゴールデングローブ賞(1952年)

受賞

最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)  

ノミネート

最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) ジーン・ケリー
最優秀監督賞 ビンセント・ミネリ
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映画レビュー

4.0現実のような絵

2024年2月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

絵空事というけど、パリでは現実を描くと絵になるんだよ、と異邦人に思わせる力のある映画。ボヘミアンがたくさんいて、世界の暇を持て余した金持ちが金の使いしろを探しに来て、未婚女性は販売員で、パリといえば香水で…とスティロティピカル満載といえばそうなのだが、最後のダンスシーンが“すべて絵の中のお話ですよ”と教えてくれる。ロートレックの絵からジーン・ケリーが出てくる(受肉化される)シーンが好き。

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ouosou

4.0アメリカの黄金期を代表する一本では。

2023年9月22日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

フランスからの帰国便(AF)で鑑賞。 まず驚いたことは、テクニカラーの発色が豊かで、素晴らしいこと。隅々まで光に満ちていて、カフェの椅子ひとつまで輝いている。1952年のアカデミー賞で、作品だけでなく美術、撮影など6賞に輝いている。その代わり、冒頭のコンコルド広場、オペラ座、ホテル・リッツなどの場面を除き、そのほとんど全てがセットで撮影された。あの1932年のフランス映画「巴里祭」と同じ。 戦勝して退役後もパリに残って、画家として生きようとするアメリカ人、ジェリー・マリガン(ジーン・ケリー)。彼の友人で隣人のアダム・クック(オスカー・レヴァント)は、売れないコンサート・ピアニストで、フランス人の歌手アンリ・バウレル(ジョルジュ・ゲタリー)の長年の友人。アンリは若い十代のリーズ・ブーヴィエ(ジーン・ケリーがバレリーナから抜擢したレスリー・キャロン)を、言わば育て上げてきたのだが、今はガール・フレンドであり、既に婚約者でもある。 ジェリーはモンマルトルでも、なかなか絵が売れず苦労していたが、突然、ホテル・リッツの一室で暮らしているアメリカ人の富豪女性ミロ・ロバーツ(ニナ・フォッシュ)に見出され、パトロンになるとの申し出まで受ける。ところが二人で出かけたナイトクラブで、ジェリーは魅力的なリーズに出会ってしまう。最初は、しつこいジェリーから逃げ惑っていたリーズだが、やがて彼の愛を受け入れるようになる。 おそらく一番有名なのは、ラウル・デュフィ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、モーリス・ユトリロ、アンリ・ルソー、ゴッホ、トゥールーズ=ロートレックなどの印象派やポスト印象派の絵画を参考にしたセットを背景に、あのガーシュインの音楽に乗って展開されるジェリーとリーズのセリフのない17分間のダンスシーンだろう。間違いなく映画のクライマックスであり、莫大な投資をしたMGMと当時のアメリカの財力には、ただただ驚かされる。 私がこよなく好きなのは、ノートルダムの見えるセーヌの橋の下で、二人が語り合う夜の情景。パリ最高の散歩道の一つ。映画「ミッドナイト・イン・パリ」(2011年)にも出てきた。 おそらく、あのようなパリの情景を求めて夏休みのシーズンには、アメリカから学生が大挙、訪れるようになったのだろう。春と秋の観光シーズンには、アメリカからのお上りさんの団体が、パリを闊歩する。中国からの観光客が目立つ前には、日本人と並んで観光客の中心だった。映画「パリ、ジュテーム」(2006年)特に14区のエピソードが思い出される。 アメリカ人の中には、独立戦争の時の恩義もあり(古い!)、フランスが「母の国」であると思っている人が、今でもいるのではなかろうか。アメリカ人の憧憬が感じられる。

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詠み人知らず

1.0世紀の傑作はサイコパス映画

2023年4月17日
PCから投稿

史上に残る傑作です。 確かに歌と踊りは最高水準ですが、ストーリーが最悪てかサイコパス。 男も女も人の気持ちを踏みにじるような人間です。 シリアスドラマならわかりますが、楽しいミュージカル作品とは恐れ入る。 あの頃は許されるのか、アメリカでは許されるのか、もう少しまともなお話じゃないと嫌悪感が残るだけ。 歌と踊りが素晴らしいからそれでいいじゃない、っていう感想が多いことに驚き。

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越後屋

4.0色彩に音楽にダンスに魅了される映画/アート思考の人は必見

2023年3月5日
PCから投稿

当時アメリカ人の憧れていたフランスのパリが舞台 主演のジーン・ケリーの代表作のひとつで、 最低限の知識として彼を語るためには、 この作品と「雨に唄えば」を熟知すれば及第点だ。 そしてこの映画が初出演のレスリー・キャロンは フランス生まれで元バレリーナということもあり 映画の中ではチャーミングなダンスを見せてくれる。 また監督のヴィンセント・ミネリにとっても代表作だが、 MGMミュージカルの黄金時代を作って来た手腕は流石だ。 ガーシュウィンの楽曲「パリのアメリカ人」は 平凡な物語の質を最上級に引き上げた。 キャスト・スタッフの総合芸術の結晶でもある 後半の18分近くにもなるダンスシーンは必見で 見るものを永遠に魅了することは間違い無い。 特にアート思考の人は観終わった後の満足感はある。 ※ この作品はイギリスのバレエ映画「赤い靴」に 影響された部分が多々あるのでは無いかと思う。 ※

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星組