果てなき航路
劇場公開日:1949年5月14日
解説
「荒野の決闘」のジョン・フォードが「怒りの葡萄」のあと「タバコ・ロード」の前に、ウォルター・ウェンジャーのために監督したもので、1940年作品である。ユージーン・オニールの初期の海洋劇4篇に基づいて「世界の母」「男の敵」のダドリー・ニコルズが脚本を書いた。撮影は最近物故した「我等の生涯の最良の年」のグレッグ・トーランドである。出演は「駅馬車(1939)」「拳銃の町」のジョン・ウェイン、「冒険」「駅馬車」のトーマス・ミッチェル、「ベデリア」のアイアン・ハンター、「裸の町」のバリー・フィッツジェラルド、「悪魔の金」のジョン・クェーレン、「荒野の決闘」のワード・ボンド、英国の俳優のウイルフレッド・ロースン、「青春の宿」のミルドレッド・ナットウィック、アーサー・シールズ、ジョセフ・ソーヤー、J・M・ケリガン等で、音楽はリチャード・ヘイゲマンが作曲している。
1940年製作/105分/アメリカ
原題または英題:The Long Voyage Home
劇場公開日:1949年5月14日
ストーリー
ロンドンに船籍をおくグレンケアーン号は、速力ののろい貨物船であるが、西インド諸島の基港に碇泊中も、上陸が許されないので船員ははなはだ不服である。古参水夫のドリスコルはひそかに上陸して、原住民の女たちに果物篭の底に酒びんを隠して船に持参させ、水夫たちは酔いかつ踊りかつ殴り合った。船はアメリカの基港に着いたが、そこでは多量の弾薬を積込み、また上陸禁止となった。出帆直前に新参水夫スミッティは、脱船逃走を試みたが警官に捕えられて乗船させられた。2割5分の手当増額という船長の布告に、やや機嫌を直した船員たちはなかなか神妙に働いた。暴風雨に難航した時も水夫のヤンクが重傷を負うくらいに、皆は一所県命だった。船医もない小貨物船では手当のしようもなく、ヤンクは死んでしまった。船は燈火管制をして英国へ急いだが、スミッティが船長室で酒を盗んだのを、給仕のコッキーは机上にあった暗号帳を見たのだと思い誤る。それで彼はスパイと勘違いされ、大切にしている書類をドリスコルが皆の前で読むと、それはスミッティの妻からの手紙で、彼は酒でしくじった海軍将校のなれの果てと判明する。アイルランドも近づいた日、船はナチの爆撃機に襲われたが幸い爆撃を免れたが、機銃掃射でスミッティが殉職した。船はロンドンに着き、契約満期となったドリスコル、オルセン、コッキー、アクセル、ディヴィス等は勇んで下船した。皆はスウェーデンへ帰るオルセンに切符を買ってやり、陽気に飲んで騒いだ。船員を虐使するので評判の貨物船アミランダ号は、水夫が不足なのでポン引のクリンプにやみ取引を頼む。クリンプは正直そうなオルセンに目をつけ、夜の女フリーダに含めて、眠り薬を入れたビールをオルセンに飲ませる。そして皆が別室で騒いでる間にアミランダ号に連れ込むが、オルセンのオームに教えられドリスコル等は、アミランダ号にあばれ込んで眠っているオルセンを救い出す。ところが最後まで残っていたドリスコルは、船長の棒に打たれて倒れ、そのままアミランダ号は出帆してしまう。皆はオルセンをスウェーデン行きの船に乗客として乗り込ませたあと、ドリスコルと別れてしよ気ながら、グレンケアーン号に帰って来る。ドリスコルはアミランダに乗せられたよ、と聞いてドンキーマンは持っていた新聞を水に捨てた。アミランダ号イギリス海峡で雷撃されて沈没ーと新聞にはあった。オルセンは帰国、ドリスコル、スミッティ、ヤンクは死んだが、グレンケアーン号はまた船路についた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジョン・フォード
- 脚色
- ダドリー・ニコルズ
- 原作
- ユージン・オニール
- 製作
- ウォルター・ウェンジャー
- 撮影
- グレッグ・トーランド
- 音楽
- リチャード・ヘイグマン
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Olsenジョン・ウェイン
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Driscollトーマス・ミッチェル
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Smittyイアン・ハンター
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Cockyバリー・フィッツジェラルド
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Captainウィルフレッド・ローソン
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Axelジョン・クォーレン
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Fredaミルドレッド・ナトウィック
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Yankウォード・ボンド
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Donkeymanアーサー・シールズ
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Davisジョセフ・ソーヤー
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CrimpJ・M・ケリガン
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Bellaラファエラ・オティアノ
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Spanish_GirlCarmen Morales
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Paddyボブ・ペリー
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NorwayConstant Freake
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Scottyデビッド・ヒューズ
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Big_Frankコンスタンティン・ロマノフ
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TimDan Borzare
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Maxハリー・テンブルック
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First_MateCyrir McLaglen
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Second_Mateダグラス・ウォルトン
受賞歴
第13回 アカデミー賞(1941年)
ノミネート
作品賞 | |
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脚色賞 | ダドリー・ニコルズ |
撮影賞(白黒) | グレッグ・トーランド |
編集賞 | シャーマン・トッド |
作曲賞 | リチャード・ヘイグマン |
特殊効果賞 |