偽の売国奴

劇場公開日:

解説

第二次大戦で大物スパイとして知られたアメリカ生まれのスエーデン人エリック・エリクスンの実話に取材した戦争秘話。アレクサンダー・クラインのストーリーを「結婚泥棒」のジョージ・シートンが脚色・監督した。撮影はジャン・ブールゴアン、音楽はアルフレッド・ニューマン。出演は「誘惑の夜」のウィリアム・ホールデン、「結婚泥棒」のリリー・パルマー、「ベン・ハー(1959)」のヒュー・グリフィスなど。製作はウィリアム・パールバーグ。

1962年製作/アメリカ
原題または英題:The Counterfiet Traitor
配給:パラマウント
劇場公開日:1963年1月11日

ストーリー

1942年、第2次世界大戦の戦況は連合軍に不利であった。スェーデンの首都ストックホルムに、エリクスン(ウィリアム・ホールデン)という石油業者がいた。ドイツに石油を売っていたため、連合軍のブラックリストに売国奴として名前がのせられていた。そのため、友人や妻のイングリット(エヴァ・ダールベック)からも冷たい目で見みられていた。英の諜報部員コリンズ(ヒュー・グリフィス)は、エリクスンの立場に目をつけ、連合軍側のスパイ機関に彼を巧みに引っぱった。エリクスンは、スェーデン駐在のドイツの高官コルトナーとウルリッヒに近づき、スェーデンに精油工場を作ることを勧めた。エリクスンのドイツ側と連絡を保つ工作はこれで成功した。第2段の工作はドイツ国内に同志をつくることだった。エリクスンはベルリンにいる旧友フォン・オルデンブルグに目をつけた。オルデンブルグの息子はソ連収容所に入っていた。エリクスンは息子の生命の保証とひきかえにオルデンブルグを仲間に引き入れた。続いて、マリアンヌ(リリー・パルマー)という女がオルデンブルグの紹介で仲間に入ってきた。こうして、エリクスンはベルリンでの工作が終わるとハンブルグに飛んだ。そこで彼はホルツーという男を同志にした。ホルツーは大戦が連合軍の勝利に終わった場合の生命の保証を求めていた。エリクスンは保証の印証をホルツーに渡した。ホルツーの妻クララはエリクスンに色目を使い、息子のハンスは疑惑の目を持ってみていた。ドイツ国内での工作を終わったエリクスンはスェーデンに戻った。その留守中、マリアンヌは自分が提供した情報によって連合軍の空襲を導き、多くの人間が死んでいくのに堪えられず、その心の苦しさを神父に告白した。これをゲシュタポに聞かれたマリアンヌはベルリンの刑務所に収容された。その頃、ホルツが死んだ。エリクスンはハンブルグへ急行した。一刻も速くホルツに与えた印証を取り返さなくてなならない。しかし、印証はハンツに見られていた。エリクスンはゲシュタポに追われる身となった。しかし、秘密諜報部の地下組織によって無事逃れることができた。その頃、マリアンヌは死刑になっていたのだった。

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