トコリの橋

劇場公開日:1955年2月12日

解説

「失われた少年」のウィリアム・パールバーグとジョージ・シートンが1955年に製作した色彩戦争映画。ジェームズ・A・ミッチェナーの原作より「日曜日は鶏料理」のヴァレンタイン・デイヴィースが脚色、「楽園に帰る(1953)」のマーク・ロブソンが監督に当たった。テクニカラー撮影は「底抜け最大のショウ」のロイヤル・グリグス、音楽はリン・マレーである。出演者は「麗しのサブリナ」のウィリアム・ホールデン、「セールスマンの死」のフレドリック・マーチ、「裏窓」のグレイス・ケリー、「腰抜けM・P」のミッキー・ルーニー、「哀愁日記」の淡路恵子、アール・ホリマン、ロバート・ストラウスなど。

1955年製作/102分/アメリカ
原題または英題:The Bridges at Toko-ri
配給:パラマウント映画会社
劇場公開日:1955年2月12日

あらすじ

朝鮮での戦争が酣わだったころ。朝鮮東海岸に沿って北上中のアメリカ海軍第七十七機動部隊には任務を終えたパンサー・ジェットが帰投していたが、そのなかのハリー・ブルーベイカー中尉(ウィリアム・ホールデン)の機が海中に不時着し、司令長官ジョージ・タラント少将(フレドリック・マーチ)は艦橋に立って心配していた。今しがたブルーベイカーの妻と2人の子供が東京に着いたという無電が入ったばかりだったのだ。しかし、ただちに旗艦サヴォからマイク(ミッキー・ルーニー)とネスターの操縦するヘリコプターが救援に赴き、ブルーベイカーは救助された。弁護士だった彼は戦争に疑問を抱いていたが、タラントに慰められ、3日後空母サヴォが横須賀に入港したとき、ブルーベイカーは待ちかねていた妻ナンシー(グレイス・ケリー)と子供たちに会うことが出来た。水兵のマイクは恋人キミコ(淡路恵子)と一緒に東京へ向かった。その夜横須賀の海軍クラブでブルーベイカー夫妻が食事をしていると、ネスターがやって来てマイクが空母エセックスの水兵とキミコのことで喧嘩し、MP本部に拘引されたと告げた。ブルーベイカーはすぐ東京へ行き、MP本部からマイクを救い出した。ブルーベイカーが妻の待つフジサン・ホテルに帰ったのは夜中だった。夫妻と子供たちの1週間は忽ち過ぎた。ブルーベイカーはふたたび出動した。明日はトコリの橋を攻撃するという日、彼は妻へ遺書のつもりで手紙を書いた。夜が明けてパンサー・ジェットの編隊は勇躍出動、トコリの橋爆撃は2回に亙って決行され、すべての目標を爆破したが、ブルーベイカーの機は敵弾をうけて敵地に不時着した。機を包囲して攻めて来る共産を、味方のパンサー・ジェット編隊やプロペラ機が援護攻撃してくれた。やがてマイクのヘリコプターが救援に来たが敵弾をうけて水田に墜落、マイクは助かったが、ネスターは戦死した。マイクとブルーベイカーはひしひしと迫る敵の重圧のなかに夜を迎えた。マイクは敵弾に倒れた。そして、ブルーベイカーもついに戦死した。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第28回 アカデミー賞(1956年)

受賞

特殊効果賞  

ノミネート

編集賞 アルマ・マックローリー
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映画レビュー

3.5 トコリの橋

2026年3月6日
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この映画、前半に出て来る東京都内と箱根の富士屋ホテルにウィリアム・ホールデンとグレース・ケリー演じる夫妻が泊まるシーンが有って、これがどうにも珍妙な米国人から見たフジヤマ・ニッポンなのと、当時人気絶頂のグレースが出ているにもかかわらず、脇役で出演シーンが少なく、批評家や観客がガッカリしたせいか、公開当時から日本での評価は芳しくなかった。富士屋ホテルの家族風呂(貸し切り?)にホールデン、グレースと子供たちとで入っていると、何故か突然日本人一家(日系アメリカ人?)が入って来て慌てふためくシーンが有るのだが、このシーンは日本公開時にはパラマウント日本支社の良識でカットされてしまったとのことである。ところが、現在発売されているDVD等では観ることが出来るし、確かに珍妙ではあるが、シーンとしては悪くなかった。なんせグレース・ケリーの貴重な入浴シーンが拝める唯一の映画なのである。
・・・とまあ、ホールデンの日本滞在中のシーンはともかく、空母から離発着する攻撃機F9Fパンサーのシーンが迫力満点なのと、トコリの橋を爆撃するシーンも戦争映画として見応えタップリだ。本編の撮影監督が「ホワイト・クリスマス ('54米=パラマウント)」、「俺たちは天使じゃない ('55米=パラマウント)」、「十戒 ('57米=パラマウント)」の名撮影監督ロイヤル・グリグスで、航空シーンの撮影がチャールズ・G・クラーク、第2班撮影がW・ウォーレス・ケリー、プロセス撮影がファーシオット・エドゥアルトで、特殊効果がジョン・P・フルトンと豪華なスタッフが揃っており、力が入っているのが分かる。
航空機は操縦出来ても、拳銃すら握ったことがないという主人公のホールデンが、機体が被弾し燃料漏れによって空母まで帰還出来ず、朝鮮半島内の敵地に不時着して、仲間による援護と救出を待つシーンも緊張感に満ちていて惹きつけられる。主人公自身が戦地に送り込まれなければならない理由に悩み、苦悩していることからも、一瞬にして死の恐怖が近付いて来る上記シーンから目が離せない。航空映画、戦争映画としては、決して悪い出来ではないと思う。

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ナオイリ