チャイニーズ・オデッセイ Part2 永遠の恋

解説

中国三大奇譚のひとつ、『西遊記』を大胆な解釈で描いた娯楽大作の続編。香港では、前編「チャイニーズ・オデッセイ／Part1　月光の恋」の1週間後に後編である本作が公開され、95年度興収第8位のヒットを記録した（総尺数177分）。主演のチャウ・シンチー以下、スタッフ・共演者は前編と同じだが、ヒロイン（前編の最後に登場）は「プロジェクトＳ」『風塵三侠』（日本未公開）などのアテナ・チュウ。ビデオタイトル「チャイニーズ・オデッセイ 西遊記 [其ノ弐]」。

1995年製作／83分／香港
原題または英題：西遊記大結局之仙縁奇縁 Cindellera
配給：彩プロ＝アジア映画社
劇場公開日：1996年7月19日

ストーリー

盤絲洞。チンポウ（チャウ・シンチー）はついに自分が孫悟空の生まれ変わりだと悟った。月光寳盒を取り返し、元の時代に戻り、ジンジンを救うため、ジーハ（アテナ・チュウ）に従うチンポウだが、彼女はチンポウが天が決めた運命の恋人だと思い込んでしまう。が、チンポウに口づけを拒否され、ジーハは悲しむ。砂漠に出たチンポウはそこで三蔵法師と孫悟空、観世音菩薩の問答を目撃し仰天。孫悟空が手にする月光寳盒を横取りしようと駆け寄った彼の頭を三蔵の錫杖が直撃。目覚めた彼の前に月光寳盒で時空を行き来した三蔵、そして猪八戒（ン・マンタ）、沙悟浄（ゴン・ユッシン）が現われる。さらに登場した牛魔王はチンポウを孫悟空と信じて、三蔵を捕えた礼に妹・香香の嫁に迎えると彼の邸へ連れて行く。彼が妾だと紹介したのがジーハだった。そこへ牛魔王の妻・鉄扇公主（チョイ・シウホン）が現われ、事態は混乱。三蔵も助けず、月光寳盒だけを手に入れてジーハと逃げようとしたチンポウだが、追ってきた香香が来合わせた猪八戒、沙悟浄を含めて、移魂大法を使ったので大変。皆の人格が入れ替わってしまい、彼らは追ってきた鉄扇公主と牛魔王に捕えられ、チンポウだけが逃げのびた。彼は観世音菩薩に心から詫び、ついに孫悟空に生まれ変わることを決心した。ジーハと牛魔王の結婚式の祝宴。いけにえの三蔵が処刑されんとしたとき、金色の雲とともに孫悟空が参上。ジーハは運命の人の傍に駆け寄るが、孫悟空は自分はもう仙人だと彼女を退ける。如意棒をふるい、牛魔王と激闘する彼をなおも追ったジーハは牛魔王の剣にかかり、悟空の腕で息絶えた。怒り狂った悟空は牛魔王を倒し、月光寳盒を使って三蔵らを助けて脱出した。新たに天竺への旅に出た悟空一行。ジンジン、サーロンも皆、そこでは全く違う人生を送っている。ある城門の前。群衆の前で向かい合うジーハとチンポウ。悟空はチンポウの体に入り込むとジーハを抱きしめて口づけを交した。人間だった時果たせなかった宿願を遂げた彼は一行の後を追った。