ダリアン
劇場公開日:1994年5月28日
解説
14歳の少女の青年に対するファナティックな恋愛が引き起こすサイコ・スリラー。ヒロインはこれが映画デビューとなる新星アリシア・シルヴァーストーン。彼女に盲愛される青年にはケーリー・エルウェス。共演は「ブロンドの標的」のジェニファー・ルービン、「ロボコップ」のカートウッド・スミスほか。脚本・監督はこれがデビュー作のアラン・シャピロ。製作はジェームズ・G・ロビンソン。撮影は「ダーティーハリー」で知られるベテランで最近作には「コリーナ、コリーナ」があるブルース・サーティーズがあたり、色彩豊かな撮影をものにしている。音楽はグレアム・レヴェルが担当。
1993年製作/アメリカ
原題または英題:The Crush
配給:東宝東和
劇場公開日:1994年5月28日
ストーリー
雑誌記者のニック・エリオット(ケーリー・エルウェス)は転職のため訪れた町で落ち着き先を探していたところ、ある屋敷に手ごろなゲストハウスを見つける。彼はそこで一人娘ダリアン・フォレスター(アリシア・シルヴァーストーン)と知り合う。美しく、才女でもある彼女にニックは惹かれるが、それは恋愛感情ではなかった。しかし、ダリアンはモーションをかけ続ける。彼の原稿を勝手にいじったことにはじまったそれは日を追うごとにエスカレートしていき、彼が職場で交際を続けるエイミー(ジェニファー・ルービン)はダリアンの執拗な視線を危惧する。ひたむきなダリアンにやがて我慢しきれなくなったニックは彼女に警告するが、それはまさに火に油の結果を引き起こす。ニックはダリアンが愛車に卑猥な落書をした一件を父親であるクリフ(カートウッド・スミス)に訴えるが、娘を溺愛し甘やかす彼は取り合わない。そんな折、彼が取材した重要な記事のデータがダリアンの手で抹消される。怒った彼が部屋を物色したところ、床に抜け口を発見する。降りてみるとそこはガレージの天井裏で、そこには白魔術の儀式用らしい祭壇がもうけられ、彼の名前と共に写真が供えられていた。ダリアンの異常ぶりを確かめた彼は引っ越しの準備をはじめ、様子を見にやって来たエイミーと初めて愛を交わす。ところがそれを一部始終監視していたダリアンは邪魔者のエイミーをハチ責めにして重傷を負わせる。さらに彼の仕事先を不意に襲う。激昂したニックは彼女をとりおさえ、罵りながら別れを告げようとする。ところがダリアンは、ニックがエイミーとの情事の際使用したコンドームから採取した彼の体液までもを利用して、自分がレイプされたと訴えた。会社からも暇を出され、名誉と仕事を失った彼がゲストハウスを立ち去ろうとすると、そこにダリアンに服従させられていた少女シャイアンが現われ、ダリアン自身の日記など証拠となるものを手に入れれば、汚名は晴らせると言う。彼の制止もきかず、シャイアンは家族全員が一時引き払った屋敷に入り込む。彼女の身を案じたニックはあとを追い、そこでいつのまにか屋敷に戻っていたダリアンに不意を襲われる。重傷を負いながらも捕われていたシャイアンを見つけたニックにダリアンを追って来たクリフが挑みかかる。しかしダリアンはクリフを一撃、昏倒させて、なおもニックに襲いかかる。ニックはすきをついて彼女を突き飛ばし、ようやく気を失わせる。しばらく後。精神病院に入院させられたダリアンは、相変わらずニックに対して許しを乞う手紙を書き続けている。汚名も晴れて社会復帰し、今ではエイミーと暮らすニックは、自分に届いたダリアンからの手紙の束を見て戦慄する。そしてダリアンは病室の中で、次なる標的となった病院の若き医師から盗みとったポートレートに見入りながら不気味に微笑むのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- アラン・シャピロ
- 脚本
- アラン・シャピロ
- 製作総指揮
- ゲーリー・バーバー
- 製作
- ジェームズ・G・ロビンソン
- 撮影
- ブルース・サーティーズ
- 美術
- マイケル・S・ボルトン
- 音楽
- グレーム・レベル
- 編集
- イアン・クラフォード
- 字幕
- 清水馨