脱獄十二時間
劇場公開日:1960年1月30日
解説
朝六時から夕方六時までの十二時間に起った事件を描いたサスペンス・ドラマ。「悪魔のような女」のコンビ、ピエール・ボワローとトーマス・ナルスジャックの原作を「制服の処女(1958)」のゲザ・フォン・ラドヴァニが脚色・監督した。撮影は「忘れじの面影」のアンリ・アルカン、音楽をレオ・フェレが担当。出演は「野獣は放たれた」のリノ・ヴァンチュラ、「ダイヤモンド作戦」のエヴァ・バルトーク、ハンネス・メッセマー、ローラン・テルジェフ等。製作ピエール・オードイ。
1958年製作/フランス
原題または英題:12 Heures d'Horloge
配給:NCC
劇場公開日:1960年1月30日
ストーリー
地中海岸に面したフランスのある町。ここに三人の脱獄囚が逃げこんで来た。フールビュー(リノ・ヴァンチュラ)と殺人犯のセルジュ、重傷を負ったコペッキーで、彼らは通りがかりの自動車を強奪して町にやって来た。港の大時計が六時を打った。セルジュは写真屋のブランシュの店に行った。ブランシュは町の名士や金持の情事の秘密写真を撮っては、タカリを働き、美人のバルバラ(エヴァ・バルトーク)と同棲していた。セルジュの目的は彼女だった。バルバラはコペッキーの情婦で、彼が入獄する前に預った三十万フランを持っていた。が、ブランシュがこの金を横取りした。フールビューはカフェに三人のパスポートを受取りに行った。三十万フランで外国逃亡を企んでいた。ブランシュの留守中、セルジュはバルバラと金を探した。金がみつからない、バルバラは彼女と関係があった雑貨商のモリスを思い出した。彼は今夜結婚式を挙げる。彼女はモリスを脅迫して、三十万フランをせしめることに成功した。時計は二時を指した。彼女はセルジュと駈落ちすることにした。そこにブランシュが戻って来、彼はセルジュをコペッキーと間違えて射殺し、警察へ急いだ。カフェではフールビューが同席した憲兵アルベールにからまれて弱っていた。五時がすぎた。フールビューは波止場にむかった。アルベールがついて来た。彼はフールビューの正体を見破っていた。コペッキーは密航船の中で死んだ。バルバラは金を船長に渡して船に乗った。波止場に駈けつけたブランシュは、声をかぎりに彼女を呼んだ。船を見送るフールビューの頭上で、六時の鐘が鳴った。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ゲツァ・フォン・ラドバニ
- 脚色
- ゲツァ・フォン・ラドバニ
- 原作
- ピエール・ボワロー
- トーマス・ナルスジャック
- 製作
- ピエール・オードイ
- 撮影
- アンリ・アルカン
- 音楽
- レオ・フェレ