宝島(1950)

劇場公開日:

解説

「南部の唄」のウォルト・ディズニーが1950年度に製作した初の劇映画、英国で撮影されたテクニカラー作品である。ロバート・スティヴンスンの著名な原作から、ローレンス・エドワード・ワトキンが脚色、キャメラマン出身の新人バイロン・ハスキンが監督した。撮影は「ベデリア」のフレディ・ヤング、作曲は「暁の雷撃戦」のクリフトン・パーカーで、製作事務は「バンビ」のパース・パイスが担当する。主演は「南部の唄」のボビー・ドリスコル、「邪魔者は殺せ」のロバート・ニュートン、以下「赤い百合」のバジル・シドニー、「情炎」のウォルター・フィッツジェラルド、「邪魔者は殺せ」のデニス・オディアらが助演する。

1950年製作/96分/アメリカ
原題または英題:Treasure Island
配給:RKO日本支社
劇場公開日:1951年12月27日

ストーリー

18世紀末葉。英国西海岸で母と2人宿屋を開いていたジム・ホーキンス少年(ボビー・ドリスコル)は、家に泊まっていたボーンズ船長が仲間に殺されたことから彼の秘密地図を手に入れた。それをみたトレニロー地主(ウォルター・フィッツジェラルド)は、有名な海賊フリントが孤島にかくした財宝の在所を示したものであることを知り船を買って探検に出発することになった。1本足のシルヴァー(ロバート・ニュートン)という男が仲間の船員を集めて同行したが、海上へ出た時、ジムはこの男こそフリントの手下で、財宝を横取りしようとしていることを知った。目的の島につき、シルヴァーがジムを連れて上陸したあと、残った一味は船を奪おうとして失敗し、船倉に閉じ込められた。ジムは危うくシルヴァーの人質になろうとするところを森へ逃げ込み、ベン・ガンというフリント海賊生き残りの部下に出会った。トレロニーらはジムを救いに上陸してきたが、その留守に船は檻を破った賊に奪われた。夜、ベン・ガンのボートで船に戻ったジムが海賊と戦って島へ戻ってみると、味方がいる筈の砦はシルヴァーのもので、ついに少年は地図を奪われた。海賊たちは早速財宝発掘にとりかかったが、宝はベン・ガンが運んでしまっていて既になく、しかも折りよく駆けつけた味方のために、シルヴァーは捕らえられ、残りの賊は全員殺された。かくて一同が財宝をつみ、シルヴァーを護送して船に戻ろうとした時、彼はそのボートを奪って、あてもなく大海原目指して逃げていった。

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映画レビュー

4.0色褪せない普遍のテーマ

2011年6月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

ヒット中の「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」。同じでディズニーによる初の長編劇映画がこの「宝島」だ。(1950年製作)
「生命の泉」との共通点は、一枚の地図による宝の争奪戦と、悪の親玉が実在した海賊“黒ひげ”をモチーフにしたこと。
逆に何が違うかというと、主人公が大人ではなく少年で、欲深い大人の間で大事なものを見つけ、心優しい行動をとっていく冒険を描いたところにある。
いまの子供たちが、この2本を観たとしたら「宝島」のほうに共感するのではないか? そんな気がする。きっと同じ年頃の冒険にワクワクドキドキするに違いない。もう何年もそういう青少年向きの映画がない。子供の時こそ見せたい映画があり、「正しいと思ったことをやり遂げる勇気を持つ大切さ」は普遍的なテーマだから、古くてもいい映画は是非、見せてあげて欲しい。
大人になった、それもだいぶひねくれたオッサンになった今、DVDで観なおしても、色彩も美しく、よくできた特殊効果に感心させられる。

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マスター@だんだん