ソルジャー・ストーリー

劇場公開日:

解説

第二次大戦中のアメリカ南部陸軍基地を舞台に黒人と白人の対立を殺人事件をからめて描くサスペンス。製作はノーマン・ジュイソン、ロナルド・L・シュワリー、パトリック・パーマー。エグゼキュティヴ・プロデューサーはチャールズ・シュルツ。監督は「結婚しない族」のノーマン・ジュイソン。チャールズ・フラーの原作戯曲を基にフラー自らが脚色。撮影はラッセル・ボイド。音楽はハービー・ハンコック、編集はマーク・ワーナーが担当。出演はハワード・E・ロリンズ、アドルフ・シーザーなど。

1984年製作/アメリカ
原題または英題:A Soldier's Story
配給:コロムビア映画
劇場公開日:1985年6月28日

ストーリー

1944年秋、ルイジアナ州タイニンで、ニール陸軍基地の黒人連隊、第221発煙中隊の軍曹ウォーターズ(アドルフ・シーザー)が、夜酔って帰営中に射殺された。凶器は45口径の軍用拳銃。犯人はKKKか、白人将校か--南部だけに刺激をおそれ、捜査はうやむやにされた。しかし、数日後、ワシントンより事件調査のため、ダヴェンポート大尉(ハワード・E・ロリンズ)が基地にくる。彼は黒人のエリートだ。初めてみる黒人将校に白人将校は顔をしかめ、黒人兵は畏敬のまなざし。中隊長テイラー大尉(デニス・リブスカム)はダヴェンポートに帰れと命じたが、それをしりぞけ彼は調査を開始した。殺されたウォーターズ軍曹に対し、部下は厳しいが良い所もあるという者や、悪い奴という者とバラバラ。ただ部隊の人気者C・J(ラリー・ライリー)が軍曹においつめられて自殺したことが発覚。軍曹は誇りをもたない南部黒人を気嫌いしていたのだ。一方、基地の上司達が2人の白人将校の殺人犯を隠蔽しているという話を耳にしたダヴェンポートは、早速彼らを訊問するが、バード(ウィングス・ハウザー)とウィルコックス(スコット・ボーリン)は口論しただけという。さらに事件当日45口径の弾は配られていないとも。では一体、真犯人は? 折りしも連隊にヨーロッパ戦線への出動が決まった。そんな中、黒人兵ピーターソン(デンゼル・ワシントン)とスモールズ(デイヴィッド・ハリス)が脱走。彼らをまもなくつかまえたダヴェンポートは、2人が、C・Jの自殺によって軍曹に殺意をいだいて殺したことをつきとめた。「君に彼を裁く権利はない」とダヴェンポートはピーターソンを詰問。翌朝、連隊は出動し、ワシントンに帰るダヴエンポートにテイラーは握手を求めた。白人と黒人の間にもうわだかまりはなかった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第42回 ゴールデングローブ賞(1985年)

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀助演男優賞 アドルフ・シーザー
最優秀脚本賞 チャールズ・フラー
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フォトギャラリー

映画レビュー

2.5公民権運動、その前のアメリカ

2022年10月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

第二次大戦下のアメリカ南部。アフリカ系軍曹が射殺した事件を調べる、アフリカ系将校の苦悩を描く物語。

若きデンゼル・ワシントンも出演したサスペンス。
まだ、著しい差別が残るアメリカにおいて、アフリカ系の人々の立場、苦悩が良く描かれています。
被害者である軍曹も含めた群像劇の様相で、物語は進みます。

ただ、サスペンスとしては、今一つ。特に、犯人特定にはもう少し工夫があっても良かったですね。
途中の思わせぶりな展開はミスリードを狙ったものだったのでしょうから、それらの回収もあって良かったかもしれません。

私的評価はやや低めです。

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よし

3.0主題/重 映像/軽

2022年9月16日
PCから投稿

主題が重い割には演出をサラッと軽く処理してます。黒人映画特有の泥臭さも希薄なところも不思議です。ワイルダー選手の17捕虜を少し思い出しました。
確かに鬼軍曹はオスカー候補になっただけの実に不快な演技が凄いです。

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越後屋

4.0南部は人種間を歪ませ、軍隊は人間関係を歪ます

2014年8月5日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

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近大

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