新・七つの大罪

劇場公開日:

解説

聖書にある基本的な罪「憤怒」「羨望」「大食」「矯慢」「怠惰」「淫乱」「貪欲」の七つの人間欲望をえがいたオムニバス映画。 “怒り”は前衛作家ウジェーヌ・イオネスコの脚本を新人シルヴァン・ドムが監督、撮影はジャン・パンゼル、出演は「真実」のマリー・ジョゼ・ナット、「危険な階段」のペレット・プラディエなど。 “羨み”は映画批評家クロード・モーリアックの脚本を「彼奴を殺せ」のエドゥアール・モリナロが監督、ルイ・アイユが撮影。出演は「ムーン・パイロット」のダニー・サヴァル、クロード・ブラッスールなど。 “大食い”は新人ダニエル・ブーランジェの脚本を、「大人は判ってくれない」の助監督フィリップ・ド・ブロカが監督、ジャン・パンゼルが撮影。出演は「青い女馬」のジョルジュ・ウィルソンほか。 “淫乱”は三十一歳のジャック・ドゥミーの脚本・監督作品で、撮影は「生きる歓び」のアンリ・ドカエ。出演は「恋人たちの森」のローラン・テルズィエフ、「危険な関係」のジャン・ルイ・トランティニャン、ミシュリーヌ・プレール、ジャン・ドザイ。 “怠け”は「女は女である」のジャン・リュック・ゴダールが脚本・監督を担当、アンリ・ドカエが撮影、出演は「売春街襲撃」のエディ・コンスタンティーヌとニコール・ミレルだけ。 “傲慢”は「血とバラ」のロジェ・ヴァディムが脚本をかき監督、撮影はアンリ・ドカエ。出演は「飾り窓の女」のマリナ・ヴラディ、「真実」のサミー・フレー、「ハタリ!」のミシェル・ジラルドン、ジャン・ピエール・オーモンなど。 “貪欲”は劇作家フェリシアン・マルソーの脚本を「二重の鍵」のクロード・シャブロルが監督、ジャン・ラビエが撮影した。出演は「ヒッチ・ガール」のジャン・クロード・ブリアリ、ジャック・シャリエなど。 音楽は七編をミシェル・ルグラン、サッシャ・ディステル、ピエール・ジャンセンの三人が担当している。黒白・ディアリスコープ。

1962年製作/フランス
原題または英題:Les 7 Peches Capitaux
配給:東和
劇場公開日:1963年1月24日

ストーリー

〔怒りの罪〕平和な日曜日、若夫婦(ドミニク・パチュレルとマリー・ジョゼ・ナット)の朝食のスープの中の一匹の蝿が大喧嘩のもととなった。それは隣に波及して町はスープだらけ。とうとう果ては原爆、地球の破滅……。 〔羨みの罪〕田舎の小ホテルの女中ロゼット(ダニー・サヴァル)はたまたま泊ったスター、リタの宝石に羨みで一杯。ボーイのリリ(クロード・ブラッスール)の口説も耳に入らない。だがリタの愛人ジャスマン氏の愛を得て豪華な宝石をつけ、客としてホテルにやって来た彼女はリリの口説を懐しく思い出し、あの時とどっちが幸福かしらと考える。 〔大食いの罪〕親戚のペペが消化不良が昂じて死んだという電報に、一家はガタボロ自動車に飲食物をしこたま積込んで葬式に出発。一寸行っては食べて、飲んで三〇キロの道に一日以上かかって葬式に間に合わず。 〔淫乱の罪〕街で親友ベルナール(ジャン・ルイ・トランティニャン)に出会ったジャック(ローラン・テルズィエフ)はボシュの裸体画集を前に、道行く女達の裸体を想像して罪のない淫乱にふける。 〔怠けの罪〕人気スター、エディ・コンスタンティーヌは新人ニコール・ミレルの誘惑を全然無視、彼女の努力も彼の頑強な怠惰をうち破ることは出来ない。 〔傲慢の罪〕倦怠期の夫婦(ジャン・ピエール・オーモンとマリナ・ヴラディ)にそれぞれ若い恋人ができた。夫と妻は愛人と旅に出ることになったが、夫が恋人に電話しているのを聞いた妻は、自分の恋人をすっぽかして夫を取戻す。 〔貪欲の罪〕パリの理工科学生二五人が一人二千フランだして街の女を買うことにしてくじをひいた。幸運な当選者アントワーヌ(ジャック・シャリエ)は女にいきさつを話した。感激した女は「タダでもいいわ」と返したのは彼の出した二千フランだけだった。

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