死んでしまったら私のことなんか誰も話さない

劇場公開日:

解説

結婚に夢やぶれたヒロインがひょんなことから戦う女に変身し、たくましく生きてゆく姿をアクション・タッチで描いた一編。監督・脚本は新鋭のアウグスティン・ディアス・ヤネスで、本作がデビュー作。主演は「ハイヒール」「キカ」などペドロ・アルモドバル作品で知られる、「彼女の彼は、彼女」のビクトリア・アブリル。共演はアルゼンチンの名優フェデリコ・ルッピ、スペイン映画界の大ベテラン女優ピラル・バルデムほか。

1995年製作/104分/スペイン
原題または英題:Nadie Hablara de Nosotras Cuando Hayamos Muerto
配給:デラ・コーポレーション
劇場公開日:1997年3月8日

ストーリー

メキシコシティ。裏町。闇組織の麻薬取引の場に呼ばれた売春婦グロリア(ビクトリア・アブリル)の目の前で、相手をしていた二人の刑事が射殺された。彼らは囮捜査の刑事だった。刑事のひとりは組織の裏金処理機関のリストを彼女に託して死ぬ。グロリアはリストを持ってスペインに戻ってきた。人気闘牛士に見初められて結婚、だが彼は牛に突かれて大怪我を負い、3年前から植物状態だ。姑のマリア(ピラル・バルデム)は小さな学習塾を営んで息子を看病し、アパートのローンを返済してきた。彼女はグロリアに何も問いたださず、ただ自立した女になれと説教する。もっとも、30過ぎで学歴もないグロリアに勤めの口がそうあるわけではなく、彼女は組織の裏金を手に入れてもう一度贅沢しようと決めていた。一方。メキシコの組織は殺し屋エドアルド(フェデリコ・ルッピ)に彼女の後を追わせた。グロリアは組織が経営する毛皮商に強盗に入る。そのグロリアを追い詰めるエドアルド。だが、彼女を殺すその日になって、それまで原因不明の熱で寝たきりだった彼の一人娘が死んだという知らせが。エドアルドは尾行の車を止めて、神父を呼び止め、しばらく話した後自殺した。マリアはグロリアに一人で生きていきなさいと遺書を残して、息子を道連れに自殺した。姑の遺志を継いで、グロリアは高校に入り直し、勉強をはじめた。

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