少林寺への道
劇場公開日:1983年1月29日
解説
少林寺で成長した二人の青年がそれぞれの親を殺した敵を追いながら秘術を修得してゆく姿を描くクンフー映画。製作・監督・脚本は「一代剣士」などのジョゼフ・クオ、撮影は中条申太郎、音楽はシュー・フゥー・ヨンが各々担当。出演はテン・ポン、カーター・ワン、チャン・ナン、シャンカン・リンホー、イ・エン、リン・シャオ・フーなど。本国題名は「少林寺十八銅人」。
1981年製作/香港・台湾合作
原題または英題:The 18 Bronzemen 少林寺十八銅人
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1983年1月29日
ストーリー
明王朝末の混乱期、明を守ろうとした将軍、関志遠一家が皆殺しにされ、唯一人里子に出されていた5歳の少年、少竜だけが生き残った。少竜はそのまま少林寺にあずけられる。同じ頃、関将軍の一家臣も暗殺者に襲われ、傷つきながらも幼い息子を連れて少林寺に逃げこみ息絶えた。少竜と、家臣の息子、鉄君は、少林寺で武術、拳法に励みながらのびのびと成長していった。二人は、主君を探し共に敵に復讐する日を夢みていた。それから20年が過ぎた。練習生たちの激しい特訓が毎日行なわれている。成長した少竜(テン・ポン)と鉄君(カーター・ワン)は飛び出す矢、鉄礫、短剣、一面針のついた板の責めなどからの逃れ方を学んでいる。これらの基礎訓練を終えた者だけが、最後の課題である18鋼人との闘いが許されるのだ。この闘いを突破した者の腕には、神聖なる少林寺の竜の模様が焼きつけられるのだ。いよいよ少竜と鉄君が18鋼人に挑戦する日がやって来た。しかし、スムーズに難関を進む鉄君とは反対に、少竜は苦戦した。ついに打ちのめされてとどめを食らう寸前、鉄君に助けられるが、そのため二人は失格し、もとの基礎訓練に戻されてしまった。今度は精神の修業だ。書物の中には、少林寺の極意が印された『十八羅漢の書』があり、友人の道奇(チャン・ナン)を加えた三人には大いに役に立った。再び18鋼人に挑戦する少竜と鉄君。棍術の鋼人を倒し、数人の鋼人を倒して最終関門も突破して出て来た時、二人の腕には竜の模様の印がやきつけられているのであった。下山した二人は、それぞれの出生を明らかにするためにひとまず分れた。自分の家に戻り出生の秘密を知った少竜は清朝廷の将軍、黒い鷹が家族の仇であることをつきとめた。町の料理屋で偶然鉄君と出くわした少竜は、再び彼と行動を共にした。町の茶屋で少竜は若武者にからまれるが、彼が落としていった首飾りを見て驚愕した。少竜のもつ首飾りとぴたりと同じ首飾りをもつその若武者こそ、男装した少竜の許婚者、暁鳳(シャンカン・リンホー)だったのだ。彼女と合流した二人は、やがて道奇と再会した。自分の復讐の意志を道奇に打ち明ける少竜。その夜、少奄と暁鳳が覆面の男に襲われるが、その男の覆面をはいでみると、それは道奇だった。彼は自分が黒鷹の息子であることを告白し、黒鷹の襲撃が近くあることを知らせて息をひきとった。道奇の言葉どおり黒鷹一味が襲って来た。苦戦する三人。拾て身で黒鷹に挑みかかる鉄君のおかげで、少竜は黒鷹を斬った。少竜の腕の中で、初めて自分の使命を明かし死んでゆく鉄君。後に残された少竜と陸暁鳳は、鉄君の屍を抱いてどこへともなく去るのだった。