サイコ2
劇場公開日:1983年9月10日
解説
アルフレッド・ヒッチコック監督作品「サイコ」(60)の続編。ユニヴァーサルとオーク・インダストリーズが共同で出資し、「サイコ」で助監督をつとめたヒルトン・A・グリーンが製作した。エグゼクティヴ・プロデューサーはバーナード・シュワルツ。監督のリチャード・フランクリンはオーストラリア人で、80年にジェイミー・リー・カーティス主演のRoad Gamesを作った人物。脚本は「処刑教室」のトム・ホランドで、彼は保安官助手の役で出演もしている。撮影はディーン・カンディ、音楽はジェリー・ゴールドスミス、特殊ビジュアル効果は「キャット・ピープル(1981)」のアルバート・ウィトロック。アンソニー・パーキンスとヴェラ・マイルズが前編に引き続き同じ役を演じる他、メグ・ティリー、ロバート・ロッジア、デニス・フランツらが出演。ストーリーは「サイコ」のキャラクターに基づいたオリジナルで、「サイコ」の原作者ロバート・ブロックの書いた[サイコ2」(創元推理文庫)とは別ものである。日本版字幕は戸田奈津子。テクニカラー、ビスタサイズ。1983年作品。
1983年製作/113分/アメリカ
原題または英題:Psycho II
配給:ユニヴァーサル=CIC
劇場公開日:1983年9月10日
ストーリー
ハイウェイを離れたところに建つベイツ・モテル。雨の夜、このモテルのl号室にとまったマリオン・クレイン(ジャネット・リー)が、モテルの経営者ノーマン・ベイツ(アンソニー・パーキンス)にナイフで刺殺される事件がおきた-以上、前編「サイコ」のフッテージを流用。-ノーマンは10年前に母親を殺害し、その罪の意識からノーマンの精神の中に母親が同居しており、マリオンの裸を覗き見したノーマンに怒って、母親がマリオンを殺したのだった。ノーマンは逮捕され、精神異常者として病院に収容された。22年後、ノーマンは精神異常が治癒したとして、マリオンの妹ライラ(ヴェラ・マイルズ)の抗議にもかかわらず釈放されたノーマンは主治医レイモンド(ロバート・ロッジア)とともに、自分の邸に戻ってくる。その時、彼は窓に誰かの姿を見たような気がした。レイモンドの尽力で、ノーマンは近くの町フェアヴェイルのダイナーに皿洗いとして働くことになる。初老のスプール夫人が他のウェイトレスを紹介してくれた。ノーマンはへまばっかりやってるメアリー(メグ・ティリー)と仲良くなる。同棲している男友達から捨てられたという彼女をモテルに連れてくる。モテルの管理を病院から依頼されていたトゥーミイ(デニス・フランツ)が、モテルを連れ込み客に貸し、しかも部屋にマリファナのすいがらがあったことから、怒ったノーマンはトゥーミイを首にする。結局、メアリーを邸にとめることにした。ダイナーで、「女をほおり出せ、母親より」というメモを見て、ショックを受けるノーマン。ノーマンはダイナーをやめ、モテル経営に専念することにした。何者かによって、トゥーミイが惨殺され、邸の地下室に忍び込んだカップルの男の方が殺される。しかも、ノーマンの母親の部屋が昔通りになっていたかと思うと、いつの間にか家具に白い布がかかった状態にもどったりした。しだいに、ノーマンは自分が前のように狂い出しているのだと思うようになる。やがて、トゥーミイの死骸が発見され、メアリーが実はライラの娘であることが明らかになる。母娘はノーマンの精神を狂わせて、再び病院へ送り返そうと企んでいたのだ。しかし、メアリーはこの陰謀が嫌になり、母親にもうやめようと言い出す。母親は無論そんな気はなく、邸の地下室に入り込み、そこで何者かに刺殺される。その後、半狂乱のメアリーにレイモンドが殺された。精神がおかしくなったノーマンは、母親の電話に答えて、メアリーに襲いかかった。邸にスプール夫人が尋ねて来た。彼女は自分がノーマンの本当の母親で、彼を育てることができなかったので、姉のベイツ夫人に預けたことを打ち合ける。これまでの殺人はノーマンを守るために彼女が犯したのだった。ノーマンは平然としてその告白を聞き、シャベルで彼女を殴り殺す。そして死体を母親の部屋へ運ぶ。再びノーマンの肉体に母親がやどった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- リチャード・フランクリン
- 脚本
- トム・ホランド
- 製作総指揮
- バーナード・シュワルツ
- 製作
- ヒルトン・A・グリーン
- キャラクター創造
- ロバート・ブロック
- 撮影
- ディーン・カンディ
- マットペイント
- シド・ダットン
- 美術
- ジョン・W・ドルソ
- 音楽
- ジェリー・ゴールドスミス
- 編集
- アンドリュー・ロンドン
- 特殊効果
- アルバート・ウィトロック
- 特殊メイク
- マイケル・マクラッケン
- キャック・クラフツ
- 字幕
- 戸田奈津子