STAR TREK ファースト・コンタクト

劇場公開日:

解説

オリジナル・シリーズ『スター・トレック』(TOS、日本放映題は『宇宙大作戦』/66~70)の放映以来、6本の劇場版シリーズ(79~91)、時代設定もメンバーも一新した『新スター・トレック/ネクスト・ジェネレーション』(TNG、87~94)、姉妹編の『新スター・トレック/ディープ・スペース・ナイン』(DS9、93~)と『スター・トレック/ヴォイジャー』(VOY、94)など、増殖を続けるアメリカの人気SFドラマ『スター・トレック』シリーズの劇場版。今回は『ネクスト・ジェネレーション』に始まる「新スター・トレック」シリーズの映画化で、「ジェネレーションズ」に続く2作目の劇場版となる。製作はシリーズの産みの親であるジーン・ロッデンベリーの遺志を継ぎ、「TNG」「DS9」「VOY」の3本のTVシリーズを製作してきたたリック・バーマン。監督は、TV版でも8つのエピソードを演出しているライカー艦長役の俳優ジョナサン・フレイクス。脚本はTV版や「ジェネレーションズ」も手掛けたブラノン・ブラガとロナルド・D・ムーアで、彼らとバーマンの原案に基づいている。撮影は「ポルターガイスト」「コマンドー」のマシュー・F・レオネッティ、音楽は「ST」の劇場版は3作目となるジェリー・ゴールドスミス。SFXはジョン・クルールの監修の下、「ダンテズ・ピーク」のILMが手掛け、特殊メイクは「ブレードランナー」のマイケル・ウェストモア、CGは「インデペンデンス・デイ」のポップ・フィルム社が担当。出演はパトリック・スチュワート、ブレント・スパイナー以下のTV版のレギュラー陣が総登場し、「WISH 夢がかなう時」のニール・マクドノウ、「ベイブ」のジェームズ・クロムウェル、「真実の行方」のアルフレ・ウッダード、「炎のランナー」のアリス・クリーガらがゲスト出演。

1996年製作/111分/アメリカ
原題または英題:Star Trek: First Contact
配給:UIP
劇場公開日:1997年3月15日

ストーリー

24世紀。邪悪な機械生命体ボーグが惑星連邦の植民星を攻撃。連邦・宇宙艦隊の名将ジャン=リュック・ピカード少佐(パトリック・スチュワート)はボーグの進路が地球だと察知するが、かつて彼らに捕らえられて改造された苦い過去を持つピカードでは冷静な行動がとれないと判断した艦隊司令部は、彼の旗艦エンタープライズEの出撃を禁じた。宇宙艦隊は戦力を結集してボーグ・シップに立ち向かうが、圧倒的なパワーの前に壊滅寸前。エンタープライズは残存艦を集めて彼らの侵攻を阻止するが、ボーグ・シップから球形の宇宙船ボーグ・スフィアが脱出し、時空の歪みと共に姿を消した。時空衝撃波に巻き込まれたエンタープライズの目の前で地球は変わり果てた姿に変貌。地上には生命体はなく、大気成分も改造され、90億のボーグが支配していた。この世界では、宇宙はボーグに支配され、人類はエンタープライズの乗組員だけだった。過去の世界へ逃亡したボーグたちが、人類の歴史を抹殺してしまったのだ。エンタープライズは再び歴史を修正するために、ボーグが行った時代へとタイムトラベルを試みる。地球暦2063年4月4日、地球は第3次大戦によって暗黒時代が到来し、人類の唯一の希望はゼフレム博士(ジェームズ・クロムウェル)が開発中のワープ機関搭載の宇宙ロケット、フェニックス号だった。これが成功すれば、人類は宇宙という新天地に進出することができるはずだった。その時、突然出現したボーグは地球に総攻撃を開始するが、人類の対抗手段は皆無だった。だが、時空を超えて現れたエンタープライズがボーグ・スフィアを撃破。ピカード艦長は明日に迫ったロケットの打ち上げを成功させるため、ゼフレム博士を探すように乗組員たちを地上へ降ろす。その頃、ボーグ・スフィアが破壊される前にエンタープライズの艦内に転送したボーグたちによって、次々に異常事態が発生。彼らは艦内を改造し、乗組員たちをボーグへと改造した。ピカードは絶体絶命の危機を迎えるが、彼とリリー(アルフレ・ウッダード)ら乗組員たちの活躍でボーグ・クイーンの率いる(アリス・クリーガ)ボーグたちを粉砕、フェニックス号も無事に打ち上げられた。人類はバルカン人とのコンタクトに成功し、彼らの訪問をもたらすという正しい歴史に修正され、エンタープライズは24世紀の世界に戻った。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第69回 アカデミー賞(1997年)

ノミネート

メイクアップ賞  
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映画レビュー

3.0「新スタートレック化」が先か「マーベル化」が先か、それが問題だ。

2023年3月21日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

①「新スタートレック・シリーズ」はどうも時間軸をご都合主義で安易に使っている気がする。「マーベル映画」がマルチバースを都合よく使っているように。 ②TVシリーズを観ていないとも一つ話が分かりにくいのも一緒。

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もーさん

5.0スタートレックシリーズの中でも

2018年1月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

幸せ

興奮

知的

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REpower

3.5CG技術の進歩

2016年12月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

CG技術の進歩を感じました。 前シリーズは技術的に仕方ないとはいえ見栄えのするシーンが少なかった。 ただ今シリーズは映像的にある程度見ごたえがあるものになった印象。 ただ今回のストーリも映画版しか見ていない私には理解するのに時間がかかった。 だからといって楽しめない訳ではないし、いままで見たスタートレックのなかでは2番目に面白かった。特に宇宙空間での戦闘シーンはよかった。

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キャメルライダー

4.0最初の遭遇、最後の雄姿

2015年11月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

ピカード艦長らクルーを一新した新シリーズ。 映画は4本作られ、「ジェネレーションズ」に続く2作目(通算8作目)。 カーク艦長からピカード艦長へ世代交代だった「ジェネレーションズ」も悪くなかったが、新シリーズ劇場版では最も好き。 (「叛乱」「ネメシス」は微妙だけど…) 今回の敵は、かつて宇宙連邦を苦しめた機械生命体“ボーグ”。 ピカードもボーグに捕まり、同化された事がある因縁の敵。 …と言っても、シリーズに疎い者としては、ピカードにそんなエピソードあったんだぁとか、そもそもボーグって?? 単なるボーグとの再戦だけだったら話に付いていけない所だったが、もう一つのエピソードのお陰で、知らずに見ても(一応そういう経緯を念頭に置きつつ)面白く見れた。 エンタープライズによって侵攻を阻止されたボーグは過去に戻り地球の歴史を改変。エンタープライズもボーグを追って過去へ。そこは、人類と異星人の“最初の遭遇”の前日だった…。 「スター・トレック」の設定上、全ての始まりとも言うべき“最初の遭遇”。 その偉大な功績者、コクレーン博士のロケット打ち上げに協力するライカー副長たち。 一方、ボーグに浸入されたエンタープライズ。 囚われたデータを救出する為、ピカードは一人、因縁の敵と対峙する…。 二つのエピソードが交錯して展開。 過去に介入すると歴史が変わってしまうタイムトラベル理論。そんな事お構い無しに介入するクルーらはちょっとツッコミ所だが、 エンタープライズ内での戦いが負ければ打ち上げが阻止される。 打ち上げが阻止されれば歴史が変わってしまう。 果たして決着は…? 打ち上げは…? …まあ、娯楽映画なのでオチは察しの通り。少し触れるが、 ラストに登場するお馴染みのあの耳とんがりの異星人。 “ファースト・コンタクト”は、シリーズをきちんと見てない者でも感慨深い。 物語の要、コクレーン博士に名優ジェームズ・クロムウェル。熱狂的なトレッキーなんだとか。 そんな彼に重要人物を演じさせ、憎いキャスティング。 (日本で言ったら、「ゴジラ」をリブートした時、芹沢博士を佐野史郎が演じるみたいな…??) オスカーにノミネートされたボーグの特殊メイクアップ技術がお見事。 また、シリーズに復帰したジェリー・ゴールドスミス。その音楽は、エンタメ・アクション映画の音楽の何たるかを心得ている。 次作からエンタープライズはフルCGに。 ミニチュア撮影最後の雄姿。

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近大