STAR TREK ファースト・コンタクト
劇場公開日:1997年3月15日
解説
オリジナル・シリーズ『スター・トレック』(TOS、日本放映題は『宇宙大作戦』/66~70)の放映以来、6本の劇場版シリーズ(79~91)、時代設定もメンバーも一新した『新スター・トレック/ネクスト・ジェネレーション』(TNG、87~94)、姉妹編の『新スター・トレック/ディープ・スペース・ナイン』(DS9、93~)と『スター・トレック/ヴォイジャー』(VOY、94)など、増殖を続けるアメリカの人気SFドラマ『スター・トレック』シリーズの劇場版。今回は『ネクスト・ジェネレーション』に始まる「新スター・トレック」シリーズの映画化で、「ジェネレーションズ」に続く2作目の劇場版となる。製作はシリーズの産みの親であるジーン・ロッデンベリーの遺志を継ぎ、「TNG」「DS9」「VOY」の3本のTVシリーズを製作してきたたリック・バーマン。監督は、TV版でも8つのエピソードを演出しているライカー艦長役の俳優ジョナサン・フレイクス。脚本はTV版や「ジェネレーションズ」も手掛けたブラノン・ブラガとロナルド・D・ムーアで、彼らとバーマンの原案に基づいている。撮影は「ポルターガイスト」「コマンドー」のマシュー・F・レオネッティ、音楽は「ST」の劇場版は3作目となるジェリー・ゴールドスミス。SFXはジョン・クルールの監修の下、「ダンテズ・ピーク」のILMが手掛け、特殊メイクは「ブレードランナー」のマイケル・ウェストモア、CGは「インデペンデンス・デイ」のポップ・フィルム社が担当。出演はパトリック・スチュワート、ブレント・スパイナー以下のTV版のレギュラー陣が総登場し、「WISH 夢がかなう時」のニール・マクドノウ、「ベイブ」のジェームズ・クロムウェル、「真実の行方」のアルフレ・ウッダード、「炎のランナー」のアリス・クリーガらがゲスト出演。
1996年製作/111分/アメリカ
原題または英題:Star Trek: First Contact
配給:UIP
劇場公開日:1997年3月15日
ストーリー
24世紀。邪悪な機械生命体ボーグが惑星連邦の植民星を攻撃。連邦・宇宙艦隊の名将ジャン=リュック・ピカード少佐(パトリック・スチュワート)はボーグの進路が地球だと察知するが、かつて彼らに捕らえられて改造された苦い過去を持つピカードでは冷静な行動がとれないと判断した艦隊司令部は、彼の旗艦エンタープライズEの出撃を禁じた。宇宙艦隊は戦力を結集してボーグ・シップに立ち向かうが、圧倒的なパワーの前に壊滅寸前。エンタープライズは残存艦を集めて彼らの侵攻を阻止するが、ボーグ・シップから球形の宇宙船ボーグ・スフィアが脱出し、時空の歪みと共に姿を消した。時空衝撃波に巻き込まれたエンタープライズの目の前で地球は変わり果てた姿に変貌。地上には生命体はなく、大気成分も改造され、90億のボーグが支配していた。この世界では、宇宙はボーグに支配され、人類はエンタープライズの乗組員だけだった。過去の世界へ逃亡したボーグたちが、人類の歴史を抹殺してしまったのだ。エンタープライズは再び歴史を修正するために、ボーグが行った時代へとタイムトラベルを試みる。地球暦2063年4月4日、地球は第3次大戦によって暗黒時代が到来し、人類の唯一の希望はゼフレム博士(ジェームズ・クロムウェル)が開発中のワープ機関搭載の宇宙ロケット、フェニックス号だった。これが成功すれば、人類は宇宙という新天地に進出することができるはずだった。その時、突然出現したボーグは地球に総攻撃を開始するが、人類の対抗手段は皆無だった。だが、時空を超えて現れたエンタープライズがボーグ・スフィアを撃破。ピカード艦長は明日に迫ったロケットの打ち上げを成功させるため、ゼフレム博士を探すように乗組員たちを地上へ降ろす。その頃、ボーグ・スフィアが破壊される前にエンタープライズの艦内に転送したボーグたちによって、次々に異常事態が発生。彼らは艦内を改造し、乗組員たちをボーグへと改造した。ピカードは絶体絶命の危機を迎えるが、彼とリリー(アルフレ・ウッダード)ら乗組員たちの活躍でボーグ・クイーンの率いる(アリス・クリーガ)ボーグたちを粉砕、フェニックス号も無事に打ち上げられた。人類はバルカン人とのコンタクトに成功し、彼らの訪問をもたらすという正しい歴史に修正され、エンタープライズは24世紀の世界に戻った。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジョナサン・フレイクス
- 脚本
- ブラノン・ブラーガ
- ロナルド・D・ムーア
- 原作シリーズ創造
- ジーン・ロッデンベリー
- 原案
- リック・バーマン
- ブラノン・ブラーガ
- ロナルド・D・ムーア
- エグゼクティブプロデューサー
- マーティン・ホーンステイン
- 製作
- リック・バーマン
- 撮影
- マシュー・F・レオネッティ
- 美術
- ハーマン・ジマーマン
- 音楽
- ジェリー・ゴールドスミス
- 編集
- John Wheeler
- 衣裳
- デボラ・エヴァートン
- メイクアップデザイン
- マイケル・ウェストモア
- 特殊効果
- インダストリアル・ライト・アンド・マジック
- 特殊効果監修
- ジョン・クルール
- 字幕
- 菊地浩司
受賞歴
第69回 アカデミー賞(1997年)
ノミネート
メイクアップ賞 |
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