コリーナ、コリーナ

劇場公開日:

解説

母の死に衝撃を受けて口をきかなくなった少女と途方に暮れる父親。2人の家庭に颯爽と現われて持ち前の陽気さと機転、そして音楽への鋭い感性で明るく勇気づける家政婦の姿を、涙と笑い豊かに描いたヒューマン・ドラマ。製作・監督・脚本は、舞台女優出身で本作がデビューとなるジェシー・ネルソン。物語は彼女の自伝的色彩が強く、幼くして母親を亡くした彼女を優しい愛情で包んでくれた黒人女性の思い出が下地となっている。製作はネルソン、ポーラ・マズール、スティーヴ・ティッシュの共同。撮影は「ペイルライダー」などクリント・イーストウッドとのコンビで知られるブルース・サーティーズ。音楽はオリジナル・スコアをリック・コックスか書き、ビリー・ホリデイ、ダイナ・ワシントン、ルイ・アームストロングなどのジャズのスタンダード・ナンバーが効果的に使われている。美術はジャニーヌ・クラウディア・オップウォールが手掛け、アンティークな香り漂う美術デザインも見どころの一つ。″親しい者との死別の悲しみと、その癒し″という普遍的なテーマを見事に血肉化した主演は、「天使にラブ・ソングを」2部作のウーピー・ゴールドバーグ。共演は「男が女を愛する時」に続き2作目となる子役のティナ・マジョリーノ、「不法侵入」のレイ・リオッタ。また、「天国は待ってくれる」「コクーン」のベテラン、ドン・アメチが滋味深い演技を見せ、本作の撮影終了日に亡くなり彼の遺作となった。

1994年製作/アメリカ
原題または英題:Corrina, Corrina
配給:松竹富士
劇場公開日:1994年12月17日

ストーリー

7歳のモリー・シンガー(ティナ・マジョリーノ)は、母親が死んだショックで口をきかなくなり、父親のマニー(レイ・リオッタ)は途方に暮れる。彼は、仕事に出ている間に家事一般をこなし、モリーの面倒を見てくれる家政婦を捜し、面接に次ぐ面接でミリー・ジョーンズ(ジョーン・キューザック)を採用。ミリーは得意の料理の腕を奮うばかりか、妻の役割の全てを果たそうとマニーのベッドに這い上がり、お払い箱に。次に黒人女性のコリーナ・ワシントン(ウーピー・ゴールドバーグ)が面接に現われ、オレンジをモリーに放った彼女にモリーが投げ返すのを見たマニーは、彼女を採用する。だんまりを決め込むモリーに陽気に接するコリーナの不思議な魅力に、彼女は次第にひかれていく。「ママは天国からモリーを見守っている」というコリーナの言葉に安心した彼女は、笑顔と言葉を取り戻す。マニーは娘の好転を喜ぶ一方、広告の作曲の仕事に行き詰まっていた。音楽に造詣が深いコリーナは優れた洞察力と的確な助言を示し、感心したマニーは今まで以上に彼女に感謝と信頼を寄せる。モリーは2人が心を通わせていくのを喜び、3人が家族になることを願う。独身のマニーを心配した上司のシド(ラリー・ミラー)は、彼にジェニー(ウェンディ・クルーソン)という女性を紹介し、彼女はひと目で彼を気に入る。コリーナは姉のジェヴィナ(ジェニファー・ルイス)に、男友達のアンソニー(スティーヴン・ウィリアムス)とちゃんと付き合うように忠告されるが気が進まない。一方、コリーナが協力した曲がCMに採用され、マニーはお礼に花束を贈る。2人のムードは高まるが、積極的にモーションをかけてくるジェニーの登場でぶち壊しに。コリーナは一人身を引く決心をする。そんな折り、大好きだった祖父ハリー(ドン・アメチ)が亡くなり、モリーは夫の死を嘆く祖母エヴァ(マリカ・ヨーン)にゴスペルを歌って慰める。モリーは父親に必死に訴え、マニーも自分が彼女を本当に必要としていることに気づき、コリーナの元へ向かった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

5.0愛情とユーモアに泣き笑い

2024年11月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

幸せ

アメリカ、1950年代後半、時代背景を感じつつも、
大切な人が亡くなった時、心の整理が付かないのは何時でも同じ。
でも、時間と経験を重ねて変化していく心を感じられる。
愛情とユーモアのある映画。

昔、1995年頃にレンタルVHSで鑑賞した時は、泣き笑いで感動。

私の心に残る映画なので、また観たくて探しましたが、
配信もレンタルも探し出せなかったから、
DVD購入(映画館の1回分とほぼ同じ位の金額で購入)しました。

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naomi

5.0僕も声が出なくなったこと、二度あります。五歳のとき。そして三十四歳のとき。

2024年3月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

かなりや (西條八十)

唄を忘れた金絲雀(かなりや)は
うしろの山に棄てましょか。
いえ、いえ、それはなりませぬ。

唄を忘れた金絲雀は
背戸の小藪に埋めましょか。
いえ、いえ、それもなりませぬ。

唄を忘れた金絲雀は
柳の鞭でぶちましょか。
いえ、いえ、それはかはいそう。

唄を忘れた金絲雀は
象牙の船に、銀の櫂
月夜の海に浮べれば
忘れた歌を想ひだす。

・・・・・・・・・・・・・

こんなに優れた作品なのに
レンタルも無し。配信も現在はありません。何かの権利の都合なのでしょう。
仕方なく通販で中古のディスクを手に入れました。

「カラー・パープル」や「天使にラブソングを」で一世を風靡したウーピー・ゴールドバーグ。
熱い演技や、歌って騒いで踊りまくるのがその彼女の代表作だった「カラー・パープル」や「天使にラブソング〜」。

ところが本作は、
ウーピーは 思いの外、もの静かな、抑えた演技でした。お母さんを亡くしたばかりの少女モリーに語らずして寄り添います。

劇中、流れるレコード、
エリック・サティの「ジムノペディ」や、ビル・エヴァンスの「PEACE PEACE」。
これ、《人の声が入らない》インストゥルメンタルなんですよね。静かなピアノの独奏曲。
しんみりと聴き入る彼女は、どこかしら悲しげな表情。
そう!ウーピー・ゴールドバーグは、実は、《無言》の、その抑え気味で憂いを帯びた表情が、特別に光る俳優さんなんですよ。

声を失ったモーリーを抱きしめ、この子に黙って寄り添うのは、「黒人であるがゆえに口を封じられていた」コリーナ本人だったのでした。

ルイ・アームストロングが肉声で歌い始めるのは、そのあとです。
モーリーが、声が出るようになってからです。

・・・・・・・・・・・・・

ここのところ
耳が聴こえない映画や、
失語症や吃音で声が出ない映画を、ひとつひとつ辿って観ています。

「僕は川のように話す」という絵本も大切にしている一冊。

声が出なくなった僕が、その後どうなったかって?
【 5歳 】 里山と 田んぼと 小川しかない田舎町に引っ越して、泥だらけでザリガニやホタルを捕まえているうちに、
声が出るようになりました。

【 34歳 】 仕事を辞し、すべてを手放して逃亡しました。一夏、アメリカ〜ヨーロッパをさまよい、地中海の陽光を全身に浴びていたら
僕は声が出るようになったのでした。

大人になっても
声が出なくて苦しい時が、僕たちにはあります。

助けてもらいましょう、そんな時は。

コリーナ … コリーナ !

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きりん

3.5ウーピーとレイ

2023年4月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

妻をなくし、喪失感から立ち直れない娘を抱えた夫(レイ・リオッタ)は、家政婦(ウーピー・ゴールドバーグ)を雇うことに。
かなり型破りなので対立することもしばしば、でも娘が懐いてくれて一安心する。
人種差別による偏見をサラリと織り交ぜながら、コメディタッチで見やすく描いてくれる。

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いやよセブン

4.0どうして名前を連呼するのかな?kossykossyじゃあるまいし

2019年6月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ネタバレ! クリックして本文を読む
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kossy