国境の町(1933)

解説

国境の町の人々を襲う戦争の悲劇とプロレタリア革命の勝利を描く人間ドラマ。監督は「青い青い海」のボリス・バルネット、原作はコンスタンチン・フィンの小説『国境の町』。脚色には原作者フィンと監督者バルネットとが協同して当っている。撮影は「青い青い海」のミハイル・キリロフとA・スピリドノフ、音楽はセルゲイ・ワシレンコが担当。出演者は「一人」「新ワイロン」のE・クジミーナ、「聖ペテルブルグの終焉」のA・チスチャコフ、それにニコライ・ボゴリュボフ、ドイツから来たハンス・クレリング。他にセルゲイ・コマロフ、R・エルドマン、M・ジャロフ、V・ウラリスキイ、D・ウウェデンスキイ等が助演している。ターゲフォン録音装置。

1933年製作/96分/ソ連
原題または英題:A Provincial Town Okraina

ストーリー

ロシア帝国の国境の町。ドイツが宣戦布告し、労働者で革命活動家のニコライ・カトキン(ニコライ・ボゴリューボフ)も兵隊外套を着ることになる。ニコライの弟セニカ(ニコライ・クリューチコフ)は志願兵として前線へ赴くが、戦場の悲惨な現実は、彼の幻想を打ち砕いた。その頃、国境の町には捕虜のドイツ兵ミューラー(ハンス・クレーリング)が送られて来る。工場主グレ(セルゲイ・コマーロフ)の娘マニカ(エレーナ・クジミナ)とミューラーは恋仲になる。二月革命が勃発するが、戦争は続いていた。だがボリシェヴィキの真実の言葉は兵士たちの心を変えた。プロレタリア革命の勝利の行進をもはや誰も止められない。国境の町では“敵”だったドイツ人労働者ミューラーも、赤軍親衛隊の隊列の中で、皆と一緒に行進するのだった。

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