告白(1981)
劇場公開日:1982年2月20日
解説
警察官と僧侶というまるで異なった職業についた貧しいアイリッシュ・カソリックに生まれた2人の兄弟の、ある殺人事件をめぐる愛憎と宿命を描く。製作はアーウィン・ウィンクラーとロバート・チャートフ、監督は「ストレートタイム」のウール・グロスバード。ジョン・グレゴリー・ダンの原作を基に彼とジョーン・ディディオンが脚色。撮影はオーウェン・ロイズマン、音楽はジョルジュ.ドルリュー、編集はリンジー・クリングマン、製作デザインはスチーブン・S・グライムズ、メイキャップはマイケル・ウェストモアが各々担当。出演はロバート・デ・ニーロ、ロバート・デュヴァル、チャールズ・ダーニング、エド・フランダース、バージェス・メレディス、ローズ・グレゴリオ、ケネス・マクミランなど。
1981年製作/107分/アメリカ
原題または英題:True Confessions
配給:ユナイト映画
劇場公開日:1982年2月20日
ストーリー
1962年。メキシコ国境の砂漠の中に建つささやかな教会に1台の車が到着した。中から出てきた男は警部のトム・スペラシー(ロバート・デュヴァル)。彼は数年ぶりでこの教会で司祭を務める弟のデズモンド(ロバート・デ・ニーロ)を訪ねてきたのだ。老境に入りかかった兄弟は、無言のまま再会を喜びあうが、トムは、なぜかすまなそうな表情をデズ(デズモンド)に向けた。2人の脳裏に忘れることのできない過去の出来事が甦えってきた--1948年。カソリック界の若きホープであるデズが盛大な婚礼をしきっている。建設業界の大立物ジャック・アムステルダム(チャールズ・ダーニング)の娘の結婚式で、やり手弁護士ダン(エド・フランダース)、枢機卿ダナハーらの顔が揃っている。そのころロス市内の売春宿で、ある男の死体が発見された。その店の女将ブレンダ(ローズ・グレゴリオ)は、トムとは昔、関係のあった間柄。のりこんだトムは、死体の男が司祭であることをつかむ。それから間もなく、ロス郊外で若い女の惨殺死体が発見された。ファゼンダという若い娼婦だった。トムと相棒のクロティ(ケネス・マクミラン)は捜索に難航するが、やがてスタンダードというポルノ映画屋がからんでいたことをつきとめ、彼がファゼンダ死亡以前にすでに事故死していたことを知る。教会幹部たちによるゴルフ・コンペティションで、デズはダンから、トムの事件の捜査ぶりをきかれ曖昧に答えた。療養所にいる母親を見舞う兄弟は、お互いの緊張した立場関係を実感した。やがて、枢機卿は、頑固で、融通のきかない老司祭のシーマス(バージェス・メレディス)の後任としてデスを司祭に推薦すると語った。一方、ファゼンダの手帳からアムステルダムの名を発見したトムは、ブレンダを公園に呼び出し、アムステルダムのことを聞いた。今の彼は教会への貢献が生きがいだと答えるブレンダ。教区学会校の設立募金パーティで、模範信徒としてのアムステルダムにデスが祝福のスピーチを述べている。会場に来ていたトムは、アムステルダムの偽善を怒り、満場の中でファゼンダとの関係をぶちまけののしった。ある娼婦の証言でスタンダードの仕事場が見つかり、そこがファゼンダの殺害現場であることが多量の血痕で明らかになった。やがて、彼女とつながりのあった教会関係者たちの名があがるのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ウール・グロスバード
- 脚本
- ジョン・グレゴリー・ダン
- ジョーン・ディディオン
- 原作
- ジョン・グレゴリー・ダン
- 製作
- アーウィン・ウィンクラー
- ロバート・チャートフ
- 撮影
- オーウェン・ロイズマン
- 美術
- スティーブン・グライムス
- 音楽
- ジョルジュ・ドルリュー
- 編集
- リンジー・クリングマン
- メーキャップ
- マイケル・ウェストモア
- 字幕
- 戸田奈津子