9時から5時まで

劇場公開日:

解説

大企業に働く3人のOLが日ごろコキ使われている上役に共同で復讐を企むという諷刺喜劇。製作はブルース・ギルバート、監督は「ファール・プレイ」のコリン・ヒギンズ。パトリシア・レズニックの原案を基にコリン・ヒギンズとパトリシア・レズニックが脚色。撮影はレイナルド・ヴィラロボス、音楽はチャールズ・フォックス、編集はペンブローク・J・ヘリング、製作デザインはディーン・エドワード・ミズナーが各々担当。出演はジェーン・フォンダ、リリー・トムリン、ドリー・パートン、ダブニー・コールマン、スターリング・ヘイドン、エリザベス・ウィルソンなど。

1980年製作/アメリカ
原題または英題:9 to 5
配給:20世紀フォックス
劇場公開日:1981年5月4日

ストーリー

通勤の足が乱れとぶ朝のロサンゼルス。夫との離婚をきっかけにある複合企業に就職することになったジュディ(ジェーン・フォンダ)。早速その会社の副社長フランク・ハート・ジュニア(ダブニー・コールマン)に面会に行くが、大ベテランのOLバイオレット(リリー・トムリン)から、彼の非情さを聞いて不安になる゜バイオレットは、4人の子供をもつ未亡人で、キャリアは12年、フランクを新人社員時代から育てたのは彼女である。そんな彼女をフランクはアゴでコキ使っていた。彼の秘書ドラリー(ドリー・パートン)は金髪のグラマーで、音楽家の夫がいたが、このドラリーに、フランクが夢中。仕事中、何かと彼女の気をひこうと苦心していた。社内では、2人が噂になっており、ドラリーは女子社員の非難の目を受けていた。ハリキッて勤め出したジュディはミスばかりで、フランクにバカ呼ばわれされる始末。一方、ドラリーはフランクが彼女と浮気したとデマをとばしていたのを知りショックを受けて酒場に来た。そこには同じようなウップンをもったバイオレットとジュディが来ており、3人はお互いの気持ちをぶつけ合いすっかり意気投合。その日ドラリーの家に集まった3人は、マリワナをまわし飲みながら、フランクことボスをいかにして殺すか、を語り合った。ハンターになって射ち殺すというジュディ、投げ縄で殺すというドラリー、毒入りコーヒーを飲ますというバイオレット…。ところが翌日、ボスがコーヒーを飲む寸前に椅子から落ち脳シントウを起こし病院へかつぎこまれたことから大騒動がおこる。コーヒーにまちがって猫イラズを入れたバイオレットは、それを飲んだために倒れたのだと誤解し、しかも病院で他人の死体を見てボスだと思いこみ、その死体を抹殺しようと車で運び出してしまったのだ。しかし、途中他人の死体とわかり病院に戻し、翌日、ボスが無事だと知って3人はホッとする。しかし、3人の行動をスパイ社員ロズ(エリザベス・ウィルソン)の報告で知ったボスに脅迫され、3人は、彼を2週間監禁。その間に社内改善を計画し、すべての社員が働きやすい状況に変えてしまう。それがめざましい効果を示し能率は20%もアップした。ジュディら3人に釈放され会社に戻ったフランクは、突然会長の訪問を受ける。能率アップを彼の腕によるものと思った会長が、ブラジルでやる新事業の責任者に彼を大抜擢することにしたのである。3人は彼のブラジル行きを大いに喜ぶのだった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第53回 アカデミー賞(1981年)

ノミネート

主題歌賞

第38回 ゴールデングローブ賞(1981年)

ノミネート

最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) ドリー・パートン
最優秀主題歌賞
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映画レビュー

3.0スカッとする! !(^^)!

2022年12月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

幸せ

公開当時は大ヒットしたとか。わかる気がする。
 日頃の鬱憤を、過激な妄想で晴らして、笑い飛ばしたいモードで鑑賞すると☆5つ。テンポの良い演出、あり得ない、ある意味ファンタジー的コメディ。
 上司を成敗!だけで終わらないところもイイ。

ブラック企業。仕事以外の業務。報われない仕事。セクハラ。誤解されたまま伝播する噂。やっかみ。ゴマすり。と、現代にも通じる”あるある”な出来事。
 けれども、今の仕事環境から見れば、なんとぬるいことよ。
 かつ、物語が進むにつれ、あまりにもありえない展開になっていく。このまま話はどうなっていくんだとハラハラ+笑わせながらも、着地点は心地よい。
 ここらへんを楽しめるか、ばかばかしいと切り捨てくかで映画の評価が変わってくるだろう。

ビジネス・ウーマンとしてずっと頑張っていたバイオレットの悲哀に共感できる。
 (悲哀と悔しさを笑える表現に昇華させている、さすがコメディエンヌ。)

ドラリーは格好いい。女性的魅力でひいきされてみたいなやっかみの噂があるんだけれど、仕事に対する姿勢がしっかりしているから、その噂がやっかみとすぐにわかる。
 (演技的にはこなれていないが、さすが普段から自分の仕事にプライド持っている大物歌手。)

ジュディは専業主婦から初めての就職という設定。仕事はできないんだけれど、職場のしがらみや慣習に染まっていないから、それまでのやり方を変えていけると大活躍なのだけれど、その様がさすがセレブ。決して「仕事ができない」なんて卑屈にならない。人を動かす術にはたけているし堂にいったものである。なのだけれどもセレブの腰掛仕事にしかみえないのが残念。この人の存在が、この映画をファンタジー化している。
 (とはいえ、最初の登場の芋っぷりと言い、ジェーン・フォンダさんがこんな役!という役者変化も楽しめる。)

とはいうものの、このジュディが職場に入ってきて、この二人をつないだところから物語が動き出す。うん、仲間っていいものだ。

女性が職場に進出しだした、まだ職場環境もぬるい時代のコメディ。
 (当時の風潮として、今では不適切な場面も登場する)
ここまでやってみたいけれどできない展開でぶっ飛んでくれると、かえってスカッとします。

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とみいじょん

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