危険な動物たち

劇場公開日:

解説

大企業に買収された動物園を舞台に、おかしな人々が巻き起こす騒動を描いたブラック・コメディ。ジョン・クリース、ジェイミー・リー・カーティス、ケヴィン・クライン、マイケル・ペイリンの「ワンダとダイヤと優しい奴ら」の主演4人組が再び結集し、前作に続いて米英の笑いのテイストをミックスした作風が楽しめる。監督は当初、「吸血鬼サーカス団」『相続王座決定戦』(V)のロバート・ヤングがあたったが、試写を観た製作者側が難色を示し、4人のスケジュールが空くのを待って、「愛しのロクサーヌ」「星に想いを」のフレッド・スケピシが撮り直しを担当した。脚本はジョン・クリースと作家としても活躍するイアイン・ジョンストンの共同。製作は、クリースと「フィーリング・ミネソタ」のマイケル・シャンバーグ。撮影は「101」のエイドリアン・ビドル、音楽は「ゴースト&ダークネス」のジェリー・ゴールドスミス。共演は「リービング・ラスベガス」のキャリー・ローウェル、英国の舞台俳優の大物で『ハリウッド夢、夢物語』(V)などの映画出演作もあるロバート・リンゼイ、英国のコメディアンのロニー・コルベットほか。

1997年製作/93分/アメリカ
原題または英題:Fierce Creatures
配給:UIP
劇場公開日:1997年9月27日

ストーリー

英国のマーウッド動物園は、アメリカに本社を置く世界的大企業オクトパス社の冷酷非道な社長ロッド・マッケイン(ケヴィン・クライン)によって買収された。新園長に就任したロロ(ジョン・クリース)は会社に義務づけられた増収を図るため、凶暴で獰猛な猛獣たちのみで構成される画期的な動物園で、刺激とアブなさを求める観客たちの動員を狙う。そのため凶暴でない動物たちは処分されることになった。「こんなにかわいい動物たちを処分するなんてとんでもない」と、バグジー(マイケル・ペイリン)をはじめとする飼育係たちは、動物を殺させないためさまざまなアイディアでロロに訴える。園長と同じ名前をつけたリーマーを本人に押しつけ、自らの手で処分してもらうよう彼の感情に訴えかけたり、またハナグマなどの小動物を猛獣に見せるため看板を描き換え、その凶暴さをデッチ上げるため嘘の被害を装い、ロロの気を変えようとしたり……。飼育係たちの努力と押しつけられた動物たちのかわいさに、次第に心を動かされるロロ。しかし、更なる増収をもくろむ社長のバカ息子ヴィンス(ケヴィン・クライン二役)と、やり手のキャリア・レディのウィラ(ジェイミー・リー・カーティス)が本社から派遣され、動物園を一大テーマパークに変えると発表。調子に乗るヴィンスは、勝手に有名人の名前を無断仕様して里親プランを実施したり、有名企業の広告を園内のいたるところに付け、挙げ句の果てに飼育係たちに着ぐるみを着せ、詐欺まがいの運営を行う暴走ぶり。業を煮やしたロッドは、園を売却してゴルフコースに変えると言いだす。閉園になれば動物たちは処分されてしまう。1頭のゴリラとの遭遇を契機に動物たちに魅了されていたウィラは、本当は動物好きのロロといつしかひかれあっていた。ロロとウィラ以下、飼育係たちは一致団結して事態に対処しようとする。一方、横領がバレたヴィンスは警察が来る前に逃亡しようとするが、そこへロッドが到着。逆上したヴィンスは拳銃を振り回すが、バグジーが取り上げた拳銃が暴発してロッドは死亡。あわてた一同はヴィンスを父親の替え玉に仕立てる。そこへやって来た警察やロッドの部下を前に、父親に化けたヴィンスは「全財産を息子に譲って引退する」と宣言。その直後、彼は自殺する芝居をして、本物のロッドの死体は自殺ということで処理された。一件落着して園は存続することになり、ロロとウィラも晴れて結ばれた。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く