大人は判ってくれない

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大人は判ってくれない

解説

フランソワ・トリュフォーが1959年に発表した長編デビュー作。12歳の少年を主人公に描いた自伝的要素の強い作品で、第12回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞、トリュフォーは一躍“ヌーベルバーグの旗手”として知られるようになった。パリの下町で暮らす少年アントワーヌは、学校では教師から叱られてばかりで、家庭では両親の口論が絶えず、息苦しい毎日を送っていた。そんなある日、親友ルネと学校をサボった彼は、街中で母親が見知らぬ男性と抱き合っている姿を目撃してしまう。翌日、前日の欠席理由を教師に尋ねられたアントワーヌは、母親が死んだと嘘をつくが……。トリュフォーは本作の後もジャン=ピエール・レオ演じる主人公アントワーヌの成長を20年にわたって撮り続け、シリーズ5作目まで制作された。

1959年製作/99分/PG12/フランス
原題または英題:Les Quatre Cents Coups
配給:KADOKAWA
劇場公開日:2022年6月24日

その他の公開日:1960年3月17日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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(C)1959 LES FILMS DU CARROSSE/ SEDIF

映画レビュー

5.0現在進行形の姿を映像に留めた奇跡

2017年7月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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牛津厚信

3.5自叙伝的映画

2024年11月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

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mitty

4.0鑑別所に入れるのは、非行の根本的な対策になっていない

2024年11月10日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 アントワーヌは非行を重ねた結果、両親によって鑑別所に入れられる。だが、これは彼の更生のための根本的な対策になっていない。根っからの不良というタイプにも見えない彼が非行を繰り返すのは、両親が彼に向き合わないからだ。母親は浮気していて夫婦仲が悪いし、アントワーヌに辛くあたる。父親も週末は出かけてばかり。家庭にも学校にも居場所の無い彼が、その虚しさや寂しさを解消するために非行に走る。だが母親は自分のせいだとは思っておらず「鑑別所で性根を叩き直して欲しい」と頭ごなしに怒る。以上のように考えると、アントワーヌの更生のために本当に必要なのは、つまるところ『愛』なのだと思う。愛が無いと鑑別所を出ても何も変わらないだろう。

 今作は子どもの鬱屈とした気持ちを、両親や教師といった周囲の大人との関係から描けていて秀逸だった。

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根岸 圭一

4.0【アントワーヌ・ドワネル君が、悪い子には見えない作品。あんな両親だったら家出したくなるよなあ。ラスト、ドワネル君が少年鑑別所を脱走して海岸に着いて、振り返った時の表情を捕らえたショットは見事だな。】

2024年9月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■両親と暮らす12歳のアントワーヌ・ドワネル君。
 学校では、毎日先生に叱られ、家に帰ればマタマタ叱られる。
 母親は、浮気をしているし、父親も頼りない。
 やがて、彼は家出をし、親友のルネ君の家に隠れて住むようになるが、お金が無くなって、父の会社のタイプライターを盗んでしまう。

◆感想

・アントワーヌ・ドワネル君を演じた小さいジャン=ピエール・レオの顔が、純朴で、悪戯っぽくて、とても可愛い。
 故に、私にはアントワーヌ・ドワネル君が、悪い子には見えないんだなあ。

・それよりも、彼の両親、特に母親が彼を可愛がってはいるのだが、心の底から愛しているようには、見えないんだよね。

・大体、アントワーヌ・ドワネル君が叱られる原因は、学校の壁に落書きしたり、バルザックの文章を丸写しした作文を提出したり、悪戯の範疇だと思うのだけれどなあ。

・それに対し、タイプライターを盗んだ事で、少年鑑別所にホイホイ入れてしまう両親の方が、罪があるのではないかな。

<今作は、それでもどこか明るく、コミカルなトーンで描かれているのが、良いのだな。
 そして、個人的なベストショットは、アントワーヌ・ドワネル君がまるで自由を求める様に、少年鑑別所を脱走して、只管に走って、海岸に漸く着いた時に振り返るシーンである。
 あの、振り返った顔がアップになって、静止画になるラストは見事だと思うし、アントワーヌ・ドワネル君の表情も”漸く解放された!”とでも言いたげに、爽やかなんだよね。
 今作は”ヌーベル・バーグ”の逸品とされているようだけれども、成程、1960年当時では、作りが斬新だった事が良く分かるよね。>

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NOBU

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