エディー 勝利の女神

劇場公開日:

解説

ひょんなことから愛するNBA(プロ・バスケットボール)チーム、ニューヨーク・ニックスのコーチに就任した女性が、弱小チームを建て直すべく奮闘する姿を、涙と笑いも豊かに描いたスポーツ・コメディ。デンバー・ナゲッツのマーク・ジョンソン、シカゴ・ブルズのジョン・サリー、ボストン・セルティックのリック・フォックスら現役のNBAの一流プレーヤーたちが選手役を演じるほか、デニス・ロッドマン、ラリー・ジョンソンらスーパースターたちが特別出演し、彼ら現役選手49人が見せるゲームは本物の迫力。スティーヴ・ザカリアス、シェフ・ブハイ、ジョン・コノリー、デイウィッド・ルーカの原案を、彼らとエリック・チャンプネラ、キース・ミッチェルの6人で脚色。監督には「キャント・バイ・ミー・ラブ」「クイーンズ・ロジック 女の言い分・男の言い訳」のスティーヴ・ラッシュがあたった。製作はデイヴィッド・パーマットとマーク・バーグ、エグゼクティヴ・プロデューサーはザカリアス、ブハイ、ロン・ボズマン。撮影は「狼たちの午後」「ジャッカー」のヴィクター・ケンパー、美術はダン・デイヴィス、編集はリチャード・ハルシー、衣裳はモリー・マギニス。音楽は「パンサー」のスタンリー・クラークがスコアを書き、クーリオが歌う主題歌『イッツ・オール・ザ・ウエイ・ライフ』が試合のシーンを盛り上げる。主演は、実際にニックスの大ファンでもある「ムーンライト&ヴァレンチノ」のウーピー・ゴールドバーグ。共演は「カットスロート・アイランド」のフランク・ランジェラ、「ゲット・ショーティ」のデニス・ファリーナほか。

1996年製作/アメリカ
原題または英題:Eddie
配給:日本ヘラルド映画配給(日本ビクター提供)
劇場公開日:1996年11月2日

ストーリー

N.Y.のリムジン・サービスの女性運転手エディー(ウーピー・ゴールドバーグ)は、地元NBAのニューヨーク・ニックスの熱狂的ファン。しかし、当の選手たちは連戦連敗記録を更新中。ついにはチームの不振に目をつけたスポーツ・プロモーターのビル(フランク・ランジェラ)がニックスを買収した。その夜、エディーは親友のクローディン(リサ・アン・ウォルター)と観戦に出掛けた。ビルはファン・サービスとして、観客の中からフリースローを決めた人に、その試合のコーチをまかせる企画を提案。見事シュートを決め、名誉コーチとなったエディーは、本物のコーチのベイリー(デニス・ファリーナ)を差し置いて大ハッスル。ついにはチームを愛するあまり審判にも暴言を吐いて退場となってしまうが、観客には大受けで、たちまち人気者に。ビルは辞任したベイリーの代わりに彼女をコーチに抜擢。戸惑いながらも引き受けるエディーだが、選手たちはにわかコーチを無視し、ついに7連敗を記録した。そんなある日、彼女はリーダー格の選手ネイト(ジョン・サリー)からメンバーのことで相談を受ける。チーム一の長身ながらディフェンスを苦手とするロシア人のイヴァン(ドウェイン・シンサス)、ポイントゲッターでありながら協調性に欠け自己中心的なパットン(マリク・シアリー)、妻を愛していながら浮気が元で離婚寸前のヘイスティングス(リック・フォックス)など、選手たちは悩みをそれぞれ抱えたままで試合に臨んでいるので、本来の実力が発揮できないと言うのだ。エディーは何とか彼らの私生活にまで立ち入って、弱点を克服しようと努力する。時には厳しく、時には優しく指導していくうち、選手たちの間に強い信頼関係が芽生える。生まれ変わった選手たちは一大奮起し、見違えるように強くなったニックスは連勝を重ねる。ついにプレーオフまであと1勝と迫った前夜、エディーは商売本位のビルが、セントルイスのビジネスマンにチームを高く買い取らせようとしていることを知った。いよいよホーネッツとの優勝を懸けた最終ゲームで、チーム一丸となったニックスは勝利まであと一歩と迫る。残り10秒、マイクを握ったエディーは満場の観客に向かって売却の事実を伝える。「ニックスはどこへも行かない」ときっぱり宣言した彼女の姿に打たれたのか、ビルは意外にも「売却はありません」と答える。試合は再開し、イヴァンがシュートを決めてニックスはみごと勝利を手にした。

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