命は安く、トイレットペーパーは高い

劇場公開日

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解説

カバン一つを手渡すために香港を訪れた混血青年をめぐり、変わりゆく香港の人間模様をドキュメンタリー・タッチで追った一編。監督・脚本は「スモーク」「ブルー・イン・ザ・フェイス」のウェイン・ワン(本作は原案ともスペンサー・ナカサコと共同)で、彼の89年製作の幻の一作(上映プリントは彼自身が所有していた最後のもの)。製作総指揮は「上海ブルース」の脚本家でもあるジョン・K(クーンチョン)・チャン。撮影はワンとのコンビ作「スラムダンス」(87)などで名をあげ、アメリカ映画にも進出したた名手アミール・モクリ。出演はワン夫人で「夜明けのスローボート」など彼の作品の顔でもあるコラ・ミャオ、同じく『点心』(85、日本未公開)以来の常連ヴィクター・ウォンのほか、「ドラゴン危機一発」など香港の名監督だったロー・ウェイ、監督アレン・フォンなど、“香港ニュー・ウェーヴ”の一員だったワン監督の人脈がうかがえるキャスティングが見もの。

1989年製作/83分/香港
原題:Life is Cheap,but Toilet Paper is Expensive
配給:ユーロスペース

ストーリー

香港。日本人との混血青年“カウボーイ”は、“ビック・ボス”(ロー・ウェイ)なる人物に渡すカバンを託されて、サンフランシスコから香港へやってきた。ところが彼に会う手だてがないまま、いたずらに時間が過ぎる。彼が会うのは、偽者ローレックスを売る盲人(ヴィクター・ウォン)、ダンス教師と称するチェン叔父さん(チェン・クワンミン)、酒のみ運転のアブナいタクシードライヴァー(アレン・ウォン)など、おかしな奴ばかり。そんなある日。カウボーイはカバンをひったくられた。香港中追いかけたが泥棒は見つからなかった。ダメもとで“ビック・ボス”の配下に会いに行ったが、相手にされない。失意のカウボーイは“マネー”(コラ・ミャオ)と呼ばれるボスの愛人とひとときをすごす。“マネー”の話では、彼女に近づいた男はボスの報復に遭うらしい。“ビック・ボス”の食事の席におもむいたカウボーイ。彼は出された食事を一口。「うまい」とつぶやき、ボスたちは笑った。彼はどうやら、香港で生きられるようだ。

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