いつでも夢を(1990)

解説

妻を亡くした初老の男の老いらくの恋を描くプエルトリコ産ラブ・ストーリー。製作はペドロ・ホセ・ムニェイス、監督・脚本は「Nicolas y Los Demas」('86・未)のハコボ・モラレス、撮影はアグスティン・クバーノ、音楽をペドロ・リヴェラ・トレドが担当。出演はトミー・ムニェイス、グラディス・ロドリゲスほか。

1990年製作/プエルトリコ
原題または英題:Lo que le Paso a Santiago

ストーリー

プエルトリコのサン・ファン。既に妻に先立たれ人生の黄昏を感じている65才の元会計士サンティアゴ(トミー・ムニェイス)に突然降ってわいたように恋の思いが蘇ったのはある日の公園でのことだった。向いのベンチに座っていた40過ぎの女性が微笑みかけてきのだ。彼女、アンヘリナ(グラディス・ロドリゲス)と思わぬきっかけから話がはずみ、二人は楽しい半日を過ごす。そして数日後偶然再会した二人の間に淡い交際が生まれてゆくが、サンティアゴはアンヘリナがどこか暗い影を持っていることを感じていた。一方、サンティアゴにも悩みはあった。キャリア・ウーマンの娘ネレイダ(ホアンナ・ロザリー)は息子を抱えながら離婚手続きの最中、そして末の息子エディ(レネ・モンクロヴァ)は精神病院に入院してもう10年以上になる。しかしサンティアゴが競馬場の保安員として再就職できたあたりから事態は少しずつ好転しはじめたようだった。ネレイダは夫とよりを戻して昇進し、またエディがついに退院できることも決まった。そのエディの退院日の当日の朝、突然の電話でサンティアゴは初めてアンヘリナの家に招待を受ける。郊外の広々とした家でサンティアゴはアンヘリナと肌を重ねる……。翌朝、愛するがゆえにアンヘリナの過去が気になったサンティアゴは彼女の身元調査を依頼するが、興信所からの帰途、前夜アンヘリナの家から戻る途中道に迷ってずぶ濡れになったことが原因で肺炎にかかったサンティアゴは倒れてしまう。父の苦しむ姿を前にエディは初めて一人前の人間としての自覚にめざめ、そしてやがて意識を回復したサンティアゴとエディの間には確かな絆が生まれていた。そこへ身元調査の結果が報告される。アンヘリナはかつて精神を病み、自らの父を殺してしまったという過去を持っていたのだ。しかし現在、彼女はその頃の記憶を喪失し、何も憶えていない。サンティアゴは過去の蓋を閉じて、何事もなかったかのように彼女と共に生きていくことを決意するのだった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第62回 アカデミー賞(1990年)

ノミネート

外国語映画賞  
詳細情報を表示

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く