E.T.

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劇場公開日:

E.T.

解説

地球に取り残された異星人と子どもたちの交流を描いたスティーブン・スピルバーグ監督による大ヒットSFファンタジー。アメリカのとある森に、地球の植物を調査するため宇宙船が飛来する。人間たちの追跡が迫り、宇宙船は逃げるように飛び去りが、その際に1人の異星人が取り残されてしまう。森のそばに暮らす少年エリオットは、その異星人と出会い家にかくまう。兄と妹を巻き込み、E.T.と名づけた異星人と交流を深めていくエリオットたちだったが……。

1982年製作/115分/G/アメリカ
原題:E.T. the Extra-Terrestrial
配給:ユニヴァーサル=CIC
劇場公開日:1982年12月4日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第6回 日本アカデミー賞(1983年)

受賞

外国作品賞  

ノミネート

話題賞 作品部門/俳優部門  

第55回 アカデミー賞(1983年)

受賞

作曲賞 ジョン・ウィリアムズ
視覚効果賞  
音響賞  
音響効果編集賞  

第40回 ゴールデングローブ賞(1983年)

受賞

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀作曲賞 ジョン・ウィリアムズ

ノミネート

最優秀監督賞 スティーブン・スピルバーグ
最優秀脚本賞 メリッサ・マシスン
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写真:AFLO

映画レビュー

4.5イマジナリーフレンドと過ごした季節。

2023年8月29日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

萌える

有名な映画なのにやっと初鑑賞。
 地球に取り残された宇宙人を子どもたちが大人の手から守り、故郷へ帰すアドベンチャーと勘違いをしていたから、初見では肩透かし。
 特に、『ジュラシック・パーク』を鑑賞した後だったので、アドベンチャー度が足りないと。

でも、エリオットとE.T.、マイケル・ガーティを中心とした、”交流”の物語だったのね。
情感豊かなしっとりとした話になっている。

相変わらず、映像作りがうまい。
 導入はすぐに実体を見せないじらしを多用。人を逆光で撮したり、部分的に撮したり、重要アイテムのように焦点を当てて何度も撮したり、これから何が起こるのかと煽る。
 E.T.が姿を見せてからは、ひっくり返したおもちゃ箱。USAの子どもって、あんなにおもちゃを持っているの?家にビリヤード台にブランコまであるよ。
 ぬいぐるみに囲まれたE.T.。いろいろと飾り付けられたE.T.。これが不思議とかわいい。
 数々のコントシーンで笑いを誘う。
 そして、物語の”転”では不気味な大人たちを投入。これでもかという不気味かつ、大仰な(笑)のある登場のさせ方。『ブルース・ブラザース』を思い出してしまった(笑)。
 その後の展開は突っ込みどころ満載だが、心地よい。音楽が伸びやかで、どこまでも羽ばたいていけそう。
 ラストは気持ちよく涙を流して、余韻に浸りながらエンド。

そして、DVDについていた監督のインタビュー等の解説を見た後、再鑑賞。

監督曰く、『未知との遭遇』の続編なのだそうだ。
 だが、未知なるものへの高揚感で突っ走った『未知との遭遇』に比べ、華やかさ等は薄れ、もっと、地に足就いた、しっとりとした物語となっている。”Home”がキーワードだからだろうか。主人公の最後の選択も違う。また違った余韻が残る。

監督曰く、監督の少年時代の、目に見えぬ友達・イマジナリーフレンドの話なのだそうだ。
イマジナリーフレンドが宇宙人なんて、『未知との遭遇』の監督らしい!!ツボってしまった(笑)。
 監督のご両親も離婚されて、母・妹三人と暮らしたあの頃の、寂しかった思い…。エリオットに投影。
 そうすると、監督が少年時代にしたかったこと満載?ビール、蛙、キス、宇宙との交信、空中遊泳…。
 鑑賞前は、主人公がギャングエイジ世代だから、学校の友達とE.T.を守るのかと思っていた。学校に通うのに、スクールバスが必要なほど、広範囲に家が点在するから、学校の友とではなく、兄弟の冒険なのか?”Home”がキーワードだからか。兄には監督の願望が投影されているのか?
 キーズは理想の父像?
 E.T.のデザインの例としてデザイナーに監督が渡したのは、年老いた男性たちの写真だそうだ(特に目のあたり)。かわいいだけでなく、どこか懐かしく身近な存在にE.T.が見えるのはそのせい?久しぶりに、田舎のおじいさんに出会ったような安心感…。

これは私の妄想で、監督の意図ではないと思うが、
 母や大人の描き方も唸ってしまう。
 母の周りをE.T.が動きながらも、ガーティが母にE.T.を紹介しようと話しかけているのにも関わらず、まったく気が付かない母。初見では単なるギャグのシーンと思っていたが、家庭内でよくある親子関係を現しているなあと唸ってしまった。子どもを愛し、子どものために日々の作業に追われる母。子どものためにやっているのに、肝心な子どもの話を聞かずに突っ走る母。こんな関係ばかりだと、やがて子どもは何もしゃべらなくなる。意思の疎通が図れなくなる。
 後半出てくる大人たちも同じ。エリオットとE.T.を助けるために必死なのだが、誰も、エリオットとE.T.の言葉に耳を傾けない…。自分たちの”良かれ”と思うことを押し付ける…。
 だから、最終的に、E.T.を助けるのは…。

監督曰く、『ジョーズ』等のような映画ではなく、”人の内面”を描く映画に挑戦したとのこと。
 冒険活劇的な部分も大きいため、どっちつかずになったきらいはあるが、だからこそ、子ども心に楽しめ、出会いと別れというほろ苦さが残る映画になった。

DVDには、他にもE.T.の声についてとか、ヨーダについてとか、子役は撮影現場で勉強させられるとか、監督の演技指導のさわりとか、いろいろ知ることができておもしろかった。

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とみいじょん

3.5ラストシーン

2023年8月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

ETの姿が何故人気なのかわかりませんでしたが、可愛いのですね、心が。自転車で逃げている時、宙に浮くシーン、子供なら大興奮ですね。
あの自転車が日本大阪製というのも誇らしいですね。

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りか

5.0ジョン・ウィリアムズの音楽と

2023年6月25日
スマートフォンから投稿

泣ける

楽しい

興奮

子供の頃、初めて親に連れられて映画館で観た思い出深い作品。
「怖い?怖い?」と家族に手を引かれて映画館へ…。
エリオットと歳が近かった事もあり、E.T.を初めて見た時は自分が体験したことのように感じました。
ハラハラとドキドキ以上の怖いもの見たさの好奇心、今思うと上映中ずっとエリオットと同じ表情をしていたんじゃないかな、という位シンクロしていました。

月を背景に自転車で飛ぶ場面
子供達だけの自転車隊列で大人達から逃げる場面

そこから空へ!!

お腹がフワッとなる感じ!
音楽が押し上げてく!!

も〜、ワクワクと興奮に鳥肌!!
今観ても胸が熱くなります。
最後、エリオットとE.T.のシーンでは涙なしには見れなかったです。

当時親に、「この気持ちはなに!?」
と聞いたら、
「感動というのよ」と教えてくれました。
『感動』を初めて体感した映画でした。

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共感した! 10件)
ホビット

5.0ハリソンフォードの校長先生‼️

2023年5月4日
スマートフォンから投稿

泣ける

楽しい

興奮

誰もが知る名作であると同時に、一番スピルバーグ監督らしい作品だと思います。異星人と少年たちの心の交流を描いているのですが、「未知との遭遇」のリアリティに比べて、ファンタジックな作風を違和感なく魅せてくれてます。特にE.T.が生き返る場面や、自転車が空を飛ぶシーンは拍手喝采モノ‼️ハリソンフォードが校長先生役で出演されているのですが、カットされて残念‼️スピルバーグ監督が不幸だったのは「ジョーズ」や「未知との遭遇」「レイダース/失われたアーク」そしてこの「E.T.」でアカデミー賞を獲れず、「シンドラーのリスト」「プライベートライアン」で獲ってしまった事ではないでしょうか。自分が最も得意とするジャンルや作風で認められないのは辛いことです。

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活動写真愛好家
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