暗黒街の女(1958)

劇場公開日:

解説

「にがい勝利」のニコラス・レイ監督がアメリカに帰って作った、ミュージカル的要素を加味したラヴ・ロマンス映画。禁酒法時代のシカゴ暗黒街を背景にして、中年の弁護士とショウ・ガールの物語が展開する。レオ・カッチャーの原作を、「バラの肌着」のジョージ・ウェルズが脚色し、撮影を「縄張り」のロバート・ブロナーが担当。音楽はジェフ・アレクサンダー。主題歌“パーティ・ガール”をサミー・カーンが作曲、ニコラス・ブロドスキーが作詞している。出演するのは「絹の靴下」のシド・シャリース、「ゴーストタウンの決斗」のロバート・テイラー、「拳銃の罠」のリー・J・コッブ、ジョン・アイアランド、クレア・ケリー、コリー・アレンら。製作ジョー・パスターナク。ジョン・アイアランド、クレア・ケリー、コリー・アレンら。製作はジョー・パスターナク。

1958年製作/アメリカ
原題または英題:Party Girl
配給:大映
劇場公開日:1959年6月20日

ストーリー

1930年代のシカゴはギャングの街だった。暗黒街のボス、リコ・アンジェロ(リー・J・コッブ)のパーティには、100ドル貰って踊子たちが召集されていた。リコの経営するキャバレー、ゴールデン・ルースターの踊子ヴィッキー・ゲイ(シド・シャリース)もその1人だった。席上、リコの子分ルイにからまれそうになったことから、ヴィッキーはリコの顧問弁護士トミー・ファーレル(ロバート・テイラー)に、家まで連れ帰ってくれるように頼んだ。こうして、踊子ヴィッキーと、足の悪い弁護士トミーは知りあった。ヴィッキーの部屋で、トミーは彼女にパーティ・ガールとして金で誇りを売ることの愚かさを責める。トミーは折からルイの公判弁護を受けもっていた。彼は法廷で、自分の足を強調し、術策を弄して陪審員の同情を集めルイを無罪にした。そんなトミーを、ヴィッキーは、自分が誇りを売るのと同じ行為だと言って責める。トミーとヴィッキーの心は、次第に接近する。ヴィッキーはトミーの口ぞえでクラブのスターになった。しかしトミーには、別居しながら離婚を承諾しない妻がいた。トミーは足を治療するためにストックホルムに発ち、手術を受ける。彼の電報でヴィッキーはストックホルムに直行し、2人は楽しい日を送る。そんな中、リコからの急の電話で2人はシカゴに帰る。リコはトミーに、新しい相棒で狂暴なギャング、クッキー(コリー・アレン)の弁護を強要した。もし断ると、ヴィッキーの顔に硫酸をかける、とトミーを脅しつけ。一方その頃、政府はジェフリー検事(ケント・スミス)に徹底的なギャング追放を命じ、捜査が始まった。リコは事実を隠すためクッキー一味を射殺する挙に出た。トミーは当局に逮捕され、一切を告白。その後トミーは単身リコの本拠に乗り込み、得意の弁舌でヴィッキーに硫酸をかけようとするリコを前に時間をかせぐ。そして警官隊が到着し、リコは自ら硫酸を浴びて死ぬ。トミーの妻は、彼への離婚を請求してくれた。こうしてトミーとヴィッキーの未来には、新しい活路が今まさに開かれようとしていた。

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