アッシャー家の惨劇
劇場公開日:1960年9月23日
解説
エドガー・アラン・ポーの短篇『アッシャー家の没落』の映画化で、リチャード・マシスンの脚色を、「機関銃ケリー」のロジャー・コーマンが製作・監督した怪奇映画。撮影は「真昼の決闘」のフロイド・クロスビー。音楽は「蛮族の恐怖」のレス・バクスター。出演は「地獄へつづく部屋」のビンセント・プライス、「ならず者部隊」のマーク・デーモン、日本初登場のマーナ・ファーイ、ハリー・エラーブの4人(ほかにはアッシャー家代々の亡霊役で数人出演しているだけ)。
1960年製作/79分/アメリカ
原題または英題:The Fall of the House of Usher
配給:松竹セレクト
劇場公開日:1960年9月23日
ストーリー
晩秋のニューイングランド。フィリップ・ウィンスロップ(マーク・デーモン)は、ボストンで婚約したマデリン(マーナ・ファーイ)を訪ねて、アッシャー家にやってきた。マデリンの兄ロデリック・アッシャー(ヴィンセント・プライス)は不気味な男だった。マデリンもやせて青ざめ、ボストンで会った時とは違っていた。邸の地下室には、奇怪なことにロデリックとマデリンの名を刻んだ柩があった。フィリップはマデリンを邸から連れだそうとした。ところが、彼女は突然死んだ。葬式の夜、フィリップは悪夢にうなされた。その頃マデリンも苦しんでいた。彼女は兄と口論して仮死状態になったまま柩の中に入れられていたのであった。執事のもらした一言から仮死状態におちいるのがマデリンの持病であるのを知ったフィリップは、彼女の死が本当でないことに気づいて納骨堂に走った。柩は納骨堂の奥の秘密室にあった。しかし柩はカラで、血の後が残っているばかりだ。彼女は気が狂っており、隠し通路を通り、広間にさまよいでていた。そして、フィリップにおそいかかった。フィリップが辛うじて身をかわすと、彼女はロデリックの部屋にとびこみ、兄の首をしめた。その騒ぎで燭台が倒れ、焔がカーテンにもえ移った。やがて火はアッシャー家全体を包んでもえさかった。フィリップはようやくのことで外に逃れたが、ロデリックとマデリンは建物の中で焼け死んだ。呪われたアッシャー家は業火の中にほろびさった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ロジャー・コーマン
- 脚本
- リチャード・マシスン
- 原作
- エドガー・アラン・ポー
- 製作総指揮
- ジェームズ・H・ニコルソン
- 製作
- ロジャー・コーマン
- 撮影
- フロイド・クロスビー
- 美術
- ダニエル・ホラー
- 音楽
- レス・バクスター
- フィル・ミッチェル
- 編集
- アンソニー・カラス
- 肖像画
- バート・ショーンバーグ