猫目小僧

劇場公開日:

解説

楳図かずおの人気漫画『猫目小僧』を、「恋する幼虫」の異才監督・井口昇によって実写映画化。300年に一度生まれる妖怪・猫目小僧が、人間の少女を救うために妖怪ギョロリと闘うアクション・ファンタジー。出演は「ミラーマン REFLEX」の石田未来。猫目小僧の声を「クレヨンしんちゃん」シリーズの矢島晶子が担当している。

2005年製作/104分/日本
原題または英題:Cat Eyed Boy
配給:アートポート
劇場公開日:2006年6月10日

ストーリー

東京から東北地方の田舎町に引っ越してきたまゆか(石田未来)は、美しい少女だが左頬にある痣のせいで、ふさぎがちな性格だった。弟の浩も喘息に悩まされ、薬を手放すことができない。父の勝と共に村の実力者・関根の元に挨拶に行ったまゆかは、関根の老母から恐ろしい話を聞く。昔、ギョロリという妖怪が現われ、村一番の美女だった彼女の叔母に恋したものの、その醜い姿から冷たくされ、怒ったギョロリは村人たちを肉玉に変えたというのだ。ある日、浩は、姿かたちは少年のようだが顔は猫のような猫目小僧に遭遇する。猫目は窓から逃げ出すが、走り際、液体を浩の口の中に吐くと、浩の喘息が治ってしまう。新しい学校に通い始めたまゆかは、同じクラスの京子らに痣のことでからかわれる。思い悩んだまゆかは、ハサミを手に自らを切り付けようとするが、そこに現われた猫目の超人的な力によって、痣が完治する。猫目と仲良くなり、姉弟はすっかり明るくなった。しかもまゆかは、関根の息子で女子に人気の雄次と急接近し、デートを重ねるようになる。まゆかに淡い恋心を抱いていた猫目は彼女の行くところに顔を出し、まゆかは猫目を避けるようになる。その頃、顔中を包帯で巻いた変質者が若い女性を襲う事件が多発する。実はその正体は、村に深い恨みを抱く妖怪ギョロリ(竹中直人)だった。ギョロリは村中の人間を肉玉に変えてゆき、関根ら自警団は猫目小僧を一連の騒動の犯人と勘違いして、猫目を捕えて折檻する。ギョロリの魔手はまゆかにまで及び、猫目を追い詰める。しかし、猫目の命を救うため、まゆかはギョロリの言うままに自分の頬に再び痣をつけた。ギョロリの弱点に気付いた猫目はギョロリを退治し、村を救った後、さすらいの旅に出るのだった。

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映画レビュー

2.0肉玉の恐怖!しかし、臭いことといい、色形といい、どう見てもあれはうん○だ。

2021年2月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 もしかするとスカトロマニア、唾液マニア、エログロSFマニアに発信した映画なんじゃないかと思えました。妖怪である猫目くんの特殊能力が彼の唾液にあるという設定から薄々気づいてました。まずは引っ越してきた藤崎家の小学生の息子浩のぜんそくを治してしまい、娘まゆか(石田未来)の左頬の痣を治してしまうのです。浩にはアクロバティックに唾を口の中に入れ、まゆかには濃厚なキスシーンであるかのように舐めて痣を消し去った・・・この時点ですでに唾液マニア・舐めマニアは大喜びのはずです。

 さらに物語が進むと、人間を肉玉に変えてしまうという臭くて気持ち悪くて恐ろしい造形のクリーチャーが登場する。ゾンビのように次から次へと感染して増えていくのですが、増殖方法がうん○のような肉玉を食べさせるというもの。ここでスカトロファンは大喜び。しかし、普通の観客ならドン引きです。もうエロなのかホラーなのか、ひょっとするとコメディなのかわけがわからなくなってくるのです。

 序盤、猫目くんの登場はほのぼのとした田舎の風景に溶け込んでいましたが、一方では肝だめしバカップルが妖怪ギョロリの封印を解いてしまったので大惨事になってしまいます。まるで『となりのトトロ』にゾンビが登場するかのようなアンバランス。役者がそれぞれ下手なので、学芸会チックなノリで不思議空間を楽しめるのです。顔の痣のためにいじめられていたまゆかが、痣が完治してから同級生の態度も変わり、好きな男性とも恋に落ちる。表面的な醜さと心の優しさという両面が人の態度をどう変化させるのかも興味深いところでした。

 30年ほど前、TVでも「猫目小僧」を放映していましたが、「ゲゲゲの鬼太郎」人気に便乗した手抜きの紙芝居アニメといった印象があります。今回の実写化では完璧なかぶりものにしたという潔さは好感持てるし、B級ゾンビ映画をリスペクトしているところも評価できるのかと思います。しかし、人々の恐怖の表情が全くなっていない。脇に徹した津田寛治でさえお粗末な演技。田口浩正が主役級の役だから期待していたのに・・・まともな演技はつぶやきシローだけだったかもしれません。

【2006年9月映画館にて】

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kossy

1.5あの感じで小僧と言われても

2018年6月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

原作の猫目小僧は体格は小さいし、言うほど腕力もない。

それが実写化したら、デカイ頭のきぐるみとか…製作費がしんどいのは分かるがあんなんがウロウロしてたら、小僧が一番に取っ捕まってしまうわ!

肉玉を原作で読んだ時は怖かったのに今改めて映像化されると、何か違うなぁ。

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うにたん♪(DCPにも抜け穴あるんだ)

3.0原作大好き

2016年2月14日
スマートフォンから投稿

幸せ

萌える

連載当時からの原作ファンです。原作は長いこと単行本化がなされず、画報版は早々に本屋から姿を消し、読みたくても作品全てを網羅した単行本が出版されたのは、テレビ化(あの妖怪伝)の際のサンデー掲載時。飢えていました。だから、あの妖怪伝も我慢して観てました。「がんばれ猫目くん」の主題歌にめまいしつつも。実写映画化と聞いて、期待と不安半々でしたが、まず猫目小僧の着ぐるみは何なの。なんでメイクにしなかったの。モコモコの猫目小僧にゲンナリ。ヒロインの石田未来はカワイイし、肉玉メインなのは嬉しいんだけどさ。まぁなんだかんだ文句たれつつも、デラックス版のDVDを買っちゃったけど。できれば、もっと陰鬱な雰囲気で、あの「富江」の元ネタにもなった「死なない男」あたりを(小僧は細い子供にメイクで)再度映画化してください。

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ドラゴン