濡れた赫い糸

劇場公開日:

解説

架空の色町を舞台に、肉体で生きる女たちと彼女たちに運命を感じた男の繰り広げる官能ラブストーリー。監督は「皆月」の望月六郎。出演は「許されざる者」の北村一輝と高岡早紀、吉井怜。原作は山之内幸夫の『実録女師』。

2005年製作/103分/日本
配給:ジャパンホームビデオ
劇場公開日:2005年8月6日

ストーリー

とあるクラブで、茂(北村一輝)は一美(高岡早紀)と出会った。茂は一美に運命を感じ必死に迫るが、一美は色町“忍山”で生きる女だった。そこはカラダを糧に生きる女たちと、女たちを愛し守る男たちが生きる、時代から取り残された色町だった。町を出て二人で新たな生活を始めようと茂は望むが、一美は行方をくらます。一美が出所したヤクザの夫の元へと去ったことを知り、力づくで取り戻そうとする茂。しかし、一美は茂については来なかった…。一年後。大阪でホストをしている茂の前に、恵利(吉井怜)が現れる。茂に惚れた恵利は、その無茶苦茶な性格でどこまでも茂を追いかけ回し、茂は上客を失ってしまう。生活を壊された茂は結局恵利を連れ、“忍山”に逃げ込むことになった。三人の女の面倒をみながら生きる中沢(奥田瑛二)をはじめとする個性的な面々と、大阪とは一転して穏やかな日々を過ごす二人。だが、茂が他の女の面倒をみていることが我慢できない恵利は、激しい嫉妬ゆえの行動をとってしまう。そのことを茂に咎められると、恵利は未練を残しながらも去っていった。そんな茂の前に、夫が再び刑務所に入った一美が現われる。かつての想いがくすぶり続けていた茂は、二人での生活を始める。しかし、一美の夫をネタにした脅迫が、“忍山”を脅かす。実は裏で糸を引いているのは、茂を想い続ける恵利だった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0なぜか面白い・・・北村一輝と吉井怜が最高だ!

2021年4月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 一美は後半にも出てくるが、最初は茂が一方的に惚れてしまうという内容。ちょっとしたデートの翌日、忍山で一美ととにかく一発やりたい茂はあちこちの娼宿を尋ね、運悪く違う女といたしてしまう。単なる暇つぶしか酔狂か、茂と一美は忍山から抜け出し堅気の仕事をしようとするが、出所したヤクザの夫に茂はボコボコにされてしまう。あっという間に一年経過。ホストをしていた茂は援交目的の女・恵利と出会い、一発かましてからソープ(?)の社長に売りつけるのだが、彼女は妊娠していて病気持ちだという理由で逆に損害賠償する羽目に・・・その金を稼ぐため忍山に恵利を連れていく茂。しかし、恵利という女、精神薄弱なのか演技なのか、風変わりで手の付けようがない。何かと借金まみれになってしまう茂はまた女を探す・・・

 「ヒモにはなりたくない」などと“愛”を求める茂だったが、何をやっても裏目に出てしまう。まぁ、モテる男だというのは確かなのだが、女を商売道具としてしか考えられなくなったようだ。そのうち、恵利も逃げ出し、一美とも再会。しかし、夫がまた人殺ししたことで、彼女もまた借金まみれ。しかも15歳の少女が働きたいとやってきたことにより、別のヤクザもいちゃもんつけて金を要求。忍山の娼館の中沢(奥田瑛二)が話をつけに行って殺され、はちゃめちゃな展開となってしまうのだ。

 どうしようもない恵利。15歳の少女を使って忍山を困らせようとするし、「しげる!オ〇コしよ!」と、かなりの色情魔だった。ここまで演技できるのは凄いことなのかも・・・急性白血病を患った悲劇の女優とは思えない。

 借金まみれのスケコマシと色情魔。そして性悪女と呼ばれているが、本人に自覚のない女が織りなすわけのわからないドラマといった感じでした。警察がまったく介入してないのは潔いかもしれない。

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kossy

2.0望月六郎監督が石井隆監督になれない理由・・・・・

2019年12月8日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

望月六郎監督も石井隆監督も官能エロスをモチーフに人間の愛憎を描く点では一致していると思うのだが、やっぱり決定的な違いってキャラクターの描き込みとエロス描写の深みに大きな差があるように感じる。この作品もテーマ自体は非常に面白いと思うのだが、どうしても石井隆であればこのシーンはこういう風に見せるだろうとか、このエロス描写はこういう風に持っていくだろうとか、何かと見ていながら比較してしまう事に終始してしまった。ラスト15分のエキセントリックなシチュエーションももう少し撮り方があったのでは?と思ってしまうのだが・・・・・

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ナオック

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