松川事件
劇場公開日:1961年2月3日
解説
松川事件の赤間勝美被告の自白供述書、第一審、第二審の公判記録を主体に、新藤兼人・山形雄策が共同で脚本を執筆、「武器なき斗い」の山本薩夫が監督したもの。撮影は佐藤昌道が担当した。なお、製作資金四千五百万円はカンパによって調達された。
1961年製作/162分/日本
配給:新東宝
劇場公開日:1961年2月3日
ストーリー
福島の街はまだ眠りに包まれていた。二つの影が冷くいかめしい地区警察署に吸いこまれていった。一人は本間刑事、一人は十九歳のチンピラ青年赤間勝美。東北本線金谷川駅と松川駅間で上り旅客列車の脱線転覆事件があってから一カ月近くたった昭和二十四年九月十日のことである。その日から、激しい赤間取調べが始まった。否認を続ける赤間に、組合幹部への憎しみと恐怖心をあおりたてる果てしない拷問。赤間の瞳は次第に焦点を失っていった。警察官、検察官によってあらかじめ用意されたウソの供述書を筋書通りに作らされた。この“赤間自白”をもとに、国鉄労組から十名、東芝労組から十名が次々と逮捕された。その年の十二月五日、福島地方裁判所で第一回公判が開かれた。赤間は冒頭から警察での自白をひるがえし、無実を主張した。公判は回を重ねるにつれ、この事件をめぐる警察、検査側の陰謀を明らかにしていった。昭和二十五年十二月六日、死刑五名、無期懲役五名、残る十名に長期刑という判決。裁判は被告たちの考えたほど甘いものではなかった。昭和二十八年十二月二十二日、仙台高等裁判所における第二審判決の日がきた。三名をのぞいて全員有罪。判決文というより、検事の最終論告そのものだった。裁告たち、弁護人団は怒りにふるえた。佐藤一被告がトラックの上に立ち、被告団声明を読みあげた。拍手が起り、「真実の勝利のために」の歌声が起った。
スタッフ・キャスト
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赤間勝美小沢弘治
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杉浦三郎高松政雄
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佐藤一寺島幹夫
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鈴木信後藤陽吉
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本田昇山科年男
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二宮豊弥富光雄
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阿部市次高橋弘
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太田省次富田耕生
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佐藤代治加藤恒喜
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加藤謙三若井一夫
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二階堂武夫大竹淳五
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大内昭三山本秀記
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小林源三郎市原清彦
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菊地武渡辺健一
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武田久藤田啓二
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斎藤千相川延夫
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岡田十良松峰喜与志
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浜崎二雄荘司肇
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高橋晴雄林昭夫
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二階堂園子川村千鶴
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岡林弁護人宇野重吉
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大塚弁護人宇津井健
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梨木弁護人下元勉
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袴田弁護人宮阪将嘉
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上村弁護人千田是也
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袴田特別弁護人中村俊一
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吉田部長西村晃
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司検事多々良純
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藤木裁判長加藤嘉
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玉田警視永井智雄
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守屋署長殿山泰司
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幸田牧師織田政雄
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園子の母タニ岸輝子
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武田の母シモ北林谷栄
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高橋の妻キイ子高友子
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太田の妻抗子岸旗江
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斎藤の母すみ沢村貞子
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寺尾裁判長鶴丸睦彦
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原刑事稲葉義男
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赤間の兄博名古屋章
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阿部の父永井柳太郎
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本間刑事井上昭文
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井口証人矢野宣
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神斎刑事大谷友彦
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赤間の父有治国創典
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赤間の祖母ミナ五月藤江
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パン屋の主人福原秀雄
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鈴木セツ小峰千代子
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大原美枝子大塚道子