赤目四十八瀧心中未遂

劇場公開日:

解説

直木賞を受賞した車谷長吉の『赤目四十八瀧心中未遂』(文藝春秋社)が、荒戸源次郎によって映画化。寺島しのぶが映画初主演を果たし、ヒロインを演じる。主人公の男に扮するのは、新人・大西滝次郎。ほか大楠道代、内田裕也らが共演。2003年9月25日より大阪・あべの橋近鉄アート館にて先行上映。

2003年製作/159分/R18+/日本
配給:赤目製作所
劇場公開日:2003年10月25日

ストーリー

すべてを捨てたのか、それとも、すべてに捨てられたのか……。判然としないが、ただひとつ確かなことは、この世に自分の居場所がない、ということだった。そう思い定めて、男(大西滝次郎)は尼崎にたどり着いた。男の名は、生島与一。焼鳥屋「伊賀屋」の女主人・勢子ねえさん(大楠道代)は、生島が薄暗い店先に立ったとき、身を捨てようとしながらも捨てきれないでいる生島の性根を、一瞥で見抜く。生島は、勢子にあてがわれた古いアパートの一室で、来る日も来る日も、焼き鳥屋で使うモツ肉や鳥肉の串刺しをして、口を糊するようになる。串1本に対して3円。1日に1000本は刺してゆく。周囲の誰もが、勢子すらがそんな生活をしていて、よく平気でいられるもんだな、と生島に言う。しかし、男はただひたすらに串を刺してゆく。生島の前に現れたのが、若く美しい女・綾(寺島しのぶ)だった。猛禽のような凄い目の光を放つ女。その目に魅入られたら、もはや逃れる術はない。自らは「ドブ川の泥の粥すすって育った女やのに」と言うが、菩薩のような微笑をたたえた女でもある。親子ほどの年のはなれた刺青師・彫眉(内田裕也)と暮らし、女の背中には一面に迦陵頻伽の刺青が翼を広げていた。臓物の臭いのこもる生島の部屋で、彼女が白いワンピースを脱ぐと、背中の迦陵頻伽がほの暗い光の中に揺れる。二人はやがて関係をもち、綾は生島に自分を連れて逃げるよう懇願する。綾を連れ、生島は尼ヶ崎、大阪天王寺、赤目四十八瀧をさ迷う。しかし、ふたりは死にきれず大阪へ戻るのであったが、その途中、綾は生島と別れ、ひとり博多へ向かうのだった。

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受賞歴

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映画レビュー

3.5赤目四十八瀧で味わうつかの間の夢

2021年2月10日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

クマゼミ、つくつくぼうしときて、赤目瀧のヒグラシが特に印象的でした。

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さばとら

3.5タイトルなし

2019年6月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

奈良盆地南部に住んでいる奈良県人としては、本当に近鉄八木駅でロケしているのがなんとも嬉しい。映画も悪くない。悪くないんですが、原作ではヒロインは尼のどや街には不釣り合いなくらいの美女となっているのでそこが…

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もーさん

3.0寺島しのぶ

2018年10月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ガマガエルと少年。モンモンとヤクザ。臓物を串に刺す毎日と異様な雰囲気のアパート住人たち。映像美と汚さのコントラストがすごくいい。ヨルガオの花言葉・・・

 ヤクザな兄ちゃんが3000万の借金のカタに綾を売り飛ばしてしまったため、逃避行を続けたかった。与一はなぜ失望感いっぱいだったのかよくわからなかったけど、現代の若者の象徴的なキャラなのであろうか。

 ストーリーよりも映像と演技。刺青のはいった寺島しのぶの豊艶さ。大楠さんの姐御肌のキャラクターがとてもいい。

 ラストに「合掌」の文字を持ってくるなんて・・・なるほど・・・

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kossy

3.0ジャケットの迦陵頻伽の刺青に惹かれて

2013年10月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

色の濃い役者で魅せる感じ

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