陽暉楼
劇場公開日:1983年9月10日
解説
西日本一を誇る土佐の高知随一の遊興、社交の場、陽暉楼を舞台に、そこでくり拡げられる様々な人間模様を描く。宮尾登美子の同名小説の映画化で、脚本は「鬼龍院花子の生涯」の高田宏治、監督も同作の五社英雄、撮影は「伊賀忍法帖」の森田富士郎がそれぞれ担当。
1983年製作/144分/日本
原題または英題:The Geisha
配給:東映
劇場公開日:1983年9月10日
ストーリー
大正元年冬、太田勝造と駆け落ちした豊竹呂鶴は追手の手にかかり死亡。二十年後、二人の間に生まれた房子は、陽暉楼の芸妓・桃若として大変な売れっ子になっていた。陽暉楼の女将・お袖は、呂鶴と勝造を張り合った勝気な女だったが、呂鶴の娘をあえて預り高知一の芸妓に仕上げ、自分のあとを継がせるつもりでいる。勝造は「芸妓紹介業」の看板を出し、今では“女衒の大勝”と呼ばれる存在になっていた。家には後添いのお峯と、実子で盲目の忠がいたが、最近、大阪に珠子という女を囲っている。珠子は、勝造の心の中の呂鶴の影に悩み、自ら陽暉楼に身を売ろうとしたが、お袖に断わられた。その時、陽暉楼で会った桃若に呂鶴の面影を見、嫉妬にかられた珠子は遊廓・玉水の明日楼に身を売る。ある日、大阪・稲宗一家の賭場で勝造は、丸子という芸者に出会う。以前から高知進出を企てていた稲宗は、丸子を陽暉楼に送り込み、主人・山岡を篭絡し抱きこもうと画策していた。稲宗の指し金で、丸子は山岡を誘い込み陽暉楼の芸妓となる。四国一の大ダンスホールに商工会々頭・前田、南海銀行副頭取・佐賀野井らとやって来た陽暉楼の面々は、珠子ら玉水の娼婦たちと居あわせる。やがて、珠子と桃若の間に険悪な空気が走った。佐賀野井から誘いをうけ約束の場所に駆けつけた桃若は、珠子との凄まじい決闘の結果、髪は乱れ、体中水びたしであった。そんな彼女を佐賀野井は抱きしめ、桃若は初めて愛の歓びを知る。その頃、陽暉楼を守るため、動きまわる勝造を稲宗一家の者が襲った。やがて、稲宗の手は珠子にまでのび、珠子は高知から大阪・飛田へと鞍替えさせられた。一命をとりとめた勝造は、お袖から稲宗の策略でピンチに立たされていること、桃若の妊娠を知らされる。桃若の相手は、パトロンの四国銀行協会々長・堀川でなく別の男だという。そして、お袖は道後温泉に遊ぶ山岡、丸子のもとに行き、力ずくで丸子を追い払う。一方、勝造は珠子をとり戻し、その足で稲宗の代貸し、三好のところに行き、山岡の博打の借金をたたき返し、稲宗一家との縁をたち切った。桃若は、前田から佐賀野井が三年間ヨーロッパへ行ったことを知らされショックをうけるが、子供を生もうと決心し、悩んだ末、堀川に子供は彼の子でないと打ち明けた。そんなことは承知で子供は認知しようと考えていた堀川は、自分の気持ちを踏みにじられたことに激怒し、縁切りを言い渡す。珠子は、勝造の希望通り秀次と一緒になり、高知に店を出すことになった。そして、桃若は女の子を生み弘子と名づける。桃若は、子供のために懸命に働くが、ある日、稽古の最中、突然倒れた。結核で身を蝕ばまれていたのだ。病院に見舞った珠子は、弘子を治るまであずかると言うが、芸妓の世界の習いとして、すでに弘子はお袖の世話で里子に出ていた。お袖は、弘子を返してくれとの勝蔵の頼みに、桃若の勝手な振舞をののしる。桃若の容態は悪化し、臨終の枕もとに弘子を伴って駆けつける勝造。その夜、秀次・珠子の店を勝造が訪れ桃若の死を告げた。その時、稲宗の手下が店を襲い、ドスに倒れて秀次は死んでいった。そして、大阪駅・三等待合室。勝造は切符を二枚珠子に渡し、用事が済むまでここで待つよう言い残し出て行く。勝造は床屋にいる稲宗、三好らを射殺するが、逃げる途中、追手に刺され絶命した。深夜の駅では、いつまでも勝造を待ち続ける珠子の姿があった。
スタッフ・キャスト
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太田勝造緒形拳
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太田房子池上季実子
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豊竹呂鶴池上季実子
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珠子浅野温子
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胡遊二宮さよ子
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茶良助熊谷真実
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丸子佳那晃子
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とんぼ仙道敦子
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助次西川峰子
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吉弥市毛良枝
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豆奴高原陽子
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愛次伊藤みづえ
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〆若山本ゆか里
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千代丸小田桐かほる
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お駒上月左知子
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幇間悠玄亭玉介
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米蝶弓恵子
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今助林彰太郎
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勘兵ヱ花沢徳衛
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篠山竹造大木晤郎
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お常丸平峰子
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お国星野美恵子
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仲居A美松艶子
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仲居B三谷真理子
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職員A島田秀雄
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職員B有島淳平
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職員C椿竜二
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芸妓a津奈美里ん
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芸妓A斉藤可奈江
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芸妓B堀田明美
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芸妓C松村真美
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芸妓D前川恵美子
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芸妓E安食文子
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芸妓F玉野玲子
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芸妓G依田美加
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芸妓H深谷宏子
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芸妓I伊東由美
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芸妓J岡田仁美
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舞妓A上田真理
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舞妓B高根さつき
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舞妓C鈴川法子
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久代瀬崎友美
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久代の父親宮城幸生
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時江松村康世
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お粂牧よし子
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久美湖条千秋
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菊江高野洋子
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蝶子速水典子
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小鈴谷山美恵
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チェリー澤田由美
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和久田達吉内藤武敏
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池西稲葉義男
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高山助役疋田泰盛
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橋本正明中村錦司
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お峯園佳也子
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忠(十才)玉野叔史
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忠(十七才)井田國彦
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弘子山口若菜
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少女時代の房子加藤奈己子
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朝日館亭主平参平
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朝日館女房高勢ぎん子
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老浪曲師高谷舜二
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明月楼の客平沢彰
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明月楼の客大月正太郎
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バーテンダータンクロー
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川之江病院の医者平河正雄
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川之江病院の看護婦永野佳寿江
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高知病院の医者浜田寅彦
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高知病院の看護婦世利ゆかり
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銀竜の娼妓白礼花
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銀竜の遺手婆岡島艶子
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お袖付小女大和さゆり
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土建屋風の客有川正治
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武崎病院の医師袋正
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床屋の亭主岩田直二
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大阪駅々員大村崑
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中盆大久保朝樹
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中盆秋山勝俊
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稲村宗一小池朝雄
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三好辰吉成田三樹夫
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金串武彦小林稔侍
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南敏之成瀬正孝
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作本宮川珠季
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紫雲竜荒勢
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富塚奈辺悟
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宮坂留吉藤田博
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大木細川純一
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古田徳次木村四郎
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稲宗の若衆A藤長照夫
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稲宗の若衆B奔田陵
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稲宗の若衆C武井三二
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若衆木谷邦臣
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飛田の若い娼妓徳永真由美
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仁王の秀次風間杜夫
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佐賀野井守宏田村連
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山岡源八北村和夫
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堀川杢堂曽我廼家明蝶
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前田徳兵ヱ丹波哲郎
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お袖倍賞美津子