ボクの女に手を出すな
劇場公開日:1986年12月13日
解説
みなし児のツッパリ娘が大富豪のお坊ちゃまの家庭教師をすることになり、誘拐事件に巻き込まれていく姿を描く。桑原譲太郎原作の同名小説の映画化で、脚本は「制服百合族 悪い遊び」の斉藤博と中原俊の共同執筆。監督は「イヴちゃんの花びら」の中原俊、撮影は「部長の愛人 ピンクのストッキング」の鈴木耕一がそれぞれ担当。
1986年製作/95分/日本
配給:東映
劇場公開日:1986年12月13日
ストーリー
六本木のアパートに住む黒田ひとみは天涯孤独の少女。彼女は一通りのワルをやってきたが、今ではスーパーに勤めるカタギとなっていた。だがある日、お客とモメてスーパーをクビになる。おまけに家賃滞納でアパートも追いだされる寸前だった。一計を案じたひとみは、妹のように可愛がっている高校生の美知子を従えて、クビになったスーパーへ高級酒を盗みに行く。だが、失敗し津山刑事に追われた彼女は、通りがかりの若い弁護士、加島に救われる。そして、彼の紹介で信州の大富豪、米倉家の進の家庭教師をすることになった。進は手のつけられない我侭っ子だが、徐徐にひとみと心を通わしていく。米倉家は進の腹違いの姉、妙子が采配を振っていた。ある日、ひとみは田舎道で美知子のボーイフレンド、佑介と徹に出会い、進と共に彼らの泊まっているペンションに遊びに行く。佑介は進を誘拐しに来たのだと告げ、ひとみに仲間入りを勧めた。彼らのボスは白木という不気味な男、ひとみは勇気をふるって進と脱出した。翌朝、ひとみはワゴン車と共に黒焦げの死体となった佑介と徹を見た。そして、白木の執拗な追跡をかわして東京へ戻り、美知子の実家を訪ねた。妙子に連絡をした彼女は、翌日、約束した神宮絵画館前に進と美知子と出かけた。だが、白木が現われて襲いかかって来た。やっとの思いで白木を振りきったひとみに、美知子は妙子が怪しいと告げる。そして、進名儀の預金が銀行に50億円あることを知った。加島のもとを訪ねたひとみは、そのことを告げた。加島は米倉家の別荘のある無礪島に行くように勧める。その頃、津山もひとみを追っていた。島に行く船に乗る寸前、白木が出現するが、ひとみは彼を海に沈めるのに成功。翌朝、島の近くに停泊中のヨットを発見、乗っていたのは妙子だった。妙子はひとみを殺害しようとするが、誤って死んでしまう。島では加島が待っていた。これから二人でやっていこうと抱き合う加島とひとみ。そこに白木が現われ、加島に「乗りかえたのか」と挑んでいく。激しい闘いの後、加島は刺され、白木は船上から津山の射った弾に倒れた。ひとみは放心状態のまま、進や津山と島を去って行く。