秘録怪猫伝

劇場公開日:

解説

「東海道お化け道中」の浅井昭三郎が脚本を執筆し、「笹笛お紋」の田中徳三が監督した妖怪もの。撮影は「刑務所破り」の今井ひろしが担当した。

1969年製作/82分/日本
原題または英題:Haunted Castle
配給:大映
劇場公開日:1969年12月20日

ストーリー

八代将軍吉宗の頃。佐賀三十七万石鍋島丹後守は竜造寺又七郎の妹小夜の美しさに心を奪われ、側室に差し出すよう強要した。それを知るや、家老矢淵刑部は威信の失墜をおそれ妹お豊の方と共謀、又七郎は刑部の策に乗せられた丹後守に斬殺された。兄の悲業の死を悟った小夜は丹後守や刑部を呪い、復讐を愛猫に託し、自害した。小夜の血をなめたたまは眼をらんらんと輝かせ、空を飛びいずこかへ姿を消し去った。それ以来、夜毎の怪異に城中は怖れおびえ、小森半左衛門に怪異探索が命じられた。たまの化身は中臈沢の井に姿を変え、その怪奇な様を目撃したお豊の方に迫った。間一髪、半左衛門に斬られた沢の井からぬけ出したたまの化身はお豊の方に乗り移った。そのことを聞き、身辺の危険を察した刑部は城を脱出せんとしたが、今は怪猫と化したお豊の方に行手を阻まれ、ノド笛をくいちぎられ死んだ。そして、丹後守を襲った怪猫と馳けつけた半左衛門は凄絶な格闘を展開。半左衛門の剣に怪猫は又七郎の死骸を埋めた古井戸に落ちた。すると、その中から、又七郎の亡霊が昇天してゆくのだった。

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