麦秋(1951)

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麦秋(1951)
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解説

製作は「自由学校(1951 渋谷実)」「虎の牙」に次ぐ山本武。脚本は「宗方姉妹」と同じく野田高梧と小津安二郎との共同執筆。監督は「宗方姉妹」に次ぐ小津安二郎作品。撮影は常に小津作品を担当する厚田雄春。出演者は、「西城家の饗宴」の菅井一郎、「自由学校(1951 渋谷実)」(松竹)の笠智衆、淡島千景、杉村春子、高橋豊子、「白痴」の原節子、東山千栄子、「天明太郎」の佐野周二、「あゝ青春」の三宅邦子、「恋文裁判」の二本柳寛、「初恋トンコ娘」の井川邦子などである。

1951年製作/124分/日本
配給:松竹

ストーリー

間宮周吉は北鎌倉に住む老植物学者である。息子康一は医者で東京の某病院に通勤、娘紀子は丸ノ内の貿易会社の専務佐竹宗太郎の秘書である。佐竹の行きつけの築地の料亭「田むら」の娘アヤは紀子と学校時代からの親友で二人共未婚であるが、安田高子と高梨マリの級友二人はすでに結婚していて、四人が顔を合せると、未婚組と既婚組とに対立する。折から間宮家へは周吉の長兄茂吉が大和の本家より上京して来たが、紀子の結婚談が出る。同時に佐竹も自分の先輩の真鍋という男との縁談をすすめる。間宮家では、周吉夫婦をはじめ康一たちも佐竹からの話に乗り気になり、紀子も幾分その気になっているが、古くから間宮家の出入りである矢部たみの息子で、康一と同じ病院に勤めている謙吉が、急に秋田の病院へ転勤するときまったとき、謙吉こそ自分の結婚すべき相手だったことに気がつく。謙吉には亡き妻との間に光子という三才の遺児があり、恒産もないので、間宮家では四十歳ではあるが、初婚で、善通寺の名家の出である真鍋との結婚を希望するが、紀子のたっての希望を通してやることにする。紀子は秋田へ去り、周吉夫妻も大和の本家へ引きあげて行く。その大和はちょうどさわやかな麦秋であった。

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映画レビュー

4.0会話による説明省略の妙と解けない謎

Kazu Annさん
2020年10月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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Kazu Ann

5.0移ろいゆく季節(とき)の中で…

2020年9月21日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

幸せ

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しゅうへい

5.0日本映画のオールタイムベストだけでなく、世界屈指の名作とされるのも当然のことだと思います

あき240さん
2019年10月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

感動の涙が流れました
主人公は原節子の演じる紀子のようで、実は紀子の父親周吉だったのだと思います
終盤の周吉老夫婦が短く会話を交わし、遠くを見つめるともなくみやるシーン
人生の様々な出来事が二人の胸中に長く思い返されているのです
家族がうまれ育ちまたそれぞれに家族をつくり離れていく
本当に幸せでしたよ
周吉の妻のその台詞にこそ本作のテーマが込められてあると思います
その妻の言葉を周吉は噛み締めています
普通の暮らしをして老いていく、そして子供達はそれぞれに自立して巣立ち、自分たちは生まれ故郷に帰り人生を振り返る
このような幸せな老境に達した幸せ
戦争で次男を失くす不幸はあってもこれ以上の贅沢は言えない
その平和のありがたみがラストシーンの耳成山を背景にした奈良盆地の光景に表されていると思います

空に消えて行く風船は戦地から未だ復員せずもう死んだものと諦めている次男のことを象徴しているのでしょう

踏切で走りさる横須賀線の電車を見送ったまま、遮断機が上がっても動かず遠い目をする周吉
彼の脳裏には過ぎ去った人生の数々のシーン横須賀線の電車と同じように猛スピードで去来していたのだと思います

シーンとシーンの間の登場人物がいない独特の余白の空気感
胸中に渦巻く色々な思いを言葉にはせず、遠くを見つめる登場人物達
友人あやの母親の探し物シーンなどのくすりとするギャグも冴えています

日本人だけに分かる日本人だけの映画のようで、世界中の誰もが共感できる普遍性のある映画だと思います
日本映画のオールタイムベストだけでなく、世界屈指の名作とされるのも当然のことだと思います

紀子は矢部と突然結婚を決意します
その理由は確かに彼女の言う通りだと思います
しかしそれは彼女が自分で自分を納得させている言葉のように思います

ニコライ堂近くのお茶の水の喫茶店で矢部とコーヒーを飲むのですが、戦死したと思われる大好きだった兄の省二の手紙のことを彼女は矢部から聞きます
その時に彼女は矢部に兄省二の面影を見たのは確かでしょう
だから、あやに矢部のことをあなた好きなのよと言われた時、彼女は違う、安心できる人だから結婚するのよと答えたのです
ほら、やっぱり惚れちゃたのよと言われても、そうじゃない!と言い張るのです
そして家に帰り独りでつまらなそうにお茶漬けを啜る時の彼女の顔にはいつもの笑顔は無く、少しも楽しそうではないのです

彼女がその年になるまで独身でいたのは、妻子も有るであろう上司の専務に憧れていたからではないでしょうか
序盤での専務との会話はまるで夫人のようです

専務は節度を持って接しており、縁談まで世話しようとしていますが、終盤の退職の挨拶に来た紀子に彼はつい本音を冗談として口にします

もし俺だったらどうだい
もっと若くて独り身だったら・・・

駄目かやっぱりとお互いに笑ってごまかすのですが、彼は痛む腰を無意識に叩き、もう若く無いと自分に言い聞かせ戒めています
そして彼女に東京を良く見ておけと言いつつ、彼女の喪失の重さを今になって思い知っているのです

彼は本当は遊び慣れている男であることは、あやがかれのところに来た時の寿司の会話で分かります
蛤と巻き寿司は好きかい?の問いかけは、実は猥談です
料亭育ちのあやは直ぐにそれに気がつき怒ったのです
もっと言えば、あやもまた専務に魅かれていて紀子にかこつけて何かにつけて彼のところに通っています
密やかな三角関係が水面下にあったのだと思います

そうして家族写真撮影のあと、家族団欒の夕食のシーンでオルゴールを思わせる音楽がなり続けます
これがこの家族の記憶にいつまでも残るであろうことを演出する秀逸な音楽であったと思います

そしてこの大家族がそろって食事するのももう最後になると言う会話になったとき、バラバラになる家族の原因を自分が作ってしまったと紀子が泣くシーンになるのです

実は彼女はそれだけが原因で泣いているのではないと思います
憧れの専務から逃げ出して、手近にあったきっかけに飛びついていただけなのだと、やっと自分で思い至った、その涙だったのだと思うのです
その結果に彼女は今さらながら気がついたのではないでしょうか

専務とあやとの会話のヘップバーンとはオードリーではなくて、キャサリン・ヘップバーンの方です
彼女はフィラデルフィア物語など気の強い現代的な女性を演じるのが常でした

初夏、麦が実る季節
劇中の季節だけでなく、紀子も人生の初夏を迎えているのです
実らぬ恋を諦めて矢部と結婚をし秋田に行った彼女は、これから色々な苦労を経験し乗り越えていくのです
そうして彼女も周吉達のような老夫婦になっていくのでしょう

そのような感慨をもって、花嫁が行くよと周吉は眺めているのです

その花嫁の行列が進む背景にある低いなだらかな山は大和三山のひとつ香久山です
ラストシーンの三角の小さな山はこれも大和三山の耳成山です
奈良盆地の中央、近鉄大阪線の耳成山駅の南側1.5kmの辺りでのロケのように思われます
振り返って南を見れば香久山です
ここから北側の耳成山方向は結構都市化して今はもう見渡す限りの田圃の光景は見られなくなっていますが、南側の香久山方向は周吉夫婦がみたような一面の田圃が今も広がっています
残念ながら麦はもう植えられてはいないので麦畑ではありません
そこに点在する集落の中には映画に写るような古民家もまだほんの少し探せば残っていると思います
奈良観光の際は大仏だけでなく、足を伸ばしてこのロケ地辺りまで脚を伸ばして散策されては如何でしょうか
耳成山も香久山も山の姿は今も変わりはありません
藤原宮跡はそこから徒歩で西に直ぐそばです
明日香村にも車で近いです

もしかしたら勇ちゃんが周吉の兄・茂吉のような老人となって大和に墓参りに来ているかも知れません

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あき240

4.0小津マジック

2019年7月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

笑える

幸せ

小津安二郎監督の紀子3部作2作目。

小津作品は「晩春」に続き2本目の鑑賞。生活感あふれる何気ない日々をここまで魅力的な映画に変えてしまうのだからやはり凄い。小津監督のスタイルと名匠と言われる所以が分かってきた。

冒頭の朝食のシーンから魅力的だった。本当に何気なくて当たり前の普通の日々。それが映画になると一周回って凄く新鮮で斬新に感じた。温かみや優しさに溢れた作品で、じわりじわりと押し寄せてくる感動があった。ボクシングに例えるならストレートやアッパーの様な強烈なパンチではなく、ジャブやボディブローの様なこまめなパンチを打ち続けられ、気がついた時にはその魅力にドップリと浸かってるというような感覚。「これが小津マジックか!」と思った。

「晩春」に続き原節子の美しさは圧巻だったが、個人的には三宅邦子が美しくて演技もとても印象的だった。笠智衆の存在感も流石だった。

劇中の音楽もとても良かった。

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バンデラス
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