アメリカン・ヒストリーX

ALLTIME BEST

劇場公開日:2000年2月19日

解説・あらすじ

カリフォルニアの高校に通うダニーは、尊敬する兄デレクが刑務所を3年振りに出所する日、校長に呼び出される。「兄弟をテーマに作文を書け。タイトルは『アメリカン・ヒストリー X』……」デレクは地元のスキンヘッド(白人至上主義グループ)のリーダーとしてカリスマ的な存在だった。彼がその道に足を踏み入れたのは、父が黒人のドラッグ・ディーラーに殺されたことがきっかけだった。

1999年製作/120分/アメリカ
原題または英題:American History X
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:2000年2月19日

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映画レビュー

3.0 監督はどちらの立位置なのか不明

2025年11月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

白人至上主義のネオナチの主人公だが、それに駆り立てた理由は現在の日本にも通じる。
頑張って真面目に働く自国民が収めた税金を、グローバリストを称する政府は働かず問題を起こす移民へばらまく。
そのスパイラルで治安はどんどん悪化し、移民が力を持ち始めて街や学校を牛耳りだす。
過激な暴力に突っ走って殺人まで犯す兄の行動には、暴力で鬱憤を晴らすという手段は完全に間違えているが、動機にはある程度の共感は持てた。
しかし投獄され、カマを掘られた途端に弱気になり、今までの自己を否定する。
挙句は出所後に白人仲間からも裏切り者呼ばわりされ、悲劇的な結末を迎える。
監督は、結局移民賛成派なのかという微妙なエンディングでモヤモヤ感が残った。

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だるちゃ

3.5 人種差別問題

2025年4月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

この手の話の感覚的なところは日本人としては中々分かりにくい。
差別をやめよう、が作品の主旨だと思うんだけど、トランプ政権2期目の今、一周まわってまた元の方向に行こうとしてるから、複雑だし少し感慨深い。
意義を投げかける映画だった。
評価:3.6

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bigsuke

4.0 Mr.Jr. KKK (セリフより)

2025年4月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、映画館

公開時映画館&CATVで再鑑賞。

人種差別の問題は今更語るまでもなく根深い。 人種の坩堝アメリカで、平凡な家庭にも悲劇をもたらす話だ。

父親の日頃の言動だとか、白人至上主義の大人の扇動、居住する地区などの環境や様々な要因が、どれだけの影響力を持って青年を変えてしまうのか。

エドワード・ノートンの肉体改造 (なで肩だけど)そして洗脳された時の演技がスゴい。 逮捕される前の振り向き様の笑みが物凄く印象的。 T2ファーロング君は美しくて見惚れる。

原題:AMERICAN HISORY X

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ふわり

4.0 【”我々は敵ではなく友人だ。”白人至上主義だった兄が刑務所生活3年で愚かしき思想を払拭した訳。今作は人種差別の愚かしさ、恐ろしさ、哀しさを描いたヒューマンドラマの逸品である。】

2025年1月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

難しい

■白人至上主義を掲げるネオナチのメンバーであるデレク(エドワード・ノートン)は、黒人に殺された消防士だった父が愛した車を盗もうとした黒人を殺して投獄される。
 同じ洗濯係のユニークな黒人の囚人ラモントと触れ合い、彼が刑務所内で黒人たちから自分を守っていた事に気付いたデレクは、それまでの考えを完全に捨て、3年の刑期を終え実家へ戻る。
 そして、弟ダニー(エドワード・ファーロング)と久しぶりに再会するが、彼は且つてのデレクに感化されたままで、白人至上主義にのめり込んでいた。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・エドワード・ノートン演じるデレクの刑務所内に入る前のモノクロで描かれる狂的な白人至上主義の男と、刑務所を出てからのカラーで描かれる白人至上主義を捨て去り常人になった変化が凄すぎる。正にエドワード・ノートンが演技派として花開いた作品である。

■刑務所内で、それまでの敵なしだったデレクが、黒人たちに怯えて暮らす姿。そして、彼と共に洗濯係として働く黒人囚人ラモントから言われた事。”刑務所内では、黒人の方が勢力があるんだぜ。”
 そして、”何をしたんだ?”と聞くデレクにラモントが答えた事。”TVを窃盗したんだよ、警官の前でな。その時にTVが警官の脚に当たって、刑期6年だよ。”
 それを聞いて、”黒人を殺した自分が刑期3年で、窃盗で捕まったラモントが刑期6年”という矛盾に気付いて行くデレク。
 更には、黒人囚人たちから憎しみの目で見られながらも、何ら問題なく過ごしていたが、白人の囚人たちとも交流を持たなくなったデレクをシャワー室で襲ったのは、何と白人の囚人6人だったのである。医務室で泣き崩れるデレク。
 そして出所日。デレクはラモントの所に行き、言うのである。”謎が解けたぞ。お前が俺を守っていたんだな・・。”そして、笑顔で別れる二人。見事なるストーリーテリングである。デレクが白人至上主義思想を捨てた理由が、矛盾なく分かるからである。

・そして、デレクは且つての自分に憧れていたダニーの白人至上主義思想を徐々に無くしていくシーンと、二人でダニーの部屋の壁に貼られていたナチスのハーケンクロイツが刻まれたポスターを次々に剥ぎ取って行くシーンは、沁みる。

<そして、デレクはネクタイを締めて且つての仲間であるキャメロンとセスが襲われた事で、刑事に説得され且つての仲間達に話を付けに行くのだが・・。だが途中で別れたダニーは学校に行くのである・・。
 今作は、人種差別の愚かしさ、恐ろしさ、哀しさを描いたヒューマンドラマの逸品なのである。>

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NOBU