ドン松五郎の大冒険
劇場公開日:1987年
解説
人間の言葉をしゃべる犬・ドン松五郎とその息子・ジュニアが、人間社会で繰りひろげる冒険を描く。前作「ドン松五郎の生活」の続編ともいうべき作品で、井上ひさし原作の同名小説の映画化。脚本は「野ゆき山ゆき海べゆき」の山田信夫が執筆、監督は「激突!格闘技 四角いジャングル」の後藤秀司、撮影は「本場 ぢょしこうマニュアル 初恋微熱篇」の奥村正祐と、米原良次がそれぞれ担当。
1987年製作/101分/日本
配給:東宝東和
劇場公開日:1987年
ストーリー
雨森えり子と栗田優子は山菜摘みに出かけた帰り、激しい雷雨に見舞われ、足をすべらせたえり子は崖下へ転落し気絶してしまった。そのとき、岩陰からドン松五郎とその息子のジュニアが現われて、えり子を助けてくれた。ドン松五郎のファミリーは人間たちから離れた山奥で暮らしていたのだ。やがてジュニアも人間社会へ勉強に旅立つときが来た。しかし、ジュニアは海岸にたどり着くなりバギーカーで遊ぶ成金父子にサッカーボール代わりに追いかけられ、怪我をしてしまった。草むらへ逃げ込んだジュニアを助けてくれたのは学校帰りのえり子だった。そして、えり子は祖父・正介と兄・正太と“子供ランド”という自然遊園を経営していたのでそこでジュニアを飼うことにした。その土地を狙う権藤という父子がいたが、彼らこそジュニアをいじめたワルだった。権藤は息子の毅をアルバイトとして住み込ませ、“子供ランド”に対してチンピラをけしかけたりするなど嫌がらせを始めた。毅はえり子たちには善良に振る舞っていたが、ジュニアはしっかりその正体を見破っていた。しかし、えり子たちは毅が権藤の息子であることも知らず好青年として認めていた。ジュニアは権藤父子の企みをなんとかえり子や正太に伝えようとするが、うまくいかない。あるとき毅は“子供ランド”のプールにガラスの破片をまき、飲料水タンクには下剤を混ぜて混乱におとしいれようとした。翌日大勢の子供たちがプールで足を切り、また水を飲んでおなかをこわして病院に運ばれた。“子供ランド”はマスコミに叩かれ、これ以上経営を続けていくことは難しくなった。そこに権藤が現われ、“子供ランド”の土地を買いたいという。正介らはしぶしぶ手離すことを決意、契約のため正介とえり子を都心へ連れて行こうとした。ジュニアは父・ドン松五郎とその仲間の犬たちを集め、権藤たちを追跡した。ジュニアもガールフレンドのダリと共にトラックを運転したり大活躍。さらにヘリコプターで逃げる権藤たちを、ジュニアやドン松五郎ら犬たちがハンググライダーで追いかける。そして、とうとう野球場へと追い込まれ犬の大群に二人は降参するのだった。